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誰?

「終わりましたよ〜」


 理髪とメイクが終わり声をかけられ目を開けると鏡に美少女が座っておりびっくりしたが、すぐに自分だと気がついた。

 あまりの変わり具合に陽介本人が自分だと一瞬認識できていなかったのだ。


「これが俺なのか、、、?」

「そうですよ、お兄さんものすごく可愛くなりましたね。」

「兄さんすごく可愛いよ」


 2人の褒め言葉に照れ臭くなり鏡の方に目を逸らした。

 やはり再度見ても自分じゃないように綺麗だ、不揃いだった長い髪はきちんと揃えられ艶もでており、男らしい荒々しい肌は潤さを持った乳白色に変わっていた。


「でもお兄さん、その可愛さを維持するのはものすごく大変なんだよ。」

「そうですよ、特に兄さんは風呂上がりにしっかりと髪を乾かせてないからね。ちゃんと乾かさないとすぐに傷んじゃうんだよ。」

「小春ちゃんの言う通りですよお兄さん、あとシャンプーもちゃんとしないと、ほらうちのシャンプーとかいいよ」

「お、おう」


 女子2人による美を保つ厳しさについての説明に陽介は怯み一歩下がっていた。

 

 その後、とわの怒涛のセールストークに耐えられずシャンプーとリンス、メイク道具を買ってしまった。


「さ、財布の中が、、、、、、」

「まぁ兄さん可愛いくなれたからよかったじゃん」

「そうだけどさぁ、、、、」

「晩御飯の材料買ってはやく家に帰ろうよ。」

「そうだな、適当にハンバーガーでも買って帰るか?」

「兄さん、ジャンクフードとかは美容にあまりよろしくないからダメだよ。特に兄さんは夜とかにポテチとかこっそり食べてるんだから」

「バレてたのか、、、、」

「そりゃ朝ゴミ箱見たらゴミが入ってるんだもん」


 こっそりバレないように食べていたのにバレていたことに驚きながら近所のスーパーに向かった。


「小春にはいつも料理を作ってくれて感謝してるよ」

「兄さんいきなりどうしたの?」

「いや、こうやって買い物してると色々考えて料理してくれていたんだなと」


 陽介達の両親はどっちも出張が多く家にいることが少ないため小春が晩御飯を作ることが多い。

 ちなみに陽介も料理ができないわけではないが小春の方が料理が上手いのでいつもは小春が料理を作っていた。

 

「さぁ、買い物も終わったし帰ろうか。」


 食材を携帯していたエコバッグに入れ帰路についていた。


「あ!あれ穂乃果さんじゃない?」

「おっ!そうだな」


 小春が正面から穂乃果が1人でこちらに歩いてくることに気づいた。

 

「穂乃果さ〜ん!」


 小春が手を振りながら声をかけて気がついたのか手を振り返しこちらに歩いてきた。


「穂乃果さん、お久しぶりです。」

「久しぶり小春ちゃん」


 小春は小さい頃からよく陽介達幼馴染3人と遊んでおり穂乃果とも仲がよかった。


「こっちの子は小春ちゃんの友達?」

「穂乃果さん何言ってるんですか〜?この人は兄さんですよ」

「え?」


 穂乃果は瞬時にこちらを振り向き、じーっと陽介を見ていたが脳が処理できていないのか首を傾げた。


「ほ、本当に陽介、、?」

「お、おう」

「えーーーーーーーーーーーーー?!」


 声を聞き陽介だと納得したみたいだがあまりの変わり具合に驚きを隠せず大声で叫んでいた。

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