060:ランクアップ試験1
ランクアップ試験当日:
ふと思った、杖とか無しで魔法を使うのはまずいのではないかと
「触媒無しとか貴族に目をつけられて求婚されるな!」
「な、なんだってぇぇぇ!」
何か適当な装備は無いだろうか、アイテムボックス内を探す
リンは、ひのきのぼうを装備した!
クルクルクル、コンッ、コンッ!
「いかがでしょうかクロ先生?」
「グッドだ!」
白のローブにひのきのぼう、どう見ても魔法使いだね!
ギルドに向かう、あれ?
「試験会場って、ギルドでいいんだよね?」
「しらんのだ?」
ですよね!
とりあえずギルドに向かうと、ギルド内が人でごった返していた
「あ、リンさんおはよう」
爽やかな挨拶をされる、サンド君、不意打ちを得意とするナイトだ!
「おはようございます、今日は混んでますね」
「ああ、ランクアップ試験があるからな、オス!」
バス君、苦労人の狩人だ!
「おはよう、リンさんは治療士として呼ばれたの?」
ウィン君、男の娘だ!
「違うから!」
「え?」
「今、変な事考えたでしょ?」
「いいえ、考えてません?」
さすがに女子力が高いから鋭い!
「また、変な事考えてるでしょ?」
「言いがかりでござる!」
「おお、リン殿も侍言葉に目覚めたでござるか!」
ござる君、先祖が侍
「拙者はジュノでござるよ?」
ごめんでござる!
(クロでござる!)
「僕の扱いがだんだんひどくなってるよね?」
(僕っ娘だと!、リン勝ち目が無いな!)
そうだね!
「ねえ、クロ君も変なこと考えてない?」
「にゃ~ん?」
「か、可愛い!」
そろ~、ガブッ!
「痛いよクロ君、へへへ」
ちょろいんめ!
「リンちゃん!」
テレスさんの登場です
「おはようございます」
「リンちゃん、試験の希望者に名前があったけど何で相談してくれなかったの?」
むむ、なんかまずかったかな?
「昨日ウィリアムさんもテレスさんもいなかったので、今日試験と言うことですし取りあえず申し込んでみました」
「なんでクソギルド長が先なの?」
え、そこに引っかかるの!
「今日はちょっと特殊な事情があるから試験は受けないほうがいいわ」
特殊な事情?
クロとスパーリングをはじめるテレスさん
「なんかクロちゃん動きがよくなってるね?」
(格闘術を習得したでござる!)
「テレスさん、仕事に戻ってくださいね?」
話題の人物登場です
「今忙しいので後にしてください!」
「いい度胸ですね?」
ガシッ!
「痛い、はなせリンちゃんに大事な話があるの!」
「わかってます、リンさんも来てください」
「え、はい」
「じゃあ、そういうことらしいので、後でね」
サンド君達に手を振り、ウィリアムさんに付いて行く
「はなせこのバカ!」
ウィリアムさんの腕をつかむテレス女史
「いたたたたた、痛いごめんなさいもうしません」
なにやらギリギリと音が聞こえてくる
「あなたがちゃんとしてないからこんな事態になったんですよ?」
「お前もだこのばああああいたいいたいごめんなさい」
夫婦漫才って言うらしいよこれ
(夫婦なのか?)
(さあ?)
「勇者の方々は最近姿を見せなくなったのですが、ちょっと横暴な貴族が色々問題を起こしているらしくて、今回の試験もギルド職員に血縁者がいたらしく試験官との模擬戦じゃなく冒険者同士の戦闘に変えてしまっていて、、」
ウィリアムさんの説明が続く
「しかも媚を売るためか気を利かせたのか、既に対戦表まで発表されていまして、有力貴族にはわざと弱い相手を当る様にしてあるんです」
「もしかして治療士の私って弱い部類になってたりするのでしょうか?」
なんと言うフラグ!
「リンちゃんは最強なのです!」
「貴女は黙っててくださいね?」
「くそぅ!、ぐわぁぁぁ!」
(リン、とうとうこの時がきたな!、相手を殺し鮮烈デビューだ!)
(なにその鮮血デビューは)
「えっと、じゃあ棄権します」
(我が代理で出場してもいいのだが?)
(却下だが?)
(くそぅ!)てしてし!
「お嬢様が楽しみにしています、棄権は許しません」
いきなり声をかけられる、びっくり!
メイドさん?
(こいつはやばいな、取りあえず殺るか?)
