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ネコと私  作者: 昼行灯
魔法の一族編
71/143

070:ランクアップ試験8

ローラン王城:

「では、よろしいですか?」

ウィリアムが最後の確認をする

言葉使いが荒くなっている事は自覚している、が改めない


侯爵、伯爵、司教、そしてフレデリック王

本来、侯爵は王都には居ないが、たまたま登城していたと言うことだ

また、国の軍事魔法を司る宮廷魔術師も出席するのだが、現在は空位だ


火の一族、水の一族は貴族の中では伯爵となる

魔法の一族、本来ならば血によって継承される貴族の爵位だが

この特殊な一族に限っては、それよりも重要な要素が存在するのだ


ゆえに、それによる結束は固いが統一性は無い

「我が一族との縁は無いと解釈してよろしい」

火の一族と水の一族の代表が宣言する


「好きにしていい」

フレデリック王も同意する


言は取れた、これによる余波もあるが今はいい


今回の件は、火の一族と水の一族の独断

その中でもフレイアとフリーザの一族の独走とし、爵位の剥奪

一族からの追放とする、つまり簡単に言うと潰していい


フレイアは今ここに居る代表と同じ一族だが、娘を切り捨てるのか

ここだけの詭弁か?




ギルバートが不在でよかった、

ある程度の犠牲は払ったが穏便に済みそうだ


このタイミングで王都にいる侯爵、どれほどの戦力を連れているのか

当初は空位になった宮廷魔術師の座を巡る権力闘争かと思ったが

何か裏があるのか、王位を狙ったものだったのか、、、


ギルバートが暴走して、爵位持ちを攻撃していたらどうなっていたのか


まあいい


もし冒険者ギルドを騒動のきっかけにしようとしたのなら、、、


まったく、面倒臭いことばかりですね



フレデリック王を見る、あなたはどこまで把握していたのですか?

数瞬目が合うが何も読み取れない、、あなたが一番怖い




さて、後始末に向かいますか

仕様が無かったとはいえ、テレスに任せたことが心配でたまりません


まさか力尽くで解決したりしてないですよね?


頼みますよ、ほんとに、、、




二回戦の2回目:

槍術のスキル二段突きが迫る、初撃は防ぐが二撃目をまともに受ける

大地の守りでダメージは無かったが衝撃により倒れてしまう


「くっ!」

急いで起きようとした所に刃先を突きつけられ、動けなくなる

次のスキルもすぐに発動出来るようだ、冷静な瞳がこちらを見ている

「参りました、、」

うなだれる、ウィン


「勝負あり!」

審判により、終了が告げられる


無言でサンド達の所へと戻る、皆無言だ

精彩を欠く試合だったが、理由は分かっている、掛ける言葉も無い




「いいのですか、彼を狙っていたのでしょう?」

不戦勝のフリーザが隣に控えるメイドに聞く

「もう必要無いそうです、お嬢様はフリーザ様との決勝を楽しみにしています、と」

フレイアが冒険者に興味が無いならば、残りは白い治療士だけだ

「治療士はわたしの物です、殺しても構いませんが、蘇生出来ない状態にされては困りますよ」

「...」

無言で礼をし闇に消えるメイド

「くくく、我が儘なお嬢様ですね、もし灰にするようなら決勝でお仕置きをしなくてはね、くくく!」

氷のような瞳で炎の姫を見ると不敵な表情でこちらを見る炎の姫が映る


くくく、楽しくなりそうですね!



当初は面白がって見物が多かった会場だが、今は人もまばらだ

公開殺人が行われているのだ、正常な人間なら係わりあいたくない


勝ち残っていた参加者もいつの間にか消えている

開始前に逃げたら殺すとの発表があったし実際逃亡は阻止されてきたが

試合で蘇生もできない状態になるよりはましだ、皆逃げ出す


とことことことこ、白いローブの娘が歩いている


(私も逃げるでござる!)

(むむむ、おぬし逃げるとは卑怯なり!)

(死にたくないでござる!)

(リンを殺せる奴はここには居ないだろうがー!)

頬に頭をぐりぐりとしてくるクロ君!

(面倒でござる!)

(それには同意!)


