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ネコと私  作者: 昼行灯
魔法の一族編
69/143

068:ランクアップ試験7

「ウィン、わりーけど大地の守り頼むわ!」

炎の姫様だってよ笑っちまうよな、勝っても地獄、負けたら死だぜ

「バス、戦う気なの?」

ウィンが大地の守りを掛けながら聞いてくる

「はっ!、さっき逃げようとしたらメイドに捕まった」

殺されると思ったが、試合に出るなら何もしないとよ

「じゃあ、何とか上手く立ち回って生き延びるしかないね、、」

審判頼みだ、というかテレスさんかサラさん頼みだな

「テレスさんは、俺の審判やらないだろうからサラさん頼みだな」

あー、リンさんも試合だもんね、とウィン


「サラさん緊急の呼び出しで市民街に帰ったぞ」

マジかよ!、サンドが横から最悪の報告をしてくる

「あー、」

何とか上手くやってきたんだけどな、流石に終わりかね


貴族だらけの学園で下手な恨みを買わないよう立ち回ってきた

サンド、ウィン、ジュノ甘っちょろいところもあるが

良い仲間にもめぐり合えた、命を任せられる奴等だ

治療士のリン、何か色々隠してるようだが、いい女だな


本当の力も隠してるっぽいし、おそらく俺より強いよな

もしかしたらジュノに教えてもらった土下座して頼めば

テレスさんをこっちに廻してくれるかもな


「ははは、ダセェなあ、俺!」

「なんだよ、バスいきなり」

「そうだよ、大丈夫だからさ」

「骨は拾うでござるよ!」

死ぬ事前提かよ!

「まあ、わりーけど頼むわ、金は必ず返すからよ!」

「俺達のPTのお金なんだから返す必要は無いぞ?」

「そうだよ、これが僕だったとしても同じ事するでしょ」

「こういうときのための蓄えでござるよ」

ったく、だから甘いってお前らさ、、、あーいいダチ持ったな俺!


リンがひとりで戻ってきた、やっぱりそっちも手を打ってきたのか

サンド達がテレスさんの事を聞いているが、曖昧に笑うだけだ



卒業したかったけど、まあいいか


貴族の恨みを買ったらここでは生活できない


2人を生き返らせる蓄えはないからな


それに、ギルドの教会に行った冒険者達も戻ってこない


ま、そういうこったな


メイドに勝てる気はしないから、どさくさに紛れて逃げるしかねーか


お姫様、悪いがさ、、、、本気で殺らせてもらうわ!



二回戦の1回目:

始めてみるギルド員の審判が、魔道具を起動させる


お姫様がレイピアに魔力を貯めている、隙だらけだな

奇襲しよっかなあ、今なら殺れそうだなあ


あー、審判もなんか手練なのか、ボルトの射線上に立ってくるとか

大人しく待ってろってか、こっちは命懸けなんだぜ?


「始め!」

ま、奇襲で殺したらこの場で殺されるか


ドッドッドッ!、三連ボルトを撃つ


ゴゥ!

炎が吹き上がりボルトの軌道を変える

「なんだそりゃ、自動防御か?」

傲慢に笑うお姫様、ナイフを投げ、駆ける


レイピアで受ける、まだだ、投げる

あの魔法発動体を振らせるのはまずい、受ける、投げる


もう少し、、

「残念ね、今の私にそれは必要ないのよ、、」


「燃えなさい!!!」

その言葉だけで目の前に炎が吹き上がる!

あの水魔法使いを燃やした炎よりも火力が高い、ったく!

「あちーよ、お姫さん」

炎を抜ける、ギリギリだ大地の守りが丁度切れる

「なっ!」

ナイフを投げ、レイピアで受けたところに


隠し持っていたボルトを放つ、特別性だ高いんだぜ?


死んどけ!!!


トプン!、、、ドンッ!

「なっんだ、くそっ!」

水の壁がボルトを防ぎ、その後の爆発までもを軽減する


くそくそくそ、審判が嗤っている、くっそおおおお


「痛かったですわ!!!」


トンッ、ジュ!


何か熱いものが、刺さる

「がぁ!」


ズッズッ、ジュゥ!

何かが貫く感覚と、肉が焼ける音


胸元を見ると、赤い刀身が刺さっている


あーあ、、


二対一とかずりーよな、ちりちりと胸を焼く炎の中からあいつ等を見る


リンと目が合う、勝ったのか良かった


サンドがこちらを見、目を見開く、すまんな負けちまったぜ


ウィンがあんぐりと口を開く、まったく、はしたないぞ


ジュノがじっとこちらを見ている、骨を拾ってくれるんだったか


「燃えなさい、」

お姫様がつぶやく、あんたの驚いた顔最高だったぜ、、、





ゴォォォォォ!

レイピアから炎が噴き出す!

尋常ではない炎が噴き出す!


燃える!


ふふふ、凄い!


これほどの効果が、


これならば、粗末な氷など取るに足りない


燃えろ!


見ているか?


周りを見回す、氷の、どこだ?


自然、笑みがこぼれる、ふふふ



ボロッ!

