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俺は意地でも諦めないぞ!

「日和ひより先輩、中学に入学した時から先輩のことが好きでした。付き合ってください!!」


 力強い声が満開の桜の花びらが舞い落ちるなかに響く。亀野陽介かめかわようすけは彼女-- 小春日和こはるひよりに告白をしていた。


 小春日和は誰もが認める学校一の美少女だ。ピンク色のストレートヘアーは荒さを知らないようにサラサラの髪、素肌はどんな乾燥した日でもうるおさを保っている。整った幼さを少し残した顔は誰でも見惚れてしまいそうな美しさを放っていた。


 その上彼女は文武両道、誰にでも優しい心の持ち主、リーダーシップもあり生徒会長をやってもいたという欠点が1つもないんじゃないかと思うような完璧美少女だ。


 そんな天が二物以上を与えたような彼女に陽介は告白をしていた。


 陽介は中学に入学した時から彼女を追いかけていた。同じ部活に入りテストでも順位1桁を取り生徒会副会長にもなり彼女の隣に立てるように2年間努力をしてきた。


 そして今日、彼女が卒業する日意を決して告白をしていた。日和と陽介の関係は学校中で周知されておりたくさんのギャラリーがいた。


 誰もが付き合うだろうと思い物陰から告白の様子を見ていた。


「そうなの、、、、そんな前から私のことを、、、」


 右手を顔に添えながらこてんと可愛らしく首を傾ける彼女にその場の全員が注文していた。


「でもごめんね、陽介くんとは付き合えないかな。私可愛いのが一番好きだから。」


 彼女の顔からグヘヘと聞こえそうな美少女台無しのだらしない顔をしていた。


「あっ!でも可愛さ以外なら陽介くんのことは好きだったよ。」


 彼女はフォローにならないような言葉をかけてその場を去っていった。

 彼女の姿が見えなくなるまで陽介は棒立ちをしていた。しかし、耐えらなくなりその場に膝から崩れ落ちた。


 そんな彼に物陰から見ていたギャラリーが駆け寄ってきた。


「大丈夫だよ、次があるよ」

「ほら、可愛さ以外いいならよかったじゃん。気に病まないで」

「どんまい、あれは男には興味ない感じだ。先輩のことは諦めてこれからもがんばれ」


 しかし、陽介には優しい言葉をかけるギャラリー達の声は届いておらず地面に向かいぶつぶつと呟いていた。


「そうか、、、俺が可愛くないから先輩は付き合ってくれなかったのか、、、、、じゃあ俺が一番可愛くなれば先輩は付き合ってくれるのか!!!」

 

 勢いよく立ち上がり声たからかに叫んだ。


「「えーーー!?ポジティブすぎるだろーーー!?」」

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