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ネコと私  作者: 昼行灯
管理迷宮編
81/143

080:お茶会

魔道具屋:

カランコロン、扉につけてある鐘がなる

「こんにちは、カーサ」

「にゃ!」

今日はお客はいないみたい、なんかここに来るのも久しぶりな感じ

「リン、いらっしゃい」

カーサがこちらに向かって耳をピコピコしながら駆けて来る

クロが、とぅ、と飛び移るのを受け止めそのまま扉へと向かう

店頭の明かりを消し、閉店の札を出し戻ってくる


「大変だったみたいね」

話しかけて来るカーサ、少し怒ってる?

「色々と面倒な事に巻き込まれちゃってね」

「ふーん、宿も燃えたりして行くとこ無かったんじゃないの?」

「まあねえ、変な人達に目をつけられちゃってさー」

「魔法貴族でしょ、私が話をつけてもいいんだけど?」

「んー、もう解決したからいいよー」

「え、解決したの?」

「うん、ちょっとやりすぎてきたからお仕置きしといた」

「有象無象の集団だったな、早くお菓子くれくれ!」

クロがお菓子を催促してくる、今日は何にしようかなあ


「人族の貴族でしょ、この後も色々面倒事になるんじゃないの?、なんだったら私が話をつけてもいいんだけど?」

耳をピコピコさせながら頼って欲しそうな顔でカーサが言ってくる

「んー、大丈夫だよ面倒事の要素は全部潰してあるから」

「むー!」

「むーって、どうしたのカーサ?」

「なんで私を頼ってくれないのよ!」

ぷんすかと怒り出すカーサ君

「えー、だってカーサとかに頼ると無駄に大事になったりしそうじゃん?」

「カーサはどじっ子だからな!」

「なんでよ!」

「私に手を出したら今後一切魔道具を売らないとか言い出したりして、そのせいで国からも狙われたりして、最終的に逃げ出す事になったりして」

「あるある!」

「な、ないわよ!、そんなこと!」

微妙に目を逸らすカーサ君、ちょっとちょっとー!

「うわー、もしかして図星?」

「ダメダメだな!」

「違うわよ、私の任せてたらもっとスマートに解決してるんだから!」

「たとえば?」

「そ、それは、秘密よ!」

まあ、いいけどねー


「ま、そういうわけだからその件はもう気にしないでいいわ、でも心配してくれてありがとね」

「え、う、うん、と、友達なんだから当然よ?」

顔を赤らめながらちらちらとこちらを見てくるカーサ君

「無駄な心配だったがな!」

「なによー、クロちゃんのバカ!」

「なーにーおー!、バカーサの分際で生意気だ!」てしてし!

クロの必殺肉球攻撃が始まる!!!



カーサにお茶を準備してもらい、買ってきた管理迷宮の資料を広げる

「リンー、カリカリしたやつくれくれー!」

資料の上に乗ってクロがお菓子の催促をしてくる

「もー、邪魔しないの!、キャラメルのタルトでいい?」

「うむ、ナッツのやつくれくれ!」

「はいはい」

「リンー!」

「はいはいミルクね、温かいのと冷たいのどっち?」

「キンキンに冷えたやつを頼むのだ!」

「はいはい」


アーン、サクッ!、小さな口をめいっぱい開けてタルトを頬張るクロ

「むぐむぐ!」

「おいしい?」

「むぐむぐ!」

「よかったね?」

「むぐむぐー!」

「リン、私も欲しい!」

「はいはい」

カーサの分と私の分もアイテムボックスから取り出す

「もぐぐー!」

「はいはい、クロ君もう1個ね」

「もぐー!」

おいしー、いろんな種類の種が入ってるのね、これは何かな?

んー、南瓜か向日葵の種じゃないかなあ、胡桃の食感がいいよね!