レイピアに重みを感じなくなる、あら、興奮し過ぎたかしら


燃え尽きてしまったわ


これじゃあ蘇生もできないわ、計画が台無しね


レイピアを振る、、ボロボロと灰の塊が崩れ落ちる




膜の外でこちらを睨む目

風の一族なのに火魔法が使える異端ウィン

騎士を目指していると言うサンド

ユニークスキルを持っていると言う侍ジュノ


そして、テレスを屈服させるための餌

そういえば、もう餌の必要は無くなったわね

じゃあ、私を侮辱した罰を存分に与えないといけないわね


ふふふ


どんな罰がいいかしら?



「勝負有り!」

隅で必死に水の壁を張っていた審判が宣言する



「バス!」

「バス!!」

「バス殿、、」

口々にバス君の名前を呼び駆け寄るサンド君達


「ふふふ、ごめんなさいね、燃やし尽くしてしまったわ」

足元の燃えカスを踏む!


「きさま!」

「やめてよ!」

「...」


気色ばむ彼等とフレイアの間にメイドが静かに立つ

「お嬢様、お召し物が汚れます」

「それもそうね、」

バッ!、灰を蹴り、そのまま試合場を去っていくフレイア


「くそっ!、くそっ!」

「バス、、、」

「...」



なんだかなあ、、


灰になったバス君を集めるサンド君達、そこへ司祭が現れる

「おお、ほんとに灰になってるではありませんか!」

「...」

無言で灰を集める、こんな状態で蘇生はほとんど不可能と解っている

光魔法4の蘇生持っているので見れば解る、おそらく私でも難しい

失敗したらおそらくロスト、完全に消滅してしまう


「ご安心ください、ラーファ神殿で正式な蘇生儀式を行えば、生き返る可能性があります!」

サンド君が、反応する

「生き返るのですか?」

「はい、もちろんです!、生命の女神であるラーファ神に不可能はありません!」

平気で嘘をつくんだなあ、けど、そういうものかなあ

「必ず生き返るんですか?」

ウィン君まで、魔法を使う彼なら本当は解っているくせに

「はい、ただ通常の蘇生とは規模が異なります、、」


始まった、、

わかっているのにその説明に耳を傾けてしまうサンド君達

とんでもない値段が提示される


「その状態で蘇生に失敗したら、ロストしますよね?」

ウィン君もロストについては詳しく知らないみたいだ

「ロスト?」

「何?、それリンさん」

黙り込む司祭様

「知ってるでしょ、完全な消滅、本来ならばほとんど起きないけど、これくらい状態の悪いものだと失敗した時点でおそらくロストする」


「失敗した挙句、バス君は完全に消滅して、莫大な借金だけが残る」

どうなるか、自分達の身だけですめばいい

「最初から、これが目的だったのか!!!」

「なんだよそれ!」

そう、サンド君とウィン君は関係ないといっているけど

貴族の子息なのだから、そちらに手を伸ばす算段もあるはずだ


「サンド君、、あのね、、」

難色を示すかと思ったけど、あっさりとバス君の灰を渡される

「僕なんかより、リンさんのほうが詳しいから、、」

寂しそうに言うウィン君

「バスもそのほうがいいって言うだろうからな」

サンド君

「お頼み申す」

ジュノ君


無理なんだよ、ごめんね

預かるのは今の状態を保持するためにアイテムボックスにしまうだけ

今のまま時間が経過するとほんの少しだけ残っている魔力残滓も消える

そうしたら蘇生など不可能になる、アイテムボックスなら時が止まる


魔法の鞄+5でもない限り、先の神殿までの運搬には耐えられない

彼等は最初から失敗を前提にしているのだ


ちっ!

露骨な舌打ちをする奴隷商、こちらを睨んでいる


なんだかなあ、、


「万全な体制で臨めば必ず成功いたします!」

司祭様が必死に言い繕っているが、サンド君達は既に聞いていない


小娘が!

司祭にも睨まれる、司祭がそんな顔したらダメでしょ?


なんか、私少し攻撃的だよね、ダメだなあ

(クロ、、ねえ)

(どうしたのだリン?)

(クロがいないと寂しいにゃ!)

(にゃ!、召喚するのだ!)

(いいの?)

(当然なのだ、我はいつもリンと一緒なのだ!)

さっきと言ってる事違うじゃん!



でも、ありがとね!



召喚!

ローブの中にクロを召喚する

(ただいまなのだ!)

ローブの中から外に出て肩に駆け上がり

頬に顔をすりすりしてくるクロ、くすぐったいよ?

(お帰り、寂しかったにゃ!)

(我もだにゃ!)



うれしいにゃ!!

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名前:楠木(クスノキ) (リン) 種族:人族 性別:女 年齢:16

レベル:11

HP:170/170 MP:320/320

STR:115 VIT:130 DEX:135 MND:130 INT:320

スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定

    (技) 隠密2、罠解除1

    (魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法3

        火魔法2、水魔法3、雷魔法2、土魔法2

        光魔法4、闇魔法2

    (自動)HP回復、クリティカル


装備:普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄

   聖なる糸 :HP50、VIT25、MND25、HP回復

   白のローブ:INT20

   素早さの靴:DEX10

   魔力の腕輪:MP20

   力の腕輪 :STR10

   ウサギの尻尾:DEX20、クリティカル


金貨:26225


使い魔:クロ

スキル:(武技)格闘術2

    (技) 隠密4(1up)

    (魔法)火魔法5、風魔法4、鉄魔法1

        光魔法3、闇魔法2

    (自動)HP回復、クリティカル

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