決着
「さあ、アイシャを返してもらうぞ!!」
無数の木の根がテルアを襲う。
「炎系中級魔法ファイヤーウォール!!」
襲い来る木の根をすべて焼き払う。
「くっ!!」
どうみたって中級魔法の威力ではない!!
それになぜ炎が青いのだ!!
仕方ない、欠片の力を使う!
「なら攻め手を変える!!」
「闇級上級魔法、死の交響曲!!!
「アンデットたちよ!!力を貸せ!!!」
うえぇ!気持ち悪!!!!
けど、今の僕なら大丈夫だ!!!
頭の中で、瞬時にコイツらを何とかする方法を考える。
「光級上級魔法、ホーリーエリア!!」
僕のすぐ近くまで迫ってきていたアンデットたちが次々と浄化されて、
塵となる。
「!!!!」
しかし、強力な個体もいたようで完全には浄化しきれなかった。
そいつが僕に向けて剣を振るう!
「あっぶね!!!!!」
僕は間一髪で避けた。
「上級魔法でも浄化しきれないのか」
普通はマイナスな気持ちになるのだろう。
しかし、今の僕は違った。
すごく、ワクワクする。
今だったら、何でもできるような気がする!!
「よし!いっちょやってみるか!!」
意識を集中させる。
2つの魔法を溶かして、一つにして固めるように。
これで終わらせる!!!
そして、ぼくはそれを放つ。
「光炎系複合魔法!!ホーリーブレイズインパクト!!」
放たれた強大な魔法はアンデットを貫き、ゲイルへと襲いかかる!!
「なに!?」
直感が告げる。
これを喰らえば確実に死ぬと。
まだ、まだ死ねない!!!
「風系超級魔法!!ストームクライシス!!!」
ゲイルが超級魔法を放つ!!
お互いがぶつかり合い、そして............
土煙が晴れ、そこにはテルアが立ち、ゲイルが倒れていた。
勝った!!勝ったんだ!!!
嬉しさが込み上げてくる。
僕にも.....僕にも守れたんだ。
「ぐっ!!!!」
僕は血反吐を吐き、地面にひざをつく。
息が....苦しい。
すると、頭の中で声がした。
「調子に乗って力を使いすぎるからそうなるんだよバカ」
「まぁ、よく頑張ったな。あとは任せろ」
そう言われると、僕の意識は暗闇へと落ちた......
負けた....負けたのか。
力を手に入れたのに、何もなせずに終わってしまうのか....
もうじき、私は死ぬ。
せめて....組織に報告を!!!
震える指を動かそうとした途端、私は真っ暗な場所に立っていた。
「なんだ?ここはいったいどこなのだ」
あたりを見渡すが、なにもない。
わけがわからずに呆然としていると、人影がこちらへと寄ってきた。
女性だ、それも大人っぽくとても美人な。
「あなたは一体誰ですか??」
そう問うが、女性は答えることなくこちらに歩を進める。
ようやく目の前まで来て、こちらを見上げた。
なんだ??なぜか見たことがあるような顔をしている。
すると、その女性が口を開く。
「久しぶりだね、元気してたかな?」
「!!!!」
それは....その声は、もう二度と聞けないと思っていて、もう一度聞きたいと思っていた声だった。
「ミア!!!!」




