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ネコと私  作者: 昼行灯
管理迷宮編
90/143

089:管理迷宮05

ローラン城、謁見の間:

数日後、第一王女イレーヌがカーライル王国へ出発する

第二王子、アレン・カーライルの下へ輿入れするのだ




人が存在し、国が在る

ただそれだけで、争いは起こる


この世界には、貧困はあるが飢餓はそれほど存在しない


なぜか?

魔物が存在し、迷宮があるからだ

自然発生する人類の敵、しかし実体のある生物でもあるのだ


魔物によってその肉は食用になる

魔石を抜いたそれは急激に魔素が抜け、ただの肉となるのだ

邪教の中にはその身に宿る魔素を目的に魔物を食す者もいる


食に困らなければ何に困るか?

自然発生する人類の敵?

そのために冒険者ギルドが存在する、それへの対抗手段だ

五体満足ならば冒険者という職も有る


それでも、

冒険者ギルドが存在しない村、

そして魔物が多数存在する地域は領主が安全を確保する

領主は、貴族であったり国の直轄であったりだ


今存在する難民は、国に見捨てられた村や

税だけ徴収し何もしない貴族の領地から逃げてきた者達だ


管理迷宮、

一定の規模以上の迷宮の周辺は魔物が出現しない

このレベルまで発展した街は利益のみを生み出す

地上では魔物の被害が無いため農作や放牧が出来

迷宮からも食料と財宝が生み出されるのだ


管理迷宮の存在する街ひとつで幾つかの村を管理する

国から貴族に下賜される領地配分の基本だ


前回、カーライル王国との戦争原因はローランに属するある貴族が

カーライル領内にあるナラカの街を占領したことが勃発となった


理由はどうあれ、始まってしまった国家間戦争

大規模な戦闘に発展しそうになった頃に、あっけない結末を迎える


国に所属しない冒険者ギルドは、戦争不介入なのだが

なぜかナラカの冒険者ギルド職員が貴族の手勢に殺されたのだ

その直前のタイミングでナラカの街から撤退していたローラン軍

貴族の討伐を特殊依頼とする冒険者ギルド

出来過ぎた話だが、原因である貴族が一族郎党殺された事により

そのまま戦争は終了となる


そして、今回の輿入れだ、

ローランもカーライルも王国だ、それぞれに王家が存在する

原因を作ったローランからカーライルへ王家の血筋を差し出す

これで前回の戦争が手打ちとなる




「供はその者だけで良いのか?」

フレデリック王が、イレーヌに聞く

「はい」

カーライル王国へ連れて行く従者、後ろに控える冒険者ひとり

失敗に終ったが、何人か残っている勇者は連れて行かないらしい

「残った勇者はどうするのだ?」

「処分していただいて構いません」

残りカスのようなあれを処分といっても、な


イレーヌの命令で冒険者登録をしレベルを上げていたのだが

ある日突然、全てのスキルが消失した、ユニークスキルもだ

しかも、ステータスまでも大幅にダウンしていた


突然ではないな、この冒険者の蘇生のタイミングと同じだ

そして、供はこの者だけでいいと言う


騎士の中にも同じ症状の者達がいた

原因を究明したいが、その役を担える宮廷魔術師はいない


冒険者を見る、、セイと言ったか

調べたが、孤児院出身のただの冒険者だ


まあいい、勇者召喚からの一連の成果がこれならば

これの所有はイレーヌで問題ない、


問題なのは勇者の処遇か


まず、言葉が通じない、致命的だ

鑑定がないのにユニークスキルも消失したと判った理由

言語翻訳というスキルが消えているらしいのだ

このスキルは召喚された者に無条件で付くスキルだ


現状を理解した何人かが自殺した、まあしようがない

言葉も通じず、優位であったスキルもなくステータスも人並み

