表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネコと私  作者: 昼行灯
管理迷宮編
99/143

098:最下層攻略03

最下層転移の第一陣が出発する


メンバーは、貴族街ギルドの最高戦力であるAランクの冒険者PT6名

しかし、ギルバートさんとウィリアムさんが加わるので2名は抜け

テレスさんの転移カードによる40F転移組に加わる


テレス組は、テレスさんとその2名と私そしてカーサに藤原君

一回の転移の上限は6人なので、このような形になった


「おいおい、なんでこんなガキが一番に転移するんだよ、俺たちはガキのお守りじゃねーんだぞ!」

どんなコネ使ったんだよ、ぶっ殺すぞ糞ガキが!

あ゛、俺より弱いくせに吠えてんじゃねーぞ、挽き肉にしちゃうぞ?

ガキがなめた口聞くじゃねーか、カカッテコイヤー!


なんてことは無く

「リンちゃんも参加するのか、もしもの時はよろしく頼むな!」

「はい、頑張ります」

「クソ冒険者の分際で私のリンちゃんに気安く話しかけないでくれますか?」

「相変わらず、テレスさんはきついなあ」

ははは、と軽く受け流すベテラン冒険者さんたち、年季が違うね!


「坊主はフリーザ倒した奴だろ、リンちゃんと知り合いだったのか?」

「おぅ、俺はフジワラっていうんだ、よろしくな」

「そいつはリンちゃんのストーカーなので、そのうち私が殺す予定です」

「おぉ、頑張れよフジワラ!」

「何をだよ!」

藤原君は人気者だね!


「そちらのベッピンさんは、リンちゃんの知り合いなのかい?」

偽りの宝石の効果で耳が縮んだカーサ、エルフだけあって見目麗しい

「はい、私の友達カーサです、魔道具屋で見習いをしています」

「おぉ、魔道具屋の関係者か、リンちゃん顔広いな」

「リンの友達のカーサです!」

テレスさんのほうを向いて挨拶するカーサ、ピンと耳が立っている

「ぐぎぎ!、リンちゃんの浮気者!」

うーん、なにそれ?


お二人は貴族街ギルドの冒険者さんなので顔見知りだし

治療士として働いてた時に杖なし無詠唱とかやっちゃってたので

高ランクの冒険者さんほど私に対する評価は高いのです

(怪我の功名だな!)

(そうだね、実はこのときのためにわざとやってたんだ!)

(ふーん?)

クロにバカにされた、ぐりぐり攻撃だ!

(やーめーろー!)

かみかみ仕返してくる、なでなで


ま、実際の所ボス部屋挑戦がメインだ、危険な先陣希望は居ない

わざわざ無駄な戦闘をして武器防具を消耗したくないだろう



テレス組の転移先は40F入り口だ、ボス部屋へと向かう


「敵だ、戦士タイプ2匹、魔術師タイプ2匹、まだ気付いていない」

ウィリアムさんの代わりにこちらにきた狩人さん、さすがに優秀だ


テレスさんが消える.........ドンッ!!!

敵が吹き飛ぶ、魔術師の背中が曲がらない方向に曲がっている

縮地による高速移動からの双掌打、耐久力の無い魔術師は即死だ!

装備無しなのに戦闘力が落ちていない、武器に頼らない格闘術の強み


もうひとりの魔術師に飛んでいく死体を追い歩く、避ける方向を確認し

トッ、と軽く宙を舞い避けた魔術師の胸にトンッと拳、崩拳があたる

軽く当たった様に見えたが手首までめり込んでいる

しかし、この敵は司祭、回復魔法を唱えようと口を開こうとしたところ

コッと顎に下から掌底をあて首を不安定な状態にしコキンと折る


背後から刀を大上段で振り下ろしてきた侍、半身になり避け

がら空きのわき腹に掌をあて、震脚からの発剄!!

凄まじい力が侍の体内で暴れまわり体が宙を浮く

浮いた体が落ちてくるタイミングで肘打ち、裡門頂肘!!

凶器と化した肘が侍の鎧ごと体を打ち抜き、その命を打ち砕く


最後の一体は、狩人さんとカーサの矢で絶命している



「テレスさん、いつもこんな戦い方しているんですか?」

再生のスキルで既に回復しているけどヒールを掛けておく

元冒険者のはずだけど、戦闘方法が完全にソロのそれだ

「ありがとう、リンちゃん」

嬉しそうだけど、人の話し聞いてる?

「リン、私も怪我したわ!」

怪我をする要素が無いカーサが割り込んでくる

「貴女は怪我していないじゃないですか、今は私とリンちゃんの時間なので邪魔しないでください」

割り込もうとしたカーサを弾き飛ばすテレスさん、過激だね!