しばし、お茶とお菓子を楽しむ



資料の上に散らばったクッキー生地を綺麗に掃除する

「カーサは管理迷宮について知ってる事ある?」

ペロペロとミルクを舐めているクロを撫でてるカーサに聞く

「ここの迷宮についてはよく知らないわ、冒険者ギルドが管理しているから入れないしね、けど、そうね、、」

階層の深い迷宮についての基本的な知識を聞く


5F毎のボスと転移については同じらしい


「40F以上あるなら、もしかしたら魔王もいるかもね」

「魔王だ、と!」

ガタッとミルク皿をならし固まるクロ君

「あ、たぶんクロちゃんが想像したのとは違うと思う」

「む?」

「んーとね、魔物の王という意味なんだけど、魔物全体の王と言うわけじゃなくてね、人族の王みたいな感じで魔物だとゴブリンの王みたいにその種族の王を魔王と言うの」

ん?、キングといえば

「キングスライムも魔王なの?」

「え?、スライムの王はスライムキングだったと思うけど」

あれ?、じゃあスライムの迷宮であったのは魔王じゃないのかな

「まあ、それはいいや、で、ゴブリンリーダーとかの最上位としてゴブリンキングがいてそれが魔王と呼ばれるって事でいいの?」

「うん、ある規模以上の迷宮は王が誕生する可能性が高いの、王からは希少なアイテムがドロップするから、管理迷宮の目的の一つね」

「魔王とかって簡単に倒せるものなの?」

「さあ、そのあたりの情報はあまりないの、曲がりなりにも魔王というのだから都合の悪い事もあるのだと思うの」

「迷宮から出てきて街が滅んだとか?」

「そういう噂もあるの、けど噂止まり」

「ふーん」

激レアで魔王が出たりするのかなあ?


「クロがイメージしたみたいな魔王も存在するの?」

「我のライバルだな!」

そうだね!

「うん、魔族の王というのがいるし、魔物の王にも桁違いの魔王がいるわ、あと人間をやめた人達で魔王になったものもいるわ、そういう魔王達は強いと言うより存在自体が世界に影響をあたえるわ」

なんだかなー、

「ふふふ、我の存在が世界を闇に染めてしまうのか!」

「凄いね?」

「凄いねー!」

「むきぃぃぃ!」


「やっぱり一度潜ってみないとわからないね」

「うむ!」

「...」

「カーサとは、安全に転移できるところが見つかったら一緒に潜ろうね?」

「え、、うん!」

嬉しそうに笑うカーサ

「なんだ、カーサは管理迷宮には一緒に行けないとか思ってたのか?」

クロ君、空気を読もうよ?

「べ、別にそんな事思ってないもん!」

「カーサは足手纏いだしな!」

「ふーんだ、戦闘でいつも突っ込んでいくクロちゃんには言われたくないもん、私は鉄魔法でリンを守るんだから!」

「なにをー!、たかが一個の上位魔法でリンは守れんのだ!、我は炎魔法と鉄魔法でリンを守りながら敵も倒すのだ!」

「な、な、なんでクロちゃん炎魔法まで持ってるのよ!」

「寝て起きたら覚えてたのだ!」

「なによそれー!!!」

「我の進化には誰も追いつけないのだぁぁぁぁぁぁ、くははははは!」

「ぐぬぬぬぬ!」

うーん、なんなのこれ?



あれ?



「魔道具屋今日も休みかよー、商売する気無いよな!」

まとまった金が手に入った事だし鑑定の巻物を補充したかったんだが


出直すか、、、と思ったが、気配察知スキルに反応あり!


「居留守だ、と!」

そんなに俺に会うのが嫌なのか、なんか悪い事したっけ?


考えていたところ、カラン、と鐘がなり扉が少し開き

「あ、藤原君」

どういうことだ、なぜ楠木が?


「来て来て」

と、手招きしている、罠か!、いやまて、罠でもいいか?

「なになに?」

ほいほいと手招きに応じるフジワラ!


扉をくぐると、げし!

シネヤーワレーという言葉と共に、強烈な蹴りがその顔に見舞われる

「あう!」

間抜けな声と共に倒れるフジワラ!、おろかな男だ!!!

「カーサ止めだ、ダブルアイアン「ちょ!、やめなさーい!」」

ぺしぺし!

「むきゃ!」

「いたーい!」



リン説教中...



「ちゃんと謝ってね?」

「すまんのだ、けど殺そうとした事は後悔していない!」

「ごめんなさい、けど殺そうとした事は後悔していないわ!」

豪快な謝辞が二人から述べられる、何でそんなに嫌うんだろ?

「おい、それが謝ってる内に入ると思っているのか?」

「リンが言ったから謝っているが、今後も殺そうと思っているのだ!」

「リンが言ったから謝っているけど、今後も殺そうと思っているわ!」

「クソネコはいいけど、俺ばあさんに怨まれる覚えないんだけど?」

あ、藤原君には偽りの宝石の効果でカーサはおばあさんに見えてるのか


「取りあえず、邪魔だから消えうせろクソワラ!」

「俺、楠木に呼ばれたから入ってきたんだけど?」

「ぬぅぅ、リンなんでこんなやつを呼び込んだのだ?」

「クロ達が喜びそうなこと出来るかなーってね」

「うぬ?」


「藤原君、氷魔法使えるじゃん?」

「うぬ、善良な市民からスキル強奪で奪ったやつだな!」

「まさに外道ね!」

「あいつは善良な市民じゃねーだろ!」

「気をつけろカーサ、こいつは我々の鉄魔法と炎魔法も狙っているぞ!」

「下種の極みね!」

「狙ってねーし!、それに炎魔法もう持ってるし!」

ピシッ、っと空気が凍りつく

「あ゛?」

クロから吹き上がる暗黒のオーラ!