何の価値も無い、賓客の待遇をする意味もない

下働きの者達と同じ待遇としたのだ、悲観もしよう

当然蘇生は行わない


「いくばくかの金を待たせ野に放つがよいか?」

「はい」

既に興味なし、か

「カーライル王家の妻としてアレン殿に尽くせ」

「はい」




ローラン王家としてのイレーヌが終了した

「あっけないものね」

誰にともなく呟く


「いいじゃないですか、新しい人生を楽しみましょう!」

セイを見る、なんていうか

「はかせ、性格変わりましたよね?」

「変わってませんよ、元々僕はジェーンの想像の産物でしたからね、まさか自分が体と力を手に入れると思ってなかったので、浮かれているだけです」

「なんか、子供みたいね?」

「それは少し自覚しています、この体の持ち主がベースになってますからね、思考も少し変わったかもしれません」

「変わったって、何かしたい事でもあるの?」

「孤児をなくしたい!」

そういえばその人、孤児院に寄付してたわね

「カーライル王国で孤児院でも作る?」

「それじゃあ、この人と同じだよ」

「じゃあ、どうするの?」

「人がいなくなれば、孤児もいなくなるんじゃない?」

...まるで怪物の想像ね

「私にはなんの力もないわよ?」

私の全てを吸収してしまったのは、あなただしね

「まさか、並列思考を付与した全ての者からスキルを吸収するとは思ってなかったもので、すみません」


「まあ、もう、楽しければどうでもいいわ」

「じゃあ、まず、アレンと言う人を...」





管理迷宮、35Fボス部屋:

侍、浪人、侍

中忍、巫女、クノイチ


「レアボス?」

「レアなのだ!」

「やばくない?」

「強そうだな!」


侍と中忍とクノイチが、クリティカルを持ってる

一撃死じゃないだろうけど、油断禁物

不確定要素は、、

「迎撃ね、カーサ右、クロ左、藤原君正面」


壁を背に、ドンッドンッと左右に鉄の壁が出現する


スラリ、と両手に剣を持った藤原君が

侍の斬撃、スラッシュかなを迎撃している


巫女が、舞い始める

「どういう効果なのかなぁ」

くいっと指を引く、、首のなくなった巫女が舞っている


とさっ、と倒れる巫女、忍者は?

こちらに向かって来ていた浪人が寸前でカーサの矢で倒れ

直後ろに中忍がなにやら印を結んで、、水の壁!!!


火遁の術!

氷の矢!、藤原君が水の壁に放つ


キンッ、と凍る水の壁!

ゴゥ、と炎の奔流がぶつかる、水の壁だったら危なかったね!

と、思ったら、火遁を行う中忍の直後ろにクノイチ!

浪人は完全に捨石だったのかぁ、汚いなさすが忍者きたない!

藤原君の気配が揺らぐ、、


中忍とクノイチの火遁が重なり、

二重火遁の術!!!

凄まじい炎の奔流がこちらへと迫る!


二重鉄の壁!!!

ドンッドンッ!

ゴッ!

鉄の壁に隠れる二人と一匹


「カーサ、忍者の位置に上から矢を放つのだ!」

「うん!」


見えない神の足!、ズドンッ!

アローレイン!、ドッドッドッ!!!


解説しよう!

クロの念動力で動きを封じて、矢のスキルで封殺だ!



左右から回り込む侍!

「ここだぜ?」

真横を通り過ぎようとした侍に声をかけつつ、斬!

右の侍を斬ると同時に、左の侍の首が落ちる、全然わかんね!


巫女も首が飛んでたよな、

なんか特殊なスキルなのかね?

隠密発動を楠木に見られてたのは認識してたが

右にいったのまで察知されてたってことだよなあ



「さて、お待ちかねです!」


宝箱:罠:警報

「警報だけど、どうする?」

「戦闘反対なのだー!」

クロ君、自分が戦闘禁止だからだよね?

「私はどちらでもー」

「俺もどっちでもいい」

「クロ戦闘してもいいよっていったら?」

「警報鳴らすのさんせーなのだー!」

我が儘さんだなあ


「?剣」 「?ぶき」

んー?


鑑定!

