知り合いは落ち着きますな!
デザートコーナーに着くと見知った顔があった。
「やあネリア、久しぶりだね」
と僕が声を掛けると、
「ひゃい?!」
と返ってきた。
こいつもしかしていつも人に話しかけられるたびにこんな反応をしてるのか?
「あ、テルアさん。お久しぶりです」
「久しぶり、あれからなんかあった?」
「いえ、模擬戦でも勝利したのでなんとか
家を追い出されずに生活できています」
「おぉ、それならよかった」
まあ自分は負けたんだしそんなことにはならないだろう。
..........会話が止まった。
えーっと、何を話せばいいかな?
なんだか急に気まずいぞ。
するとネリアが口を開く。
「あの!テルアさんはこの後のダンスで踊る人は全員決まっちゃってますか?」
「いや?アイシャとアリアと踊るが最後の曲を踊る人がまだ決まってないな」
ダンスは全部で三曲ある。
まあ僕には女友達などいるはずがないので、
僕と踊ってくれるのはこの二人だけだ。
「そ、そうでうすか。よ、よかったら私とも踊ってくださいね!!」
そう言うと恥ずかしそうに去って行ってしまった。
びっくりした....あんなにでかい声も出せるんだな。
んん?というか僕がダンスに誘われた?!
このことはきっと生涯の自慢になるな!
なんてことを思っていると、
「人様の家の妹を口説くとは貴族の立ち振舞としてそれはどうなのかねぇ」
後ろから声が聞こえてきた。
振り向くとそこにはガイアスが立っていた。
まあこの人の家が主催だし、ぜーったいにどこか出会うとは思っていた。
そんで今のこいつのコメントに対して、特大ブーメランじゃねぇか....
と内心でツッコミを入れつつ、
「久しぶりだね、元気してた?」
と聞くと
「それは嫌味かな?君に負けたせいで父上から大目玉を食らってしまったよ」
と返ってきた。
たしかに僕は今そうとう無神経なことを言ったな、
よくよく考えれば僕は偶然だったとはいえ勝ってしまったのだ。
と僕が考えていると、顔に出てしまっていたのかガイアスが、
「まぁ私としてはとても癪だがねぇ、運も実力の内というだろう」
と言われてしまった。
なんかフォローされたんだけど....本当に申し訳ない。
でもこいつアイシャを道具として使おうとしてたじゃん、
やっぱりゆるせねぇ。
するとガイアスが、
「私はこの後来賓の方々にご挨拶をしなければならないのでねぇ、
ここらで失礼させてもらうとするよ」
と去ろうとしたが少し立ち止まって、
「あぁそう、君に一つ行っておきたいことがあったのだよ」
なんだ?アイシャは嫁にはやらんぞ。
「私はねぇ、特別な力を持つものには特別な使命があるとおもっているのだよ。
そこをちゃんと自覚したまえ」
と言って去っていった。
特別な力?アイシャのことか?
考えてもよくわからないが頭の隅くらいにはおいておこう。
なぜかそうするべきだと思った。
「ふむ、以前彼と戦ったときのような覇気は一切感じられなかったねぇ。
本人も自分が持つ力を自覚していないということか、
なかなかにおもしろいねぇ」
彼にはもしかしたら大いなる使命があるのかもしれない、
あれだけ強大な力だ、きっと面白いことになる。
考えるだけでワクワクが止まらない、こんなにワクワクしたのは学園入学以来だろう。
「さて、この先どうなっていくのだろうねぇ」




