058:冒険者の平凡なる日常10
コン、コン
ノックの音で目が覚める
時刻は既に朝と言うより昼に近い、今日はゆっくりする予定だ
手の中でだらしなく寝ているクロのお腹を撫でる
「むにゅ~!」手にしがみついてくる
扉の外のマルアさんに朝食兼昼食のお願いをし身支度をする
桶にお湯を張り、
手にしがみついたまま指をかみかみしているクロを沈める
ぶくぶくぶく
頭の上で少し不貞腐れながら、ぐで~っとしているクロ
たまに前髪をぺしぺししてきて非常に邪魔です
腕の中に移動させ頭を撫でる「むきゅ~!」
今日は妙に甘えてくるね?
ギルドに寄ってランクアップ試験について聞いておこうかな
ぶつかりそうになった通行人を避けながら考える
なんていうか街中での隠密って人通りが多いと面倒だね
あ、藤原君だ
(無視するのだリン、やつはストーキングする気満々だ!)
(隠密発動してないじゃん)
なんか疲れた顔をしている、何かあったのかな?
「藤原君、こんにちは」
「キシャー!」
急に現れた私と肩に飛び乗ってきたクロに威嚇されビックリしている
「楠木、奇遇だな」
ちょっとだけいつもの調子に戻ったみたい
「嘘をつくな、明らかにリンを待ってただろうが!」
隠密無しに立ってたこと、私がギルドに行く通り道ということ
自分もリンを探してたが、声をかけられることも計算してたこと
わざと調子が悪そうな顔をしてたこと、わざとかな?
名探偵クロの的確な推理が藤原君を追い詰めていく
「貴様はリンがここを通ることを確認した事で、次回隠密でストーキングする気なのだあぁぁぁ!」
そして藤原君の真の目的を言い当てる!
「な、なんだってぇぇぇ!」
衝撃の事実が白日の下に曝される!
「ち、違う、しょ、証拠があるのか!?」
うろたえる容疑者藤原!
そして、ちょっと回りに注目され始めた
「クロちょっと声大きいよ?」
藤原君の肩で喋ってるので、なにひとりで二役やってるの、変な子ね
見たいな顔で通行人に見られている藤原君
(くくくっ、これも我の深遠なる策略のひとつ!)
「にゃ~ん!」
私の腕の中に戻ってきて普通のネコのまねをする策略家クロ!
とりあえずギルドにいく道すがら話すことにする
「あ、私レベル11になったんだ」
「え、まじで?、はやくね?」
「小僧はレベルいくつなんだ?」
「10だな!」
「7だね!」
鑑定した!
「ぷっ!、聞きました奥さん、あの方3もサバ読みましたわよ?」
「四捨五入したんじゃないかしら?」
「ぐぬぬ、鑑定は反則だ!」
レベルの高いひとと次元の迷宮いったらさくさく上がった事を伝える
「貴族街のギルド長といったのか?」
なぜそこでウィリアムさんが出てくるんだろう
「違うよ、けど藤原君も知ってる人だよ」
「え、だれ?」
「秘密なのだ!」
「え、秘密なの?」
「秘密なのか?」
うーん、まあいいけど
「リンはこの変態になんでも喋り過ぎだ、危険なのだ!」
「え、藤原君変態なの?」
「変態じゃねーし!」
「今からランクアップ試験について聞きに行くとこなの」
「管理迷宮が我を呼んでいるのでな!」
「管理迷宮か、移動が楽だよな」
「うん、私迷宮ソロで潜ってるの秘密だし移動が大変なんだよね」
「俺もソロで次元の迷宮行ってるの秘密だから面倒くさいな」
「我はリンと一緒なら苦でもないな!」
「フードの中で寝てるもんね!」
「ネコ最低だな!」
「クソワラぶっ殺す!」
カーサのことは秘密にしといたほうがいいのかなあ
けど秘密というのは抱え込み過ぎると心が疲弊する
私にはクロがいるし、カーサも藤原君もいる
こんな世界だし、どこかで心の平穏を持たないとやっていけない
さっきの藤原君をみていると、何かあったみたいだけど
どうやら話す気はないらしい、ひとりで全てを抱え込むつもりなのかな?