「刀」 「手裏剣」


「んー、どうなのこれ?」

「?ぶきが手裏剣と言うのは有名な話だな!」

と、藤原君

「え、そうなの?」

「初耳!」

ぴこぴこぴこ!

「そんな気がしないでもない?」

我がペルソナがそう囁くのだ!

ペルソナって何さ?


「まあいいや、効果を鑑定しよう」


刀:STR5


手裏剣:STR20、VIT20、DEX20


「なにこれ、手裏剣凄くない?」

「凄い!」

「けど、これ投げたとたん効果無くなるだろ?」

「投げなければいいのだ!」

「じゃあ、カーサ持っとく?」

「多分効果出ないと思うけど、」

たしかに、これが可能ならステータスは幾らでも増やせる

「んー、けど二刀流は両方効果出てるじゃん?」

「ここの穴に糸を通してネックレスにすればいいのだ!」

「「痛いって!」」


藤原君は、手裏剣より刀にご執心みたい

「刀、いいなあ!」

「二刀流と言えば刀だな!」

クロも刀が好きらしい

「だよな!」

「だが片方だけではダメなのだ!」

「だなあ、性能も良くないしな」


結局両方アイテムボックス行きとなりました!


リンのレベルが上がった!

フジワラのレベルが上がった!

--------------------------------------------------------------------

名前:楠木(クスノキ) (リン) 種族:人族 性別:女 年齢:16

レベル:16(1up)

HP:270/270(10up) MP:520/520(20up)

STR:265(10up) VIT:255(10up) DEX:285(10up)

MND:255(10up) INT:520(20up)

スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定

    (技) 隠密5、罠解除1

    (魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法4

        火魔法5、水魔法5、雷魔法3、土魔法5

        光魔法、闇魔法5

    (自動)HP回復、MP回復、クリティカル


装備:普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄

   聖魔の糸+5:ALL100、HP回復、MP回復

   白のローブ:INT20

   素早さの靴:DEX10

   魔力の腕輪:MP20

   力の腕輪 :STR10

   ウサギの尻尾:DEX20、クリティカル


使い魔:クロ

スキル:(特殊)念動力

    (武技)格闘術4

    (技) 隠密5

    (魔法)炎魔法2、水魔法1、風魔法5、鉄魔法3

        光魔法5、闇魔法4

    (自動)HP回復、MP回復、クリティカル



名前:カーサ 種族:ハイ・エルフ 性別:女 年齢:116

レベル:30

HP:70/70 MP:250/250

STR:15 VIT:30 DEX:150 MND:30 INT:200

スキル:(特殊)鑑定

    (武技)弓術4

    (魔法)火魔法2、水魔法3、風魔法4、鉄魔法1

    (生産)錬金5


装備:偽りの宝石+2、魔法の鞄+5

   エルフの弓:MP20、DEX20、INT10

   深緑のローブ:DEX10、INT10

   エルフの衣:DEX20

   エルフの靴:DEX10

   巨人の腕輪:VIT20

   大地の腕輪:HP20

セット効果エルフ:HP30、MP30、DEX30、INT30



名前:藤原(フジワラ) 秀平(ヒデヒラ)

種族:人族 性別:男 年齢:16

レベル:16(1up)

HP:270/270(10up) MP:205/205(10up)

STR:215(10up) VIT:245(10up) DEX:155(10up)

MND:155(10up) INT:165(10up)

スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、スキル強奪

    (武技)剣術5、槍術3、格闘術2、弓術3

    (技) 隠密5、罠解除4

    (魔法)炎魔法1、氷魔法1、風魔法5

        土魔法5、光魔法4、闇魔法4

    (自動)気配察知3、HP回復5、統率3


装備:大地の剣:HP20、STR10、VIT20

   騎士の剣:STR20

   大地の鎧:HP30、VIT30

   緋色のローブ:MP20、INT10

   大地の籠手:HP20、VIT10

セット効果大地:HP30、MP30、STR30、VIT30

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