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失格者の英雄譚  作者: テルアム


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10/24

やっぱり平穏(?)が一番!

そうして色々あった模擬戦が終わり、

僕の日常には平和が訪れていた。


ちなみにアイシャとアリアは模擬戦は圧勝だった。

倒れていて見ることができなかったが、どうやら瞬殺だったらしい。


あらやだうちの女子怖い....

なんてことを思う。


そして、僕は今家にいる。

そう、今日はなんと学校がお休みなのだ!


修理がうんたらかんたら言っていたがそんなに何がぶっ壊れたんだ?

まあ気にしないことにしよう。


今日は折角の休日なのだから。

心が踊る!!

何をしようかと考えていたら、ふいに僕の部屋の扉がノックされた。


「どうぞ」と言うと、「失礼します、お兄様」

とアイシャが部屋に入ってきた。


「おーアイシャ、どうした?何かあったか?」

と聞くと、アイシャは少し言い淀んで口を開く。


「本日、お父様とお母様がお帰りになるそうです」


「なんだって?」


話の内容はいつも忙しくて家にいない両親が一時的に帰って来ると

いうものだった。


僕は両親にはいつもなんとも言えないような目で見られる。


そりゃそうだ、なにせ魔法も剣術も勉強もからっきしなだめ息子だ。

本来なら家から追い出されてもおかしくないだろう。


しかし、今のところはそうはなっていない。


本当に不思議である。


だからか、両親から愛情を注いでもらった記憶もない。


だから僕からしたらぶっちゃけどうでもいい話だ。


自分でも生みの親に対して薄情だなぁと思う。


そんな事を考えていたら顔に出ていたのだろうか、アイシャが

「お兄様は会いたくないですよね....」

と悲しそうな表情で顔を伏せる。


まぁそうだ。できれば会いたくない。

なんか気まずいし.....


するとアイシャが、

「お兄様....私は一回だけでも家族全員が揃ってご飯を食べてみたいのです...」

と言われてしまった。


普段めちゃくちゃ迷惑かけたり、負担を強いたりしているのだ。


このくらいの妹の我儘は聞くのが筋だろう。


まぁこんなんで今までのを帳消しにできるなんて思っていないが。


「わかった、可愛い妹の頼みだ。引き受けようじゃないか!」

と力を込めて僕は言う。


そうすると、

「ありがとうございます!お兄様!」

と満面の笑みで返されてしまった。


.....こりゃ口説かれるわけだわ。


そうして自室で時間を潰していると、またドアがノックされた。


なにか伝え忘れていたことがあったのか?と思い

「どうしたアイシャ」

と扉を開くとそこに立っていたのはアイシャではなくアリアだった。


「おぉアリアか、どうかしたのか?」

と尋ねると、

「テルア様は旦那様と奥様に会われるのですか?」

と聞かれた。


「あぁ、可愛い妹の頼みなんでね」

と答えると一瞬アリアが目を見開いたように見えたが、

すぐに元に戻ってしまった。


「僕なんかおかしいこと言った?」

と聞くと

「失礼しました、前まではアイシャ様に頼まれても嫌がって欠席していたので

 すこしびっくりしてしまいました」

なんて言われてしまった。


確かに、僕は今までずっと拒んでいたはずだ。


なんで急になんとも思わなくなったのだろう、

まぁ考えても仕方がないか。

わからんものはわからんのだ。


そうやって話しているうちに約束の時間になってしまった。


僕とアイシャは玄関に向かう。


扉を開けると、一台の豪華な馬車が到着していた。


まぁなんとはなびやかなことか。


そうして見ていると、中から二人の人が降りてきた。


一人は厳格そうな表情をしていて、腰に剣を収めている。


もう一人は穏やかそうな表情をしていて、きらびやかなドレスを着ている。


そう、この人たちが僕の両親なのだ。


男の方はガルド・エイデス、女の方はマリーヤ・エイデスという。


「お帰りなさいませお父様お母様」

とアイシャが丁寧な挨拶をする。


「あぁアイシャ、久しぶりだな」

「アイシャちゃんただいま!」

と両親も挨拶を返す。


流石に僕も挨拶をしなければ無粋というものだろう。


緊張で手が震えるが僕は意を決して声をだす。


「お帰りなさい.....父さん、母さん」




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