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ネコと私  作者: 昼行灯
冒険者編
50/143

049:お茶会

隠密を発動したままギルドに入る

スキルレベルは1だけど結構気づかれない、便利なスキルです

常に使用する事でスキルのレベルを上げるのが目的なので

フードの中で私の背中をぷにぷに押しているクロも発動中です


「リンちゃん、クロちゃんおはよう!」

テレスさんが普通に挨拶してくる、侮りがたし!

気づく人はレベルが高かったり気配察知のスキルを持っていたりと様々


「おはようございます」

「にゃ~ん!」

先日冒険者登録した勇者タカヤマ御一行と衝撃的な出会いはしてない

ギルド長のウィリアムさんが手を回してくれている事もあるけど

剣術、魔術、回復と全てをこなせる彼等は超人気なのだ

一緒にPT組みたいと申し出る人達が後を絶たない、凄いね!


今日は治療士として過ごそう、光魔法ももうすぐ上がりそうな気がする

「そういえばリンちゃんに指名依頼が来てるけど」

「はあ、どなたからですか?」

心当たりが無い、目立ったこともしていないと思うし

ピコーン!

(閃いたのだリン、国王からだ!、衝撃の展開だ、テコ入れだ)

テコ入れってなにさ?


「魔道具屋の店主からね、至急ですって」

「はあ、お断りします」


治療士として仕事をこなす、隣りでクロとテレスさんが遊んでいる

(格闘術の修行中なのだ!)

すごいね、がんばって!


各迷宮行きの馬車が戻るたびに回復の仕事が一気に増える

もうすぐ勇者一行の馬車が戻ってくる、引き上げないとね

リンの光魔法が上がった!

クロの隠密が上がった!

(!)

(!!!)

(え、なんでクロの隠密が上がるのさ、ずるい!)

(ふふん、格闘術の訓練中に隠密を織り交ぜていたのだ!)

(うぬぅ、やるなクロの助!)

(もっとほめてほめて!)ぐりぐり



失礼します、といいギルドを後にする

「なにか甘い物でも買ってカーサのところに行こうか」

「うむ、肉串だな!」

「それって甘い物なの?」

「うむ!」


ケーキ屋さんでシュークリームを買う

カスタードはちょっと重いので生クリームのものにする

固めのシュー生地を上下に切って間に生クリームを挟んであるものだ

かぶりつかなくていいので食べやすい

(リン、チョコのも買ってくれくれ!)

早速上がった隠密2を発動し私の肩に堂々と鎮座するクロ君が言う

食べ物屋さんではフードに隠れないといけなかったのが嫌だったのね

(もしかしてこのために隠密のレベル上げたの?)

無言で私の頬に顔をすりすりしてくるクロ君




魔道具屋:

カランコロン、扉につけてある鐘がなる

「こんにちは」

扉が開いたのに誰もいないのはまずいので、隠密を解除し挨拶する

今日もお客がいる魔術師風の人だ、結構繁盛しているのね

「いらっしゃい」

陳列してある商品を見ながら時間を潰す


冒険者なのか、私を知っているらしくすれ違う時に軽く会釈をされる

「リン、せっかく指名依頼出したのに何で断るのよ?」

また早々に閉店の札を出してきたカーサが言う、

店主の気分で閉店するなんてなんかお客に優しくない店だね!