「土魔法も5だからそのうち鉄に進化するし?」

ピキピキ!、クロから殺意の波動があふれ出す!


ひょい、とクロを持ち上げ腕に抱く

「にゅ!、リン放すのだ!」

「はいはい、藤原君こっちきて、カーサも」

「お、おぅ!」

「ちょっとリン!」


「カキ氷を作ります!」

「しゃりしゃり?」

「うん、しゃりしゃり、蜂蜜混ぜたミルクで食べる?」

「おぉぉぉぉ!、食べたい!」

「楠木、俺氷は出せるけど薄く削れないぞ?」


しゃきーん!、クロが自慢の鉄の爪を出す

「はやくはやく!」

「おおう、鉄魔法か、かっこいいな!」

「ふふん!」


シャリシャリシャリシャリ!

「藤原君、これ凍らすことできる?」

桃を出す

「出来るぞ、ほら」

シャリシャリシャリシャリ!

次はオレンジ

シャリシャリシャリシャリ!

次は、、

シャリシャリシャリシャリ!


「シロップは、蜂蜜ミルクと、、ジャムを水で溶こうか苺とマーマレードでいいかな、カーサ手伝って」

「うん、氷魔法いいわね」

「便利だねぇ」


楽しそうに作業をする少女と老婆を見ながら

「俺、便利だってさ」

「ちっがーう、氷魔法が便利なのだ!」

「だから俺だろ?」

「リンが水魔法5だから、お前など直に用済みだバカめ!」

「マジで?、スキル上がるの早くね」

「むぐむぐむぐ!」

「なんで削ってる桃が皿じゃなくてクソネコの口に入ってるの?」

「むぐむぐむ、、、くぁぁぁぁ!、キーンってする!」

「プッ!、ざまあ!」



「果物削ったの美味しいね」

「うん、冷たくて美味しい」

「クソネコ、シロップ次何かけるんだ?」

「全部だ!、豪華に全部乗せだ!」

「いいけど、ちゃんと全部食えよ?」

「当然なのだ!」


シャクシャク、うまうま、キーン!

「くぅぉぉぁぁぁ!、リン、キュアだ!」

「キュア!」

「ぬぅぅぉぉぉ、治らんんん!、クソワラのせいだぁぁぁ!」

「俺関係ねーし、ていうか、ざまあ!」


多めに作った氷菓を藤原君と半分に分けアイテムボックスにしまう


藤原君が既に管理迷宮に潜っているので、色々教えてもらう


取りあえず、浅い階層で転移先設定できるところを探さないとね

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名前:楠木(クスノキ) (リン) 種族:人族 性別:女 年齢:16

レベル:11

HP:170/170 MP:320/320

STR:115 VIT:130 DEX:135 MND:130 INT:320

スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定

    (技) 隠密4、罠解除1

    (魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法4

        火魔法4、水魔法5、雷魔法3、土魔法4

        光魔法、闇魔法5

    (自動)HP回復、クリティカル


装備:普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄

   聖なる糸 :HP50、VIT25、MND25、HP回復

   白のローブ:INT20

   素早さの靴:DEX10

   魔力の腕輪:MP20

   力の腕輪 :STR10

   ウサギの尻尾:DEX20、クリティカル


使い魔:クロ

スキル:(武技)格闘術4

    (技) 隠密5

    (魔法)炎魔法1、風魔法5、鉄魔法3

        光魔法5、闇魔法4

    (自動)HP回復、クリティカル


名前:藤原(フジワラ) 秀平(ヒデヒラ)

種族:人族 性別:男 年齢:16

レベル:15

HP:200/200 MP:165/165

STR:175 VIT:175 DEX:145 MND:145 INT:155

スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、スキル強奪

    (武技)剣術5、槍術3、格闘術2、弓術3

    (技) 隠密5、罠解除4

    (魔法)炎魔法1、氷魔法1、風魔法5

        土魔法5、光魔法4、闇魔法4

    (自動)気配察知3、HP回復5、統率3


装備:大地の剣:HP20、STR10、VIT20

   騎士の剣:STR20

   緋色のローブ:MP20、INT10

   大地の籠手:HP20、VIT10

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