「きゃ、いたーい、今ので怪我したわ、リン治療して!」

「いや、カーサは自分で出来るでしょ?、あ、光魔法無かったっけ、はいヒール!」

「ぐぬぬ...リンのバカー!」

なんかなー、ふたりともこどもか!


「さすがに40Fソロ攻略しただけあって格が違うな」

と、ベテラン冒険者さん、テレスさんのソロ攻略は皆の知る事実

「その格好で戦えるとは、格闘術を極めると装備が必要ないって本当なんだな」

「お、あれか装備しないと防御力が上がるってやつ?」

藤原君、それはなんかのゲームの話じゃないの?

「東方にいる忍ってやつは裸が最強らしいぜ」

「破廉恥な種族だな!」

「テレスさんもボス戦のときは裸だったのか!」

「纏めて殺しますよ?」

「「「ごめんなさい」」」

なんか最下層の緊張感とか全然無いよね?


「私はリンちゃんのお姉さん的存在なのよ!」

「わたしはリンの親友で、クロちゃんの下僕よ!」

下僕って、カーサ意味わかってるよね?

「クロちゃんは私の弟子だから、貴女も私の弟子ね!」

「え、そうなの?」

「そうよ、二番弟子ね!」

「わ、わかったわ、テレス老師って呼べばいいの?」

「テレスでいいわ、私もカーサって呼ぶわね」

「う、うん、よろしくね、テレス」

「よろしくね、カーサ」

よくわからないけど、仲良くなったの?


「俺のことはフジワラと呼んでくれ!」

「殺すわよ?」

「死ね!」

「キシャー!」

「ひどくね?」

落ち担当って奴だね!





陣が張られる、

安全地帯には、教会から派遣された司祭の方達で治療班が組まれ

私達は、近くの小部屋に冒険者専用の治療班として陣取る

魔物が湧いた時はテレスさんとクロが対応する

クロも戦いたいと駄々をこねるので小部屋にしたのだ


教会関係者への挨拶はウィリアムさんが済ませてくれ

同時に冒険者の光魔法使いを引き抜こうとしないようにとの釘も刺す

教会とか、宗教とかは面倒臭そうなのでなるべく係わりたくない


後は、貴族街と市民街の高ランク冒険者とギルド職員が常駐する

この人達はギルバートさんとウィリアムさんの手勢だね


そして、ボス部屋に挑戦するPTが何組か転移してくる形となる

順番を偏らない様にし、他国ギルドや貴族勢だけが固まらない様に

あくまで最下層は自国ギルドが管理する形態にする


「こんな感じで進めるんだね、最新情報は自国ギルドだけで占有とかやっぱりウィリアムさんはあれだなあ」

「姑息ギルド長ね!」

言わずもがななテレスさん

「ランクアップ試験の時も裏で動き回ってたけど策士だよな」

藤原君、忍術実験中です



ベテラン冒険者さん達が早速ボス部屋に挑戦している



「空蝉の術!」

ヴンと羽のような音がし藤原君が一瞬ブレる

「お、成功した、これでどんな攻撃も身代わりになってくれるのか」


「一回だけ攻撃してみ?」

あ、ちゃんと相手を指定しないと

「わかったのだ、必殺、極炎爪!」

「わかったわ、夢想羅刹拳!」

「わかったわ、サウザンドアロー!」

「ちょ、おま!」


死ぬよね?

このままだと、確実に死ぬよね?

カーサとか、千の矢って一撃じゃないよね、殺しにいってるよね?


くぃ、と引っ張る、あれ、手応えが無い


おおぅ藤原君のいた位置に人型が浮いてる、今のも身代わりになるのか

やばいやばい、糸を掛け直し無理な体勢だけど無理やり移動させる


ドガン、ズガン、ドッドッドッドと藤原君のいた場所が凄い事になる


「殺す気かぁぁぁ!」

その惨状を見て藤原君が突っ込みを入れる

「おう!」

「ええ!」

「うん!」

無常な返事がかえる

「ひどくね?」

ひどいね、けど今は空蝉のほうが興味ある


「もう1回やってみて」

「え、マジで?」

「あ、違う違う、空蝉をもう1回、攻撃は私がするから、ちなみに攻撃は一回しか避けられないの?」

「ああ、忍術のレベル1だからな、上忍はかわした後の人型に術を仕込む事も出来てたみたいだけど、俺はまだ出来ないみたいだな」


こんな人型の使い方もあるなんて、新発見だなあ


「うーん、回復も回避しちゃうのか、結構扱い難しいね」

「だな、PT行動には向いてないかもな、術発動も少し時間かかるし」

「回復しようとして術消しちゃって攻撃もろに喰らうとかありそうだね、色々注意しないとだね」

にやり、背後で誰かが笑う気配がする

「戦闘中にやったらご飯抜きだからね?」

「そんな事しないのだ!、ぴゅーぴゅー!」

する気満々だよね?



