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Going girl enter

今も変わらない、私が唯一愛してる人


ユウト…


私は生まれてはじめて泣いた


それから、私は友達を作るのが、少しだけ怖くなった


また失うんじゃないか…


だって、はじめての友達がこうだもん



「君、親いないの?」


はい、親は…


 このセリフ一度聞いたことがある


「うちで、引き取らせてもらって良い?」


はい



新しい家は、とても優しかった


「何かやりたいことある?」


友達が欲しい…


「じゃ、学校、行く?」


 違う

 欲しいのは友達じゃない


 ユウトが欲しい


行きたくないです…


「うん、わかった。」



夜になると、視界が暗くなる


ぬいぐるみが動いたような気がする


不思議な国のアリス現象ではない。

夜になると想像の世界に入る


ぬいぐるみがユウトだったらな…



 夜だったが、里親にお願いしに行った



「どうしたの…」


あの…


 里親は私を抱きしめた


「辛いことあったのね…」


う…


「いいんだよー頼って…」


 こんなにも家が違うだけで、態度が違うのか…

 


「頼りたかったんだよね…、頼られたかったんだよね」


なん、で…


「寂しかったね…」


 忘れてた、知ってる人みんな亡くして

 周りの人間が全員他人になってたんだ


寂しい…


 そう、ぬいぐるみでさえ、家族と思えるほどに


お母さんとお父さん

亡くなった…


「うん…」


守り…


 声が出ない



 そう、頼られたかった、

 そして、頼ればよかった


 なんでだよ…


 そんなこと、子供がわかるかよ…


「よし、よし…」


 声が裏返るほどに虚しさがこみあげる


「頑張ったね…


可愛い子…


 前の親が悪かったんじゃないんだ…


 この世界はガラスでできている


「今度、前いた、シェルターと、施設もっかいいこうか…」


はい…


 そう言えば、何をお願いしようとしてたんだっけ…




施設に向かう途中、公園を見た


ふざけ合ってる子は、なんか変な感じがする


1人でボールを蹴ってる子は、なんかしっくりくる


「遊びたい?」


だ…


 ボールが転がってきた


「あ、すみません…」


うん!大丈夫だよ!!


 なぜか、明るい声が出た


「ありがとう!」


 そんな気分ではないはずだ




 施設に行ったが、なぜか"虚しさ"が残り、家に帰った


家には、義理の母と、ぬいぐるみがある


 "虚しさ"じゃない、何かをしたいという、もどかしさだ


ぬいぐるみがほしい…


もっと欲しい…


「わかった、じゃ、いこっか」


はい…


 あの時でた、明るい声が、戻せない何か(微高揚感)を生んだ

 そして、それがもどかしさを生んだ


 それを欲望と言う狂った感情で、前の暗さに戻した


 自分は狂ってたんだね…


ユウト…


無邪気に好奇心で私に話しかけた


まるで、意味もないものに好意を抱いてるような


ぬいぐるみで遊ぶ、無邪気な子供のよu…



 いや、それ私じゃん


ユウトみたいな無邪気さに

憧れを抱いたのは確かだ


 その無邪気さがあれば、親を救えたんじゃ






「だよね!


私、可愛いよね!」



「ぬいぐるみで遊ぶんだ…」


 泣きながら、ユウトの真似をした


ユウトを忘れないためか

ユウトを忘れさせないためか


ぬいぐるみを大切にする理由が

また増えた




ここからは希望を生ん…でみせるんだ…


















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