083:秘密の迷宮
ガアァァアアアアアアア!!!
その叫び自体が攻撃力を持っているような
その存在自体が恐怖を体現しているような
その悪意と恐怖が部屋に満ちる
グレーターデーモン!!!
悪魔と呼ばれる存在の上位種、死の具現者、大悪魔!
「出た!」
「かっこいいのだ!」
戦闘の準備をする、大地の守り、雷の鎧、時間回復、鉄の壁
大悪魔の前に黒い火の玉が生まれる
「静寂!」
クロが魔法を封印しようとしたが、効果が無い
「雷の矢!」
ズガァァァァアアアン!
こちらへ放たれる前にあちらで爆発させてもらう
無傷だ、流石に体も頑丈、魔法抵抗も凄いのだろう
「静寂!」
ズンッ!
地響きを立てながらこちらへ歩いてくる、王者の風格だ
「静寂!」
ブォン!
振られた手から衝撃波が飛来する、ガッっと鉄の盾が削れる
「静寂!」
「クロさっきから何してんの?」
ずっと静寂しかしてないクロ君に聞く
「静寂!、リンも手伝うのだ!」
また変な事しようとしてるんだろうなあ
「静寂!」
グガァァ……、一発で沈黙した
「なんでリンがやると一回で成功するのだ、ずるいのだ!」
「日頃の行いじゃないかな?」
「我も品行方正なのだ!」
「えー、自称魔王とかダメじゃない?」
ヒュン!、と振り下ろされる腕を糸で斬り飛ばす
「品行方正な魔王なのだ!、爆風!」
止めを刺そうとしたらクロが敵を吹き飛ばす
「ちょっとー、なにすんのさ?」
「殺しちゃダメなのだ!」
「えー、なにそれ?」
「無限増殖なのだ!」
「なにそれー?」
「グレーターデーモンの常識なのだ!」
「そんな常識無いよね?」
「あるのだ!」
仲魔が現れた!
「は?」
何で仲間が現れるの?、どこから?
「おおおお!、成功したのだ!」
仲魔が現れた!
仲魔が現れた!
仲魔が現れた!
仲魔が現れた!
仲魔が現れた!
仲魔が現れた!
仲魔が現れた!
「クロ、一気にいっぱい現れたんだけど?」
「想定外の事態なのだ!」
「ピンチだよね?」
「これくらい余裕なのだ?」
何で疑問形なのさ、幸い増援も魔法使えないみたいだからいいけど
「静寂がきれないうちに殺るよ!」
「うむ!」
「クロおいで、炎は効き辛いみたいだから雷付加するよ」
「雷鳴斬だな!」
うん、どうでもいいけどね
取りあえず囲まれるのは不味い、
私は水の壁、クロは鉄の壁を出しつつ部屋の角へ
「クロ指令、各個撃破します」
「うむ、許可するのだ!」
まあその前に、水と鉄と雷って相性抜群だよね?
「サンダーストーム!」
雷が部屋の中を荒れ狂う
私とクロが作った迷路、その中でも水の壁は比較的壊しやすい
しかし壊した大悪魔さん全身ずぶ濡れ、ダメージ倍増です!
「雷鳴斬!」
いくら魔法耐性が高くても、無傷ではいられない
「稲妻斬り!」
雷魔法だし麻痺も追加効果で付く
「イナズマキーック!」
クロ君無双、楽しそうだね?