「どちらに行かれるのですか?」

メイドさんが声をかけてくる、なんで私だけ見張ってるんですかね?

「ちょっとお花を摘みに、、」

(近くに花壇なんか無いぞ?)

(おトイレって事だよ)

「ご一緒します」

「お断りします」


とことことこ、こつこつこつ

(ついて来るぞ?)

(変態さんだね!)


「ほかの人達棄権してるじゃないですか?」

「貴女はお嬢様に非礼を働きましたので、逃がしません」

さっきから殺気を放って威嚇してきている、さっきから殺気、、、

(殺るか?、こいつがメイドをまとめてるやつだろ?)

(うーん、それなりの場数を踏んでるんだし、なんとなくわかると思うんだけど)

(リンの実力については、テレスも気付いてないだろ?)

(いやあ、さっきから仕掛けてきてるじゃんこの人、これでわからないとか無いでしょ?)

(殺気に気付かない素人と思ってるんじゃないか?)

(うーん、面倒臭いなあ)



「あのー、冒険者ギルドにこんなことしてただで済むと思っているんですか?」

フレイアさんとかは、おそらく理解出来てないだろうから

裏にも詳しいメイドの人に聞いてみる

「...護衛の女も居ない状態で、よく口が聞けますね?」

(こいつもだめじゃね?)

(だめかも、みんなバカなだけとかってオチなの?)

(殺ろうぜ!)

(クロ先生過激すぎです!)


普通に逃げちゃおっかなあ、

ウィリアムさんもテレスさんももう少しで戻ってくるだろうし


「リンさん!」

「お前!!、離れろ!」

「無事でござるか!」

ナイスタイミングでサンド君達が駆けつける

(ご都合主義が発動したな!)

(これで逃げられなくなったね!)

逃げればサンド君達が殺されるのだろう



しょうがないなあ、、



三回戦は皆が不戦勝になる、私以外皆逃げてしまったのだ

逃げたと言うより追い出したといったほうがいいのかもしれない

サンド君達以外、あちらの関係者しかいない、、でもないか

けどもうなんかランクアップ試験とか関係なくなってるよね?


「次は私との試合ね、お手柔らかにお願いしますね」

「はあ、こちらこそ」

「ふふふ、いつも一緒に居た生意気な護衛さんが見当たらないわね」

「もうすぐ戻ってくると思いますよ?」

「ふふふ、そうね、お仕置きして大人しくなったら会わせてあげるわ」


(うふふ、リンさん、話がかみ合ってませんわよ?)

(うふふ、この人の命令だったのね、周りが勝手に動いてると言うわけじゃなかったのね、クロさん、ちょっとこの子にはお仕置きが必要かしらね?)

(うふふ、リンさん、お手柔らかにね)

(うふふ、わかりましてよ、クロさん)



準決勝:

第一試合:フレイア 対 リン

第二試合:フリーザ 対 対戦者なし



(リンさん、フリーザさんは、どういたしましょう?)

(テレスさんにお任せしようかしら?)

(それは名案ね!)


「お、なんじゃ、楽しそうなことやってるのぉ」

「おい、じじい、俺疲れたから帰って寝たいんだけど?」

「フジワラちゃん、ランクアップしたくないのか?」

「え、出来るの?」


騒がしい声が入り口から聞こえてくる、、、

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名前:楠木(クスノキ) (リン) 種族:人族 性別:女 年齢:16

レベル:11

HP:170/170 MP:320/320

STR:115 VIT:130 DEX:135 MND:130 INT:320

スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定

    (技) 隠密2、罠解除1

    (魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法3

        火魔法2、水魔法3、雷魔法2、土魔法2

        光魔法4、闇魔法2

    (自動)HP回復、クリティカル


装備:普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄

   聖なる糸 :HP50、VIT25、MND25、HP回復

   白のローブ:INT20

   素早さの靴:DEX10

   魔力の腕輪:MP20

   力の腕輪 :STR10

   ウサギの尻尾:DEX20、クリティカル


金貨:26225


使い魔:クロ

スキル:(武技)格闘術2

    (技) 隠密4

    (魔法)火魔法5、風魔法4、鉄魔法1

        光魔法3、闇魔法2

    (自動)HP回復、クリティカル

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