057：次元の迷宮13
地の迷宮(4/5)：
4Fも石の天井と石の壁そして石畳、さらにガーゴイル
西洋の悪魔を模った物、日本だとカラス天狗みたいな姿かな
あと狛犬みたいなのもいる、鳥っぽいのもいる
知覚範囲が広いらしく先制攻撃が出来ない
しかも連動しているっぽい、面倒な敵だ
悪魔タイプと鳥タイプは空を飛び、犬タイプは四足歩行で速い
しかも石だから硬いときたら、苦戦するのも必至
となるはずだけど、、
「ライフル！」
先端の尖った細い棒状の鉄が高速で飛び遠くの敵を貫き
「マグナム！」
回転が加わった緩い紡錘形の鉄が中盤の敵を破壊し
「ショットガン！」
無数の鉄礫が近くの敵を吹き飛ばす
まあ全部アイアンバレット、つまり鉄礫のアレンジ魔法だね
敵との距離や状況によって使い分ける方法、良いと思います
なんかこうなってくると魔法と言うより物理攻撃だよね！
カーサはクロみたいに器用に出来なかったらしく
普通の鉄礫の他は、矢に鉄属性を付与する事で対応している
後は鉄の壁、確か敵で使ってきたのがいたと思うけど硬いというか鉄壁
その名に恥じぬ防御性能、いいなあ、、、そして微妙に暇である
鉄魔法無かったらどうやって戦ってたかなあ、とか考えてみる
あ、そういえば空間魔法が3になった事で転移が出来るようになったんだ
転移場所を1個設定できるらしい、やっぱり街の宿屋近くかなあ
とりあえずここに設定してみようかな、こうして魔法陣をこうかな
あれ？
おかしいな設定できない、迷宮内は駄目なのかな？
あ、次元の迷宮だから駄目なのかもここ自体が転移してきたとこだし
外出たら迷宮の転移魔法陣のとこで設定してみようかな
転移前の場所なら多分設定できるはず、うん、そうしよう
便利な魔法だけど1個だけってのがまた微妙だなあ
レベル4になったら設定個数が増えるのかなあ
この転移もボス部屋みたいなロックの掛かった場所からの転移って
やっぱり無理なのかなあ
そういえば私も寝る時ロックかけてるけど転移出来ないのかな？
今度試してみよう、もぞもぞ
けど転移時って地面光るんだよね、街中で人目につかない場所って
なでなで
そういえば、管理迷宮の転移ってどこに出るんだろう
そこなら人目についてもいいよね、迷宮から出てきたことに出来るし
ぐりぐり
じゃあ、早いうちにランクアップして管理迷宮潜れる様になろうかな
こりこり、ごろごろ
「リン？」
「ん？」
いつの間にか腕の中にクロがいて目の前にカーサがいる
摩訶不思議！
4Fボス部屋前：
「気を引き締めていきましょう」
「うむ！」
「リンが一番気を抜いてたよね？」
だって暇だったんだもん！
後ろで扉が閉まる音がし、部屋の奥に巨大な影が現れる
「ドラゴン？」
「ドラゴン！」
「な、なんで？」
魔物の証である真紅の瞳でこちらを見下ろす
アースドラゴン！！！
一瞬呆気に取られ隙が、、喉の部分が不意に膨らむ
まずい！
「鉄の壁を！」
指示を出し、水の壁を前方と左右に展開する
大きく開いた口から咆哮と共にブレスが吐かれる！
グオォォォォォ！
「鉄壁！」
「アイアンウォール！」
バシャ、ガガガガガガッ！
正面に張った水の壁は簡単に破られ、鉄の壁にブレスがあたる
長い、、、というか、ブレス吐きながら近づいている
「ブレスが止んだらすぐ次が来るから、カーサは私のそばへ！」
後ろはそれほどの距離も無く扉、ブレスで他に糸を放つ事もできない
なかなかのピンチな状況だ
カーサが土魔法5の大地の守りをかけてくれる
レベル最高の5だしダメージカット率が上がってるのかな、期待！
不意にブレスが止む、
ぬぅ、と鉄の壁の上にドラゴンの顔が現れ、右から風切り音！
ドンッ！
「衝撃のぉぉぉ」
クロが何かを叫びながらドラゴンに突っ込んでいく
ドンッ！
「水の壁！」
「きゃ！」
私もカーサを抱え、右に水の壁を張りつつ、左に自爆歩法を行う
風切り音の正体は尻尾攻撃、バシャという音の後に迫る尻尾
カーサを攻撃範囲外に投げ、その反動を利用し、て
ひぅん！、と音が鳴り、斬！
「ファーストバレットォォォォ！」
ドゴンッ！
「撃滅のぉぉぉセカンドバレットォォォ！」
バギンッ！
「トリプルアロー！」
着地したカーサも攻撃に加わる、矢が連続で当り首が仰け反る
なんか、、、
ドンッ！
トンッと自爆歩法で一気にドラゴンに接敵し頭に着地、糸を首に絡める
真紅の瞳が私を睨む、少し冷静になる、なにやってんだか
糸に魔力を通し、、クンッと引きつつ、ドンッ！
自爆歩法で加速をかける！
斬！
だめだよね、、、足痛いし！
「リン！、爆裂歩法に開眼したな！」
「してないから！」
私までノウキンになったら駄目だって、ね
「リン、かっこよかったの！」
．．．カーサ君、君って奴は、、ピシ！
「痛いの！」
熱くなってしまった自分に反省！
宝箱と階段そして魔法陣が出現する
宝箱：罠：爆発
「アンロック！」
宝箱をあける
「？剣」「？籠手」