そんな事を考えながら藤原君を見ていると、目が合う
大丈夫?
「うりゃー!」
げし!、クロの回転後ろ足蹴りが藤原君に炸裂する
「男がうじうじ悩んでんじゃねー、ダサいのだ!」
「悩んでねーし」
「どうしても助けて欲しかったら土下座して頼めば助けてやらないことも無い!」
「ネコの手なんか何の役にもたたねーし!」
「なーにーおー!、変態の癖に生意気だ!」
格闘術を駆使したクロの攻撃に苦戦する藤原君
「遅いわ小僧!、次は右ストレートなのだ、避けてみろ!」
「何このネコ肉球でぶたれてるだけなのに何故か痛い!」
「クロ君、格闘術を取得したのです!」
「なん、だ、と!」
「ふははは、この雑魚が!」
クロ先生のスパルタ指導に悲鳴を上げる藤原君、ガンバ!
ギルドの前で藤原君と別れる、俺もすぐランクアップするから
一緒に管理迷宮行こうな、とのこと
いつもの調子に戻ったみたい、クロのおかげかな?
「クソワラうぜー、今度殺す!」
クロのおかげだよね?
楠木はいつもと変わらなかった、
心配されてしまったみたいだが、俺も変わってなかったよな?
あと、ネコに邪魔されたけど見つめ合ってしまった、、、ネコめ!
「何にうじうじしてたんだろうな、こんないつ殺されるかもわからない世界だ」
とりあえずもっと強くならないとな、なんかネコにも負けそうだし!
「ウザイがじじいと迷宮行って一気にレベル上げるかな」
どうせじじいは大体の事知ってるんだろうしな!
慎重になるのもいいけど、慎重すぎて何も出来ないんじゃ意味が無い
打倒ネコ!
傍から見ると情け無い目標を掲げる藤原であった
ランクアップ試験は明日行われるとのこと
判定員の前での試験管との模擬戦、観覧も自由らしい
うーむ、どうしよう
「我が参加するのだ!」
「じゃあお願いします」
「え?」
「お願いします?」
「え?」
「最近リンが意地悪なのだ!」
またもや頭の上で不貞腐れるクロ君
「ごめんごめん、クロの驚く顔が可愛いから意地悪したのだよ?」
「そ、そうかにゃ?」
てれてれ、ちょろいな!
とりあえず参加の申し込みをしてギルドを出る
「なにか甘いもの買ってカーサのところに行こうか」
「うむ!」
模擬戦どうしようかなあ
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名前:楠木 凛 種族:人族 性別:女 年齢:16
レベル:11
HP:170/170 MP:320/320
STR:115 VIT:130 DEX:135 MND:130 INT:320
スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定
(技) 隠密2、罠解除1
(魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法3
火魔法2、水魔法3、雷魔法2、土魔法2
光魔法4、闇魔法2
(自動)HP回復、クリティカル
装備:普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄
聖なる糸 :HP50、VIT25、MND25、HP回復
白のローブ:INT20
素早さの靴:DEX10
魔力の腕輪:MP20
力の腕輪 :STR10
ウサギの尻尾:DEX20、クリティカル
金貨:26225
使い魔:クロ
スキル:(武技)格闘術1
(技) 隠密2
(魔法)火魔法5、風魔法4、鉄魔法1
光魔法3、闇魔法2
(自動)HP回復、クリティカル
名前:カーサ 種族:ハイ・エルフ 性別:女 年齢:116
レベル:30
HP:70/70 MP:250/250
STR:15 VIT:30 DEX:150 MND:30 INT:200
スキル:(特殊)鑑定
(武技)弓術4
(魔法)火魔法2、水魔法3、風魔法4、鉄魔法1
(生産)錬金4
装備:偽りの宝石、魔法の鞄+5
エルフの弓:MP20、DEX20、INT10
深緑のローブ:DEX10、INT10
エルフの衣:DEX20
エルフの靴:DEX10
巨人の腕輪:VIT20
大地の腕輪:HP20
セット効果:HP30、MP30、DEX30、INT30
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