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腐女子についてちょっと考えた話

 腐女子と呼ばれる者たちがいる。

 主に男性同士の恋愛を扱った創作物を好む女性のことをこう呼び、また彼女らも名乗ることがある。

 最近では普通のオタク女子やアニメマンガを好む女性もまたこのように呼ばれ、区別しろだなんだ騒がれているとか。

 だが、ここではとりあえず、男性同士の恋愛をを扱った創作物を好む女性、としておこう。

 ツイッターをはじめとして、私の周りにはこの腐女子と呼ばれる方々が多く、その多くが自らも創作を手がけている。

 その中でも、やはり目立つのは二次創作。定義は様々だが、私は版権作品などを原点にして独自に生み出す派生作品、としている。この腐女子と二次創作について、私は少し疑問を持った。


 私自身、二次創作を手がけている。ここでは言わないが、それなりに楽しませてもらっている。

 そんな私が腐女子の二次創作を見ていて疑問に思った発端は「学パロ」というもの。学園パロディ、の略だと思われるこの言葉は、公式には学生でない登場人物たちを学生であるという設定に変え様々な想定をして楽しむ、というものだ。

 どうも男性が考える二次創作に比べ、腐女子が考える二次創作にはこうした「元の設定、世界観を大きく改変した二次創作」が多いように見える。

 逆に言えば「元の設定に沿って、または設定の隙を突いた二次創作」は男性的とも言える。

 少なくとも、私が二次創作を作るならば設定の改変は可能な限り少なくするか、設定から推測したりすることが多い。

 より詳しく言うなら、『刀剣乱舞』を例にとろう。私ならプレイヤーのアバターである審神者や刀剣たちの伝承を元にしたりして彼らトークや戦い、世界観考察からの展開を思いついたりする。対して、腐女子はと言うと、スタート地点が「○○が▲▲という性癖だったら……」「○○が■■を好きだったら……」と言うような視点からのように見える。理解はできるが、納得はあまりできないのが正直なところ。

 こうした男女の違いが、少なくとも私の目には多く見られて、なるほどと感心させられた部分だ。

 そもそも、BLというものからして設定を大きく変えているものなのだし、腐女子たちはそうした設定の改変に大した抵抗を持たずにできるのではないだろうか……と最初のうちは考えていた。しかしこれはすぐに違うように思えてきた。

 なぜなら、彼女たちはどんな作品でも好きになれば素材にでき、同じものを生み出すからだ。『テニスの王子様』でも『黒子のバスケ』でも『刀剣乱舞』でも『おそ松さん』でも、彼女たちはまったく同じことをしている。「BL」はもちろん「学パロ」や「女体化」、「ヤンデレ化」「死ネタ」「ブラック化」……挙げればキリがない。設定を変えることに抵抗がない以前に、もっと大きなものがあるのではないか、と考えられる。


 そこで思ったのが、彼女たちはそもそも自分の萌えが確固として存在するのではないか、ということだった。

 すなわち、「学パロ」を例に挙げるならば「学校でこういうことをしていたら萌える」という風に考えているのではないか、ということだ。そこにはまだ、キャラクターたちは登場していない。

 男性としての萌えは、実のところ作品の流れ・過程の中にあると思う。主人公に辛辣な登場人物が実は優しい(ツンデレ)だとか、普段はクールだったりした登場人物がデレた瞬間(クーデレ)だとか、そうしたものに萌えを感じるし、そうなるのではないかと想像すらする。そうしたパターンの中に好みが生まれてくるのではないだろうか。

 腐女子はまさにその逆で、自分たちの中にあるパターンに登場人物たちを当て嵌めていくのではなかろうか。そうであるならば、量産される改変ネタの数々は納得する気がする。


 ともあれ、男性が原作からの派生・発展を好むのならば、腐女子は原作から要素の抽出、自分の中でのパターン化を好むのではないか、と私はぼんやりと推測する。

 私は別に腐女子の創作物がとりわけ好きではないし、BLを好むわけではないから、この界隈について詳しいわけではない。のめり込んでいる、所謂「沼」というものにハマっていない人間である。しかし今回は、周りの人の作品や彼女たちのRTを元にして、私が知覚できる範囲において、存分に語らせてもらった。


 ちなみに私は『刀剣乱舞』では獅子王が好きだ。中学校の野球部にいそうだよね。

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