035:次元の迷宮3
オークの迷宮行き馬車:
「フジワラ、またソロで迷宮に行くのか?」
うるせーな、俺に話しかけてくんなよ、ったくよ
「今日は迷宮じゃなくて、近くに用があるだけだ」
近くの次元の迷宮にな!
馬車の中は暇なんだろう、さっきのやつらがまた話しかけてくる
「お前オークの迷宮ばっかり行くから変な噂たってるぞ?」
聞きたくねー、どんな噂か聞きたくねー
「内容はいいから、噂をしてたやつ教えてくれ、ぶん殴る」
「ライ達だな」
マジかよ!
「ぶっ殺す!」
「まてまて、やることが飛躍してるぞ?」
「大丈夫だ、問題ない」
「大問題だ!」
乗りのいいやつらだ、こういうやつらが噂を拡散するんだよな
ライ達のほうが、やばくね?
俺襲われそうになったんだぜ?
冗談半分だったのだろうが、ろくでもない噂を流した罰だ
高度な情報操作をしておいた、セイが受けみたいだけど実はライが
と真実味をスパイスに爆弾を投下だ、燃え上がれ!
次元の迷宮まで全力疾走だ、HP回復5は伊達じゃない!
石礫や風の刃なら、ある程度連射しても問題なくなった
まあMPの替わりにHPが削られて魔法が発動するので
多少の倦怠感というか痛みかな、は否めない
それも俺にとっては気にしなければ問題ないというレベルだ
城での鷹山達から受けた訓練で、こういう痛みとか不快感を
意識から切り離すコツをつかんでいるからな
次元の迷宮近くに着く、
前回はクソ正直に入り口の受付に入る事の申請なんかしてしまったが
何で気がつかなかったんだろうな
入る時に隠密使えば何の問題もなく入れる、という事にさ
いまさらだな、なんか空回りしてたよな俺
隠密発動!
気配の消えた状態で受付を素通りする
何も言われないというか気づかれない
次元の迷宮に入る、緩い下り坂が続き行き止まりに魔法陣がある
ここから転移するのか、魔法陣に乗ると軽い浮遊感の後に景色が変わる
しばらく進むと、何かがいる
隠密中の俺には気がついてないみたいだ、なんか美味そうな魔物だな
「ウィンドカッター!」
風の刃を発動!、ザシュ!
切断の音と共にゼリーみたいな魔物が崩れる、スライムだよな?
スキル強奪発動!、、、、対象スキルなし!
あれ、スライムって全部が魔法持ってるんじゃないのか?
「まあいいか、先に進めば出てくるさ」
光魔法のライトで明るくしようかと思ったが、暗いほうがいいようだ
スライムが自ら発光して居場所を教えてくれる、楽だな
1Fボス部屋:
ちょっと大きいだけのスライムだった、一発で倒す
奥に宝箱と転移魔法陣、そして下へと続く階段が現れる
宝箱だ、罠解除ってどうやればいいんだ?
取り合えず、宝箱の前で罠解除スキルを発動してみる
宝箱:罠:毒針
「お、罠がわかった、これで解除するのは、こうかな?」
宝箱が開く、「鉄の指輪」
「おー、出来た、いいなこれ!」
判定の正否はDEX辺りかな?
2Fからは色とりどりのスライムが登場しだした
バシュ!
スキル強奪発動!、、、、火魔法取得!
ザシュ!
スキル強奪発動!、、、、水魔法取得!
「やべー、これやべー」
スキル強奪発動!、、、、火魔法取得!
スキル強奪発動!、、、、水魔法取得!
スキル強奪発動!、、、、風魔法取得!
スキル強奪発動!、、、、土魔法取得!
次々と取得していく、
「レベルの上げ放題じゃねこれ、しかし光と闇がいないな!」
2Fボス部屋:
「おー、光ってんのがいるわ、あれ光魔法だよ、、な、Zzzz」
ジュー!