(取りあえずは、殺らないよ?)
テレスさんが私とメイドさんの間に立つ、少し緊張している?
いつの間にウィリアムさんから抜け出したのか、かっこいいです
「ここは関係者以外立ち入り禁止ですよ?」
ウィリアムさんも少し雰囲気が違う、件の貴族の関係者かな
「私が相手なんですか?」
「...」
いや、なんでそこで黙るの?
「えっと、あの人のご主人様が私の相手なんです?」
ウィリアムさんが確認している
「...ちがいます、ね」
......
...
「...」
無言で礼をして立ち去るメイドさん
(はわわ、まちがえましたの、とか言って立ち去れこのダメイドが!)
(あの立ち居振る舞いからそんな事いわれたら恐怖だよね?)
「貴族のメイドさんって、皆あんな感じなんですか?」
隙が無いと言うかなんというか、テレスさんが間に入ってくれてたけど
何回か仕掛けてきていた、なんだかなあ
「彼女は火の一族のフレイア様専属のメイドです、護衛もかねてるので戦闘もこなします」
戦闘もこなすと言うより暗殺をこなしますって感じだったね!
(火の一族ですって奥さん、ダサくないです?)
(あれ、クロならかっこいいとか言うかと思ったのに)
(炎の化身たる我から言わせれば、一族などと群れている時点で雑魚!)
(闇の魔王じゃなかったっけ?)
(色々兼任しているのだ!)
(すごいね!)
(すごいのだ!)
「えっと、それで私は棄権できるんです?」
ウィリアムさんが困った顔をする
「目をつけられてしまいましたからね」
えー、なにそれ
「なんか圧力でも掛かってるんですか?」
掛かっているらしい、面倒です
「火の一族だけならば何とかなったのですが、水の一族まで出てきてしまいまして、先程話に出たフレイア様が炎魔法へ一番近い存在と言うのもあり表立った抗争も出来ない大貴族同士、まあ平たく言えば代理戦争の様相を呈してきまして」
「水の一族の人も出るんですか?」
「はい、昨日いなかったのもその関係で、無理やりねじ込んで来まして」
「私も出て皆ぶちのめしますよ?」
テレスさんが過激な発言をしてくる
「そんなことしたら、あのメイド達も出てきてしまいますよ」
「ぶちのめしますよ?」
おぉ、ぶちのめせるんだ、テレスさんやっぱり強いんだなあ
「テレス、、貴族の恐ろしさはわかっているでしょう?」
「...」
なんか大変そう、テレスさん過去に何かあったのかな?
しばらくすると、
正当な理由無く試験の参加を辞退する事は許さないと
火の一族と水の一族の連盟による告示が出る
要約すると逃げたらこの国にいられなくしてやる
と言うか殺すという意味だって、横暴もここに極まれりだね!
教会から司祭が到着する、光魔法4の蘇生持ちだ
殺し合いさせる気満々だ!
そして対戦表が張り出される、トーナメント形式だ
なにそれ?、さっき見せてもらったのと違ってるんですけど!
どうやらある者達が順調に勝ち進むと決勝で当るようになっているらしい
本当に代理戦争じゃん、勘弁してよ
ウィリアムさんが、奔走している
ギルバートさんはどこかに呼び出されていていないらしい
なんか、今回の事は完全に仕組まれた感じだ、きな臭い
テレスさんは、私のそばを離れようとしない
ちょっと雰囲気が怖い、クロがてしてししてもぎこちなく笑うだけだ
ランクアップ試験と言う殺し合いが始まろうとしている
--------------------------------------------------------------------
名前:楠木 凛 種族:人族 性別:女 年齢:16
レベル:11
HP:170/170 MP:320/320
STR:115 VIT:130 DEX:135 MND:130 INT:320
スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定
(技) 隠密2、罠解除1
(魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法3
火魔法2、水魔法3、雷魔法2、土魔法2
光魔法4、闇魔法2
(自動)HP回復、クリティカル
装備:普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄
聖なる糸 :HP50、VIT25、MND25、HP回復
白のローブ:INT20
素早さの靴:DEX10
魔力の腕輪:MP20
力の腕輪 :STR10
ウサギの尻尾:DEX20、クリティカル
金貨:26225
使い魔:クロ
スキル:(武技)格闘術1
(技) 隠密2
(魔法)火魔法5、風魔法4、鉄魔法1
光魔法3、闇魔法2
(自動)HP回復、クリティカル
--------------------------------------------------------------------