むぅ、この時点でいらないとは、これいかに！
鑑定！
「大地の剣」「大地の籠手」
「大地シリーズです、カーサいる？」
「大地の戦士カーサの誕生だな！」
「いらないから！、装備出来ないし！」
「これって、あと大地の鎧か大地の衣があればセット効果発動するの？」
「うん」
「あれ？、鎧と衣って一緒に着れるでしょ？」
「うん、わたしの今の装備に剣もって大地の鎧着ればエルフと大地両方のセット効果発動するわ、重くて無理だけど」
「おー、じゃあ戦士系のひとのほうが有利？」
「うん、そこまで揃える事が出来るなら、だけどね」
「うーん、一応取っとこうか」
「小僧にやったらどうだ？」
「小僧ってフジワラ？」
「うむ、手切れ金だ！」
「手切れ金って何？」
「秘密だ！」
「秘密なの？」
「うむ！」
ちら、ちら
「突っ込まないよ？」
「なんでだ！」
「なんでよ？」
なんなの？
「そういえばカーサ鑑定した？」
いきなりドラゴンでビックリしちゃって鑑定し忘れたのだ
「わたしもする暇なかったの」
「ドラゴンって簡単に出るものなの？」
「出ないと思うのわたしも見たの初めてだし！」
「我は二度目だな！」
「え？、クロちゃんあったことあるの？」
無いよ
「うむ、この体に転生する前にだな」
ちら、ちら
「え、クロちゃん転生したの！」
ちら、ちらちら
「私も初耳！」
ちら、ちら
「ぬぬぬ！」
ここも魔法陣が消えなかった、まあそんな気がした
地の迷宮(5/5)：
短い通路の先にボス部屋がある、雑魚はいない
「うーん、出た方がよさげ？」
「初志貫徹！」
「撤退に賛成！」
「むうううう！、根性無しめ！」
だってドラゴンより強い敵って、なに出てくるのさ？
「目の前の敵に背を向けるなどと武士の矜持が許さんでござる！」
目の前の？
「なんで既に湧いてるの？」
「地の龍？」
カーサ、鑑定しちゃ駄目だって！
龍の青い瞳と目が合う、、、、青？
「先手必勝！」
召喚！
「むう？」
突っ込もうとしたクロを召喚し抱きしめる
「カーサも何もしないで」
ただただこちらを見つめるだけの瞳
どうするべきか、、、迷う、、いや
「転移！」
軽い浮遊感の後に、景色が変わる
「ふぅ、、カーサ鑑定どうだったの？」
「ほとんどわからなかった、リンみたい」
「Zランクの強敵だな！」
「Zランクってなにさ？」
「魔物じゃなかったよね？」
「え、そうなの？」
「だって目が赤く無かったよ」
「え、そうだったの？、鑑定で見えなかったからわからなかった」
「なんでも願いをかなえてくれたかも？」
元の世界に戻してとか？
まあいいや、おそらくもう会う事もないだろう
「帰ろっかー！」
「うむ！」
「うん！」
「レベルも上がったし上位魔法も手に入れたし、上々だったかな？」
「うむ！」
「うん！」
よかったよかった、次は管理迷宮に行こうね
次元の迷宮入り口に転移設定が出来る事を確認し帰路につく
日の暮れ始めた道を歩く、クロとカーサと私
明日はゆっくり休もうね
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名前：楠木 凛 種族：人族 性別：女 年齢：16
レベル：11
HP：170/170 MP：320/320
STR：115 VIT：130 DEX：135 MND：130 INT：320
スキル：（特殊）言語翻訳、アイテムボックス、鑑定
（技） 隠密2、罠解除1
（魔法）召喚魔法(式神)、空間魔法3
火魔法2、水魔法3、雷魔法2、土魔法2
光魔法4、闇魔法2
（自動）HP回復、クリティカル
装備：普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄
聖なる糸 ：HP50、VIT25、MND25、HP回復
白のローブ：INT20
素早さの靴：DEX10
魔力の腕輪：MP20
力の腕輪 ：STR10
ウサギの尻尾：DEX20、クリティカル
金貨：26225
使い魔：クロ
スキル：（武技）格闘術1
（技） 隠密2
（魔法）火魔法5、風魔法4、鉄魔法1
光魔法3、闇魔法2
（自動）HP回復、クリティカル
名前：カーサ 種族：ハイ・エルフ 性別：女 年齢：116
レベル：30
HP：70/70 MP：250/250
STR：15 VIT：30 DEX：150 MND：30 INT：200
スキル：（特殊）鑑定
（武技）弓術4
（魔法）火魔法2、水魔法3、風魔法4、鉄魔法1
（生産）錬金4
装備：偽りの宝石、魔法の鞄+5
エルフの弓：MP20、DEX20、INT10
深緑のローブ：DEX10、INT10
エルフの衣：DEX20
エルフの靴：DEX10
巨人の腕輪：VIT20
大地の腕輪：HP20
セット効果：HP30、MP30、DEX30、INT30
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