「魔道具屋と懇意にしてると知れ渡ると色々面倒事が起きるからです」

独占企業で秘密の多い魔道具屋一族、下手にちょっかいを出せないけど

それでも何かしようと思ったら、どこから狙うか

もっと自分の存在の危うさを自覚すべきです、ハイ・エルフさん

「あ、、そうね、ごめん、、でもでも」

「今日から名前をバカーサに変更してやろう!」

隠密で近寄りいきなりカーサの目の前に現れたクロが言う

「わっ、クロちゃんいきなり現れた!」

「くくく、これぞ我の新技、瞬間移動だ!」

「え!、す、すごい!」

「ふははは、もっと褒め称えよ!」

「新しいスキルなの?」

「うむ、戦闘中に閃いたのだ!」

「スキルを閃いて覚えちゃうなんてすごいね!」

「我に不可能はないのだああ!」

「私も閃くこと出来るかな?」

「弟子にしてやらない事もない!」


「お茶にしましょ、カーサ、ハーブティお願いできる?」

「うん、ちょっとまってね」

「リーンー、じゃまするなー!」

クロが頭から突っ込んでくるのをキャッチしてひざの上に転がす

「はいはい、シュークリームと肉串どっちから食べる?」

「むむ、むむむむ、それは難問なのだ!」

ひざの上で寝転がり悩んでいるクロを撫でながら

アイテムボックスから先程買ってきたシュークリームを取り出していく


「わ、おいしそうだね」

お茶の準備をしていたカーサが戻ってくる

「カーサは私と同じでいい?」

「うん」

「クロ、準備できたよ、飲み物はミルクでいいの?」

「むむむ、リンと同じがいいのだ!」

「じゃあ、私と同じハーブティでクロだけ特別に

 ミルクたっぷりにしてあげるね」

「うむ!、特別なのだ!」

クロ用のカップにミルクを注いでいる手に頭をぐりぐりしてくる

もー、手元が狂うからダメだって



あのケーキが美味しいかっただのクロの適当な必殺技自慢だのと

静かで騒がしい時間が過ぎていく



「で、あの指名依頼は、仕事の調整が出来たってことでいいの?」

「うん、いつでも大丈夫にしたの!」

「えー、いつでもって、なにそれ」

「ニートめ!」

「にーと?」

「カーサは物事を知らないな!、ニートと言うのはだなむきゅ」

物事に関する知識がおかしいクロ君を黙らせて話を続ける

「じゃあ、明日とか大丈夫かな?」

明日は次元の迷宮に行こうと思っていたところだ

「うん、大丈夫なの!」


「わかった、じゃあ明日一緒に迷宮潜ろうか」

うん、なんか変な会話だね!

「ドキッ!、初めての迷宮探索むきゅ」

復活したクロ君を黙らせる

「どきどき」

カーサ君、、、、、


「んー、問題は移動手段かなあ」

街外れまでの移動でギルドの馬車に便乗は無理だよね

老婆姿のカーサは乗れないし姿を消して乗るのも難しい

「辻馬車で街外れまで移動かなあ」

「いっそのこと管理迷宮と言うところに忍び込むのはどうなのだ?」

「どういう管理体制になってるかわからないから駄目かなあ」

「じゃあ、カーサは老婆以外の格好だな」

「そうだね、知ってる人が見たら魔道具屋の店主ってわかるしね」

「今の状態で耳だけ普通の大きさにすればいいんじゃないか?」

「んー、ローブのフード被るにしてもその容姿は目立つんじゃない?」

「リンが言っても説得力が無いな!」

「なんで?」

クロとカーサに無言で見つめられる、なにそれ!



翌朝:

迷宮に行くのとカーサも行くのが楽しみでしょうがないのか

藤原君のときみたいにちょっと興奮気味のクロに起こされる


軽めの朝食を取り、

いつもの人数より一人分多く作ってもらった昼食をしまい宿を出る


とことことこ、、

魔道具屋の前に深緑のローブに身を包んだカーサがいる

街中で深緑だと微妙に目立つね!

昨日帰るときにレベルアップした隠密2を発動したまま背後に回る

「おはようー!」

「おはようなのだ!」

「きゃ!」

いきなり背後と肩に飛び移ったクロから声をかけられ驚くカーサ君

「未熟者め!」

「ぐぬぬ!」

クロ君の容赦の無い一言に悔しがるカーサ君


辻馬車で街外れまで移動し徒歩で次元の迷宮を目指す

「迷宮まで競争するのだ!」

「負けないんだから!」

迷宮入る前から疲れることしちゃ駄目です

「なんかカーサってクロっぽいよね」

最近似てきたなあと思ってたことを口に出してみる

「心外なのだ!」

「心外なの!」

そっくりじゃんか!


とことことこ、、

朝の景色を楽しみながらカーサとクロと取りとめもない話をしながら

迷宮を目指す


今日はレベルの高い敵が出るから油断しないようにしようね!

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名前:楠木(クスノキ) (リン) 種族:人族 性別:女 年齢:16

レベル:7

HP:130/130 MP:240/240

STR:75 VIT:90 DEX:75 MND:90 INT:240

スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定

    (技) 隠密2(1up)、罠解除1

    (魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法2

        火魔法1、水魔法2、雷魔法1、土魔法1

        光魔法4(1up)、闇魔法1

    (自動)HP回復


装備:普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄

   聖なる糸 :HP50、VIT25、MND25、HP回復

   白のローブ:INT20

   素早さの靴:DEX10

   魔力の腕輪:MP20

   力の腕輪 :STR10


金貨:26225


使い魔:クロ

スキル:(技) 隠密2(1up)

    (魔法)火魔法3、風魔法2、土魔法1

        光魔法2、闇魔法1

    (自動)HP回復


名前:カーサ 種族:ハイ・エルフ 性別:女 年齢:116

レベル:30

HP:70/70 MP:250/250

STR:15 VIT:30 DEX:150 MND:30 INT:200


装備:偽りの宝石、魔法の鞄+5

   エルフの弓:MP20、DEX20、INT10

   深緑のローブ:DEX10、INT10

   エルフの衣:DEX20

   エルフの靴:DEX10

   巨人の腕輪:VIT20

   体力の腕輪:HP20

セット効果(エルフ):HP30、MP30、DEX30、INT30

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