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ネコと私  作者: 昼行灯
管理迷宮編
97/143

096:最下層攻略

朝:

朝食とともに手紙が1通届けられる、市民街のギルドからだ


私は宿暮らしなので決まった連絡先を持たない

連絡をとる場合はギルド経由になり基本宿に届く事は無いのだけど

貴族街のギルド経由の物は昨日顔を出したときに渡され処理した

マルアさんの宿もこの宿もギルドの紹介だから居場所は特定されている

しばらくギルドに顔を出さない時は、たまにこうして届く時もあるけど


鑑定をして害が無いことを確認する

治療士で有名になりだした頃から、色々な誘いが来るようになった

PTメンバーになってくれとかはギルドが断っているので来ないが

会食とかのパーティの誘いや家への招待とかがたまに来る

私目当てであったり、クロ目当ての手紙もある


たちの悪いものだと強制の魔法とかが発動するような物もあった

本来ならばギルドの検査でわかり差出元への厳重な処罰が行われるが

しばらく前まではそういう検査をスルーする手段が幾らでもあったのだ


まあ、そういう物は変な魔力を感じるとか言って

ウィリアムさんかテレスさんに渡すと二度と来なくなる


ちなみにお誘い関係は全て断っている、面倒だから

この世界には何のしがらみも無いし、作るつもりも無い

ここでは、楠木は私一人で家系によるしがらみも無い

もしもの時のために良い関係を築いておく必要も無い

その時のために迷宮に潜り強くなっているのだから


まあ、けど

わざわざ手間をかけて連絡してくるのだ、最低限の礼だけは、ね

無視して恨みを買うのも面倒臭いし、、うーん、無視したい


差出人が、市民街ギルド長のギルバートさんだ


見なかったことにしようかな?


内容だけ確認しとこうかな、、開封し中を見る

「フジワラちゃんを預かった、返して欲しくば管理迷宮攻略の治療班に参加する事!」


「うーん、何がしたいのか、」

「むぐむぐ、ノウキンの考えそうな事だな!」

むぐむぐしながら手紙を覗き込み肉汁をポタポタとたらすクロ君


「もー、汚いなあ」

手紙の上に乗ったクロをそのままズリズリとお皿のとこに移動する

「むぐむぐむぐ!」

見なかったことにしよう、手紙は肉汁受けになった!



だって今日はカーサと藤原君と迷宮に潜る日だからね!

「ダメな気がするけどね!」

「同じ内容の手紙がバカワラにも送られているだろうな!」

「だよね!」

「リンは俺が助けるぜ!、とかいって騙されるな!」

「だよね!」

いや、けど、さすがにそれは無いと思うけどね!



管理迷宮事務所:

「じじい!、リンは俺が助けるぜ!」

「うほっ!、騙されおった!」

「えっ?」

フジワラは、管理迷宮攻略組に参加する事となった!



魔道具屋:

「………、藤原君来ないね、」

「問題ないのだ!」

「問題ないわ!」

薄情さんだね!



さて、まさか本当に来ないとは意表をつかれたけど

「どうしようかな?」

1.このまま藤原君抜きでカーサと管理迷宮へ潜る

2.色々ばらしたし、藤原君の代わりにテレスさんを誘う

3.40階攻略の治療班に参加する


クロ君は、

「1か2で!」

3だとネコのふりしないとだもんね


カーサ君は、

「1がいい!、て言うかテレスって誰よ!」

「ギルド職員の人でクロの師匠?」

「うむ!、テレス老師なのだ!」

老師は違うよ?

「お爺さんなの?」

「お姉さんかな?」

「どういうことなの?」

「さあ?」

「老師なのだ!、なんか格好良いのだ!」

格闘術の師匠だから老師ということかな?


「ごめん、やっぱり3にしよう」

「えー、やだ!」

「嫌なのだ!」

クロはとりあえず置いといて、カーサは一緒に行けないのが嫌だよね?

「えーと、カーサも一緒に行こう」

「え、いいの?」

「うん、偽装は平気でしょ、私の友人として同行させてもらおう」

偽りの宝石が+3になっている、これを見破れる人は居ないと思う

「友人!、一緒に行くわ!」

嬉しそうに耳をぴこぴこしてる、偽装してると他人にはわからないけど

ぴこぴこ動く耳は可愛いのだ、思わずつまみたくなってしまう!

...リン、離して?


「くっ、カーサから攻めるなんて卑怯なのだリン!」

腕に絡み付いて指をかみかみしてくる、気持ちいいので放っておく

「んーとね、理由は幾つかあるんだけど、40Fのボスの情報、特にレアと激レアの情報を集めたいのがひとつ、最下層だから激レアは前情報が取れるならとっておきたい」

「いわゆる人柱って奴だな!」

違うな!


「二つ目は、高ランクの冒険者を見ておきたい、ギルバートさんクラスがいっぱい居るのかとか知っておきたい」

「いつでも殺れるようにだな!」

違うな!


「三つ目は、藤原君だね、彼も治療士として一緒に居てもらおう」

「フラグ立てまくった挙句に死にそうだしな!」

そうだね!


他の国のギルドの人や貴族や王族も来るとか言うし

もうなんていうかフラグの宝庫だからね!

