強敵に挑む。
短いです頑張りました。
“ブラッドグリズリー“は名の通り、血のように真っ赤な体毛と全長三メートルに及ぶ巨躯を持つ熊である。
そしてブラッドグリズリーは東の平原のボス。俗に言う、フィールドボスである。
しかもランク5、青銅等級で三人、黒等級で六人は必要な強力な魔物で白等級だけで挑むなど、自殺行為以外の何者でもない。
そして東の平原は駆け出し冒険者達の聖地。
ランク5の魔物に勝てる実力もない。
故にブラッドグリズリーは【駆け出し殺し】の異名を持つ。
そんな魔物が白等級で、しかも四人しかいない悠斗達の目の前に現れたのだ。悠斗達の開いた口が塞がらないのも納得いく。まぁ悠斗達はブラッドグリズリーのことを知らないが。
「……っ、全員散開! あの熊から距離を取れ。」
いち早く正気に戻った悠斗が凛紅達に指示を飛ばす。それを聞いた凛紅達も正気になり、一心不乱に距離を取る。
「グワアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!」
ブラッドグリズリーが咆哮を上げる。それが開戦の合図となった。
「ねぇ悠斗、逃げた方がいいんじゃない?」
「出来ることなら僕もそうしたいさ。でも、あれが逃がしてくれるように見えるかい?」
「うん、ごめん。私が悪かった。」
こんなシリアスな状況で洋画のワンシーンみたいなことをしている悠斗にブラッドグリズリーが襲いかかる。
「…っ、〈限界加速〉!」
悠斗はスキル〈限界加速〉で敏捷値をはね上げるさせ、熊による爪攻撃を躱し背後に回り込む。
「うおおらァ!〈突剣〉」
正面から大輝が〈剣術〉スキルのスキルアクション、〈突剣〉を使い剣を突き出して突進する。
「グゥ!?」
レベルも上がり、青銅等級に匹敵する膂力で放つ〈突剣〉はかなりの威力を持ってブラッドグリズリーに直撃するが、五センチ程しか刺さらなかった。
「まず……」
剣が刺さったままのブラッドグリズリーに睥睨され、思わず顔が引き攣る大輝。しかしーーー
「〈ライトスピア〉!」
双葉が〈無詠唱〉のスキルを用いて放った光属性魔法Lv1〈ライトスピア〉で大輝を援護。着弾し、ブラッドグリズリーが怯んだ隙に大輝も離脱する。
「〈剣舞〉!」
凛紅がスキルで三本の刀剣をグリズリーに突き刺す。
「グギャアアア!」
「終わりにしてやる!〈花吹雪〉!」
悠斗が止めに〈双剣術〉スキルのスキルアクション、〈花吹雪〉を見舞う。十連撃の刃がブラッドグリズリーの体の至る所を切り刻む。
「グギャアアアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!」
ブラッドグリズリーは断末魔の叫びを上げて倒れる。
先ほど説明したブラッドグリズリーのことはけして嘘ではない。しかし、忘れることなかれ。
彼らは転移者ボーナスを貰った、|異世界転移者(チート持ち)であることを。
オタク丸はもう一作品書いているので呼んでください。お願いします