デーモンスレイヤー、デーモンヘルム、デーモンシールド
と悪魔装備が転がっている、全部で九個
退魔の剣、悪魔の兜、悪魔の盾、悪魔の鎧、悪魔の籠手
悪魔の靴、悪魔のローブ、悪魔のマント、悪魔の衣
九匹全部の大悪魔が装備を落とした事になる
「剣だけ退魔なんだね、これでシリーズ効果発動するのかな?」
「正式名称はデーモンスレイヤーなんだから発動するんじゃないか?」
あー、そうだね、デーモンシリーズってとこか
「まあ、装備しないけどね」
HPが減る、しかも常時、HP回復有るけど相殺できるか怪しい
「装備できそうなバカがひとりだけいるな」
「あー、HP回復5持ってる人がいるねー」
「やるのか?」
「んー、流石にこれはやめておこうかなあ、全部装備したらなんかイベント起きそうだよね?」
「人類の敵になりそうだな!、にやり」
「だからあげないよ?」
「一度だけフジワラが装備しているとこ見てみたいなー、ちらちら」
「ちらちらこっち見ても藤原君に装備させたりしないからね?」
「むう!」
ボス部屋なので、当然宝箱も湧いている
「じゃあ宝箱も開けようか」
「何が出るかなー?」
「悪魔魔法とかかなー?」
「悪魔魔法かっこいいな!」
「楽しみだね?」
「うむ!」
宝箱:罠:転移
「アンロック!」
宝箱をあける
「?ぶき」
武器ってことは攻撃装備品かな?
鑑定!
「アゾット剣」
悪魔が封じ込められていると言う剣だっけ?
「アゾット剣だってさ、短剣だし私でも装備できそうだね?」
「ダメなのだ!!!」
「え?」
「リンそれはダメなのだ、かぶってしまうのだ!」
「え、何とかぶるの?」
「いいから、はやくアイテムボックスに封印するのだ!」
「う、うん、わかった」
よく解らないけど、
リンはアゾット剣をアイテムボックスにそっとしまった
「ふう、ぎりぎりセーフだったのだ!」
「なんなの?」
「秘密なのだ!」
いいけど
次元の迷宮:
本日の締めはこちらになりました
管理迷宮、30F位になると冒険者の数は減るがまだそれなりにいる
見つからないようにしたりとか色々と気を遣うんだよね
転移魔法で一瞬でこれるんだし、たまにこっちを潜るのも悪くない
「じゃ、いこうか」
「うむ!」
魔法陣に乗ると軽い浮遊感の後に、景色が変わる
鑑定しておこう
秘密の迷宮(1/1):
「秘密の迷宮だって、なんていうかさ」
「意味不明だな!」
「いやいや、どう考えてもこれやばいでしょ」
カーサ同伴の時何度か出た、いわゆる一回だけの迷宮
レア魔物ならぬ、レア迷宮
しかも名前がおかしい、下手したら激レア迷宮だったりして?
やめておいた方がいい気がする、空気がおかしい
「出ようか」
「えー、なんで?」
「探索したいのだ!」
言ったとたん、二人に反対される
!!!!!
糸を放つ!!!
クロが肩から飛び降りつつ魔法を放つ!
「きれい!」
ぎゅ!
糸が、その空間ごと何かの力に握りつぶされる!?
クロの放った炎の矢も握りつぶされる、なんなの?
その少女を鑑る!
名前:ジェーン 種族:魔人
HP:600/600 MP:0/0
STR:150 VIT:300 DEX:100 MND:300 INT:100
スキル:(特殊)念動力、魔眼
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名前:楠木 凛 種族:人族 性別:女 年齢:16
レベル:14(1up)
HP:200/200(10up) MP:380/380(20up)
STR:145(10up) VIT:160(10up) DEX:165(10up)
MND:160(10up) INT:380(20up)
スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定
(技) 隠密5、罠解除1
(魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法4
火魔法5、水魔法5、雷魔法3、土魔法5
光魔法、闇魔法5
(自動)HP回復、クリティカル
装備:普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄
聖なる糸 :HP50、VIT25、MND25、HP回復
白のローブ:INT20
素早さの靴:DEX10
魔力の腕輪:MP20
力の腕輪 :STR10
ウサギの尻尾:DEX20、クリティカル
使い魔:クロ
スキル:(武技)格闘術4
(技) 隠密5
(魔法)炎魔法2、水魔法1、風魔法5、鉄魔法3
光魔法5、闇魔法4
(自動)HP回復、クリティカル
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