「藤原君とおじいちゃんを一緒にさせておくと色々とダメな気がするんだよね」

「最終的に戦争に発展させそうなバカ2人だしな!」

「巻き込まれそうだしね、自重してもらわないと」


「王族に会ってもいいのか?」

顔バレしているから、召喚された者だと知られるかもね

だけど、居残り組だった私は会った王族とかそんな多くない

逆に藤原君のほうが顔が知られていると思う、けどまあ

「別にいいよ、何かしてくるようならそれなりの対応するだけだから」

「おぉぉぉ、ついに国盗りか!」

荒ぶるクロ君!

「国なんか盗ってもしょうがないでしょ?、勇者は国の所有物だとか言ってきたら対応するだけだよ」

「殺るのか?」

「話し合って納得してもらうんだよ?」

洗脳で色々いじる、こちらを物とか言う人達ならそちらも物として扱う

「火の一族にしたように?」

クロが囁き、牙を覗かせ不敵に笑う

「うん」

条件付の爆弾を仕掛けるだけ、敵対してこなければ問題ない


おそらくもう個の戦力では問題は無い、そのために強くなったのだ

既に王城で鑑定した強い騎士達では一騎打ちで敵にもならない

まあ個の最高戦力として召喚した勇者がレベルを上げた結果だ


後は、正面から数か権力での制圧か脅し、または裏からの...だけど

そういう時のために種を蒔いておく、内部で盛大に爆発する火種

光魔法5程度では上書きできない、ユニークスキル光魔法での洗脳

敵対しなければ発動しない爆弾、まあ保険だね


そして最大の理由は、今後どうするかの指針

これより先の領域へ足を踏み入れるか、ここで立ち止まるか

40Fのボスや魔王、実力以外での死の可能性が高まる

直死の魔法や必殺の技、避けられない死の可能性

私の死かクロの死、私が死ねばクロも消え私が蘇生されたとしても

再度召喚したクロは今の記憶を持たない、クロの死もそうだ


それならば、私の死で終わりでいい、蘇生はいらない


現時点で、当初想定していた者達への対応は十分可能

もう強くなる必要も無い、レベル上げだけなら39Fまででやれば良い

直死や必殺の対応をするならば、そこへ踏み込む必要が出てくる

それの対応は当然それ自体が熟知しそいつが持っているのだから


40Fについては、レアや激レアと戦闘した人達を見れば解るし

全滅したならば蘇生され、おそらくその場のみで情報が共有される

最下層攻略なのだから、全滅理由を伝えないと言うことは無い


しかしそこにいなければ?

攻略情報としてギルドから販売されるだろうけどすぐとは限らない

しばらく攻略組が有利になるよう秘匿される可能性がある


それに、

ギルバートさんレベルがゴロゴロいるなら、考えなくてはいけない

もっと強くなる必要がある、知るためにも鑑定しておかないと




取りあえず、テレスさんかウィリアムさんに会って話をしよう

まず管理迷宮に転移して管理事務所に行こうかな


「リンはやっぱり勇者だったのね...」

カーサが聞いてくる、いまさらだけどね

「うん、けどこの事は私とカーサふたりだけの秘密ね?」

「ふたりだけの秘密、、わかったわ!」

嬉しそうなカーサ君、ちょろすぎだよ!


カーサ、我ともふたりだけの秘密なのだ!

わかったわクロちゃん、秘密ね!

うむ!

うん!

何が秘密なの?

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名前:楠木(クスノキ) (リン) 種族:人族 性別:女 年齢:16

レベル:18

HP:290/290 MP:560/560

STR:285 VIT:275 DEX:305 MND:275 INT:560

スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定

    (技) 隠密5、罠解除1

    (魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法4

        火魔法5、氷魔法1、雷魔法3、土魔法5

        光魔法、闇魔法5

    (自動)HP回復、MP回復、クリティカル


装備:普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄

   聖魔の糸+5:ALL100、HP回復、MP回復

   白のローブ:INT20

   素早さの靴:DEX10

   魔力の腕輪:MP20

   力の腕輪 :STR10

   ウサギの尻尾:DEX20、クリティカル


使い魔:クロ

スキル:(特殊)念動力

    (武技)格闘術5

    (技) 隠密5

    (魔法)炎魔法2、水魔法1、風魔法5、鉄魔法3

        光魔法5、闇魔法5

    (自動)HP回復、MP回復、クリティカル



名前:カーサ 種族:ハイ・エルフ 性別:女 年齢:116

レベル:30

HP:70/70 MP:250/250

STR:15 VIT:30 DEX:150 MND:30 INT:200

スキル:(特殊)鑑定

    (武技)弓術4

    (魔法)火魔法2、水魔法3、風魔法4、鉄魔法1

    (生産)錬金5


装備:偽りの宝石+3(1up)、魔法の鞄+5

   エルフの弓:MP20、DEX20、INT10

   深緑のローブ:DEX10、INT10

   エルフの衣:DEX20

   エルフの靴:DEX10

   巨人の腕輪:VIT20

   大地の腕輪:HP20

セット効果エルフ:HP30、MP30、DEX30、INT30

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