コンコン!

ボス部屋が終ったみたい、怪我人でたのかな?

「どうぞ」


冒険者の人達が入ってくる、ありゃ、死人が出たのか

「リンちゃん、ウィリアムさんからこっちで大丈夫と言われたんだけど」

冒険者PTの僧侶の女性だ、たまに治療室で一緒になる

うーん、蘇生はするつもり無かったんだけどなあ

バス君の件で蘇生できるのばれているのはわかってたけど

それを確定させるのがテレスさんをこちらに置く条件とかかな?

ギルドが蘇生を使える私を保護する事を明確にさせとくとかかな?

考え過ぎかなあ、まあいいか


「こちらに運んでください」

死んだのは狩人さん、宝箱の開錠に失敗したらしい

そっか、鑑定持ち居ないんだよね、負担大きそうだね


やばい、蘇生の呪文って、どうやるんだろう?

蘇生も無詠唱とかダメだよね、まずいよね、ピンチかも!

「リン、詠唱わからないんでしょ?、私に続いて」

カーサが小声で話しかけてくる

「うん、お願いします」

助かりました



囁き・・・祈り・・・蘇生・・・光が包む!

体力も完全回復できるけど、蘇生だけにとどめて置く

「......ん、」

狩人さんが生き返る

「おぉ!」

「良かった!」

「ありがとう、リンちゃん!」

「いえ、体力の回復はお願いしてもいいですか?」

「ええ、わかったわ!」

最後の仕上げをお願いする事で僧侶の人に花を持たせる

ここがミソです!



回復した冒険者達はそのまま最下層の警備に入る

ギルド職員がボス部屋の転移魔法陣で地上へ報告に戻る

次の市民街ギルドの冒険者達がボスの湧き待ち待機となる


転移装置が光り、次のPTが転移してくる


「リン、暇なのだ!」

「んー、勝手な行動して目立ちたくないし、我慢してね?」

「むー!」

--------------------------------------------------------------------

名前:楠木(クスノキ) (リン) 種族:人族 性別:女 年齢:16

レベル:18

HP:290/290 MP:560/560

STR:285 VIT:275 DEX:305 MND:275 INT:560

スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定

    (技) 隠密5、罠解除1

    (魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法4

        火魔法5、氷魔法1、雷魔法3、土魔法5

        光魔法、闇魔法5

    (自動)HP回復、MP回復、クリティカル


装備:普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄

   聖魔の糸+5:ALL100、HP回復、MP回復

   白のローブ:INT20

   素早さの靴:DEX10

   魔力の腕輪:MP20

   力の腕輪 :STR10

   ウサギの尻尾:DEX20、クリティカル


使い魔:クロ

スキル:(特殊)念動力

    (武技)格闘術5

    (技) 隠密5

    (魔法)炎魔法2、水魔法1、風魔法5、鉄魔法3

        光魔法5、闇魔法5

    (自動)HP回復、MP回復、クリティカル



名前:カーサ 種族:ハイ・エルフ 性別:女 年齢:116

レベル:30

HP:70/70 MP:250/250

STR:15 VIT:30 DEX:150 MND:30 INT:200

スキル:(特殊)鑑定

    (武技)弓術4

    (魔法)火魔法2、水魔法3、風魔法4、鉄魔法1

    (生産)錬金5


装備:偽りの宝石+3、魔法の鞄+5

   エルフの弓:MP20、DEX20、INT10

   深緑のローブ:DEX10、INT10

   エルフの衣:DEX20

   エルフの靴:DEX10

   巨人の腕輪:VIT20

   大地の腕輪:HP20

セット効果エルフ:HP30、MP30、DEX30、INT30



名前:藤原(フジワラ) 秀平(ヒデヒラ)

種族:人族 性別:男 年齢:16

レベル:17

HP:280/280 MP:215/215

STR:225 VIT:255 DEX:165 MND:165 INT:175

スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、スキル強奪

    (武技)剣術5、槍術3、格闘術3、弓術4

    (技) 隠密5、罠解除4

    (魔法)炎魔法1、氷魔法1、風魔法5、土魔法5

        光魔法4、闇魔法4、忍術1

    (自動)気配察知3、HP回復5、統率3


装備:大地の剣:HP20、STR10、VIT20

   騎士の剣:STR20

   大地の鎧:HP30、VIT30

   緋色のローブ:MP20、INT10

   大地の籠手:HP20、VIT10

セット効果大地:HP30、MP30、STR30、VIT30

--------------------------------------------------------------------

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