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愛されたかったアンドロイド

作者: 瑞目杏圄

pixivに置いてたものを引っ越しさせました

機械の体、不完全なアンドロイド

心はあるけど悲しいがない

そんな私の主は優しくてかっこよくて

何にもできない不良品の私をいつもいたわってくれて、優しくしてくれる

粉を入れすぎたインスタントコーヒーを

捨てようとしたら飲んでくれて

「ちょっと苦いけど美味しいよ」って言ってくれる


不良品の私は、所々機械の部分が見えてる、そんな私を可愛いと言ってくれる

愛しい、嬉しい、幸せ

廃棄される私を拾って修理してくれたこの人が私はとっても愛しい、


公園で散歩をしている時、子連れの家族を見た。

主が「子供可愛いね」って言った。

主の微笑んだ顔に

怖くなった、


捨てられそうで


いつか彼女ができて私は、要らなくなるんじゃないか

初めて人間になりたいって思った。

でも私は、アンドロイド、不良品のアンドロイドどんなにがんばっても人間には成れない、

捨てられたくない、

人間になって主の子供が欲しい!


神様にお願いをした。

毎日、毎日、

欠かさず毎朝毎晩、



そんなある日、ある会社がアンドロイド人化計画をしていると聞いた。

私は、被験体に立候補して見事人間になれた!

嬉しくって走って家に帰った。


「ーー様!」


「めい!!どこに行ってたんだ!」


「ーー様!私人間になったの!」



「え?」


「ほら見て!」


機械の見えない体

粘膜のある口

耳を近づければ聞こえるのはモーター音では無くドクンドクンと言う心臓の音

きっと主様も喜んでくれる


「あ、あああ!なんて事を!!なんてことをしたんだ!!めい!!」


「え?ーー様?」


泣き崩れ絶望した顔をするーー様

きつく抱きしめながら大声を上げて泣き叫ぶ姿に私は何を間違えたのだろう

戸惑いながら頭に触れると手を乱暴に払われてしまった。

そして、その手を首に持ってきて、押し倒された勢いのまま首を締められる


「ーー様!」


「僕の天使が消えてしまった。」


ギリギリと締まる首

涙で潤んでいた、今は光の無い冷たい目



「悪魔なんていらないよ」


今まで見た事無いような冷たい目で見られギリギリと締められていく首よりも、息のできない肺よりも、締め付けられる胸の痛み、心が痛かった。



あぁこれが悲しいという感覚なのか




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