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ネコと私  作者: 昼行灯
冒険者編
53/143

052:幸せの方程式

パパ、ただいま

きいてきいて今日のテストせいせきがよくてせんせいにほめられたの


ねえ、パパ?、おへや汚したらママに怒られるよ、ねえ


ママー?


ただいま、ママ

「おかえりなさい」


パパがお返事してくれないの

「パパには先にいってもらったのよ」


さきにいったの?

「ママ、今が一番幸せだから、今の時間を永遠にするの」


えいえん?

「そう、パパと今をずっと続けるのよ、ジェーンも一緒だともっと幸せよ」


しあわせ?

「ジェーンは、今が一番幸せ?」


わかんない

「そう、じゃあママとパパは先にいってるわ、あなたもいつかね」


わかった!


ジェーン手伝って


うん、これを握ればいいの?

そうよ、そこに指をかけてぎゅっと握るの


子供の手に余る大きさの拳銃

促されるままに引き金に指をかけ

銃身を持ったまま微笑むママの言うとおりにぎゅっと握る


ぎゅ!



「これでいいの?」

「ジェーン?、、なん、で、、」


永遠になるのおなかすいた


次はわたしはかせーおなかすいた


ママにあえるかなパパーどこー


待たせたね


はかせ?パパ?


今回は残さず食べてみようか


わかったー


「....」

なんだよ、これ




小屋の外:

暗がりに潜む小さな影達


「兄貴の恋の邪魔しちゃダメだろ!」

「セイお兄ちゃんとはわたしが結婚するの!」

「じゃあ、おいらはお姉ちゃんと結婚する!」


隠れている事を忘れたやり取りが繰り広げられる

いつもならここで見つかって解散になるのだが


「静かだね」

「変なにおいがする」

「こっちから中が見えるぞ!」

「覗きはいけないな」


突然後ろから聞こえた大人の声

「え?」

今日は神父様に見つかっちゃったみたい

「ごめんなさい神父様!」

「ごめ、う」

ちゃんと謝らないと許してもらえないぞ、こら、よっかかるなよ!

「あぁ、ぅ」

なんだよ、どうしたん、だ


見つかった相手が悪かったのだろう、今日のお仕置きは過酷だった




動かなくなった小さな骸達を前に呆然と佇む1人の勇者

「どうしますか?」

一部始終を見つめていた闇で声がする

「残り2人を確保、1人は殺していい」

「関係者は?」

「全て始末」

関係者を全てを殺し魔法のバッグに収納、後国管理の迷宮に捨てる



教会にむかった勇者達、それを確保に行った闇の合図を待つ

彼等は特殊なスキルで意思の疎通をしているらしい

なので、行動を起こすならば同時だ


最悪、勇者は全て殺してもいい

全ての鍵を握るじぇーんという女さえ確保できればいいのだ

勇者が子供達を殺す前、すでに小屋の中から血の匂いは漂っていた

恋仲だった男を殺したのだろう、何をしているのか

相手を殺すことで初めて発動するスキルなのか



そろそろか、、



スキル強奪発動!、、、、対象スキルなし!


「ジェーン!」

勇者がいきなり小屋に向かって走り出す、ちっ、なんだ


「!!!」

勇者が一瞬動きを止め教会の方向を向く、、合図だ


「ゆくぞ!」

小屋の扉を開けたまま動かない勇者に一撃、なんだ?


何の抵抗も無い

「武装解除し封魔処理をしろ!」

勇者タカヤマの処置は後続に任せる


じぇーんは、、


小屋の中には、

半分になった元男セイだったか、と思われる肢体だけが転がっている

これは食い残し、か?

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