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Lost girl enter

親が殺し合ってから数日…


 児童養護施設に先ず案内された


 養子縁組とやらにも登録した


 施設の人たちは優しかった


「ここの居心地は大丈夫?」


はい、でも、他の施設とかあれば試しに行けますか?


「定期的に会いに行くから、安心して行っていいんだからね!」


 私はいろんな人に会いたいと考えた



「ここ、子どもシェルターって言うんだよ!」


親に虐待を受けたり、居場所のない子のための施設ですよね


「小夜ちゃん、これ、可愛い?」


 ぬいぐるみを見せてきた


可愛いとか分からないです。


「この子、小夜ちゃんのこと可愛いと思ってると思うよ」


ぬいぐるみが?


「だって、多分、ぬいぐるみっていうのは、人に使われることを考えて作られるんだよ

つまり、ぬいぐるみ自体が、その思いを受け継いで、誰かを見守りたいと思ってるんだよ

だから、ぬいぐるみは使ってくれる小夜ちゃんが可愛いんだよ」


 私は気づいていた、ぬいぐるみを作ったのは彼なんだと

 でも、このぬいぐるみは、確かに、優しい顔をしている


くれるんですか?


「どうぞ!よろしくだ!」


「あとは、いつでも戻ってきてね!」


はい…


 この時の私は、それは、無邪気さのかけらもなかった


「君、親いないのかな?」


親は、殺し合って死にました


「そうか、でも、優しくはされたのかな?」


なんで…


わかるんですか?


「僕は、親が怖くてここに逃げてきたんだ

でも、

親は、多分、何かの被害者なんだと僕は思ってる。

だから…何かできることをしたくて、そのために、自由が必要だと思って、ここに来た。」


 私も、親を救えなかったのは自分の責任でもあると思った

 可能性のことを考えるとこうなる

 どうすれば、救えるのか、たまに考える


そうなんだ、大変だったね…


「そんなことないよ!仲良くしよー!」


わかった!


 はじめて友達ができた


 はずだった…


親が迎えにきた


「ごめんね、ユウト!、家に帰ろう!」


 いい親だな、素直に、謝って


「わかった!、僕も、ごめんね…」




父親「なんで、出て行ったんだ!」


ユウト「ごめんなさい!」


母親「怖かったんでしょ、私たちが!」


父親「人に頼るようでは、世の中、渡れねーんだよ」


ユウト「でも頼ったから、自由が手に入ったんでしょ!」


父親「口答えすんじゃねーよ」


ドン…


これがニュースで流れた音声だった。


彼は脳に、踵落としを喰らい、逃げ出したところを車に撥ねられ死亡した。

踵落としによって意識が朦朧としていた。


 そうだった、親は2人いるんだった…


 人を救う?こんなの運じゃん…


 ユウトは幼かった、親が迎えに来るような人間ってことは、

 この施設に逃げてから、間もないんだろう。


 つまり、ユウトも、友達がいなかったのかも…


ユウトの髪の毛がぬいぐるみについていた。

それをぬいぐるみの中に入れ、ユウトだと思って

どこにでも持ち歩いた



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