何かが焼ける音がする、、、、Zzzz
ジュー!
これ、なんか溶けてんじゃねーか?、、Zzzz
ジュー!
「いってぇぇぇぇぇ!!!」
なんだいったい!、視界がカラフルだ、やばいやばい!!
「おおおおおお!!!」
風の刃!風の刃!風の刃!風の刃!風の刃!
スキル強奪発動!、、、、火魔法取得!
スキル強奪発動!、、、、水魔法取得!
スキル強奪発動!、、、、風魔法取得!
スキル強奪発動!、、、、失敗!
スキル強奪発動!、、、、失敗!
スキル強奪発動!、、、、闇魔法取得!
「やべー、HP回復5無かったら確実に死んでただろこれ!」
光だけじゃ無く闇までいたみたいだ、取得できた闇魔法を調べると
睡眠か、しゃれにならんなこれは
「けどこれで全属性コンプだな!」
宝箱:罠:???
「なんだ?、罠が表示されない」
これは、諦めた方がいいのか?
「もう1回調べてみるか、、、」
カチッ!、え?
ズガァァァァァン!!!
「うわぁぁぁぁあぁああああ!!!」
HP残り5のフジワラが倒れている、、、、
「やばかった、マジ死ぬかと思った」
不覚にも直前で、スライム達に蹂躙され死にそうになったのを後悔し
宝箱をいじる前に、大地の守りと風の守りを掛けておいたのだ
当然中に入っていたであろう戦利品は吹き飛んだ
「???出たら、即諦めよう、、」
「3Fに行くか、このボス部屋で魔法のレベルがある程度上がるまで
粘るか、どうすっかな」
3Fで同じ罠に引っかかった場合、死ぬ可能性がある
「今のでぎりぎりだもんな、下の階の爆発だと威力上がるよな?」
いや、一定なのか?
ダメだ、なんか今日は失敗続きだ、無理はすべきじゃない!
今日は、2Fで魔法収集に励む事にする
「取り合えず、光魔法2まで粘るか!」
目標を決めたら、達成するまで手を緩めない
その集中力はフジワラの凄いところであり、周りから浮く要因でもある
スライムがリポップする時間を計算し効率の良い巡回路を模索する
ただただ同じ道を同じ作業をしながら回る
火魔法3
水魔法3
風魔法3
土魔法3
光魔法2
闇魔法1
そして、1レベルアップが今日の成果である
「うし、じゃあ最下層まで行って今日は終わるか!」
3Fボス部屋:
「なんか普通のスライムよりちょっとでかいな!」
大地の守りと風の守り、それに加え時間回復も掛けてある
めったな事では負けない自信がある
「そういや剣で攻撃してなかったな、こいつで試すか!」
スラリと騎士の剣を抜き放つ、最近判ったがこれはいい剣だ
STRが20も上がるのは結構高価なマジックアイテムだと知った
「楠木にもらった剣だしな!」
俺とあいつの絆の証だぜ!、つまり永遠!
「おりゃぁぁあ!」
気合の一閃、スライムを真上から両断する!
ジュー!
剣が溶ける、、、、
「あ」
ジュー!
剣が溶ける、、、、
「あ、あ、あ」
ジュー!
剣が溶ける、、、、
「ぎゃああああああああああ!!!溶けたぁぁぁぁああ!!!」
魔道具屋:
「ざまぁ!」
ん?、クロがいきなり変な事を言う
「どうしたの?、クロ」
「なんとなく、ざまぁな気分になったのだ!、あの変態小僧が
死んだんじゃないか?」
なにそれ?
「もしかして藤原君?、変態行為で捕まったのかな」
「それだ!」
「フジワラって、スキル強奪もってるやつ?」
クロのためにタルトをせっせと切り分けているカーサが言う
「あれ、カーサも知ってるの?」
「一度だけうちに来たわ、スキルも性格も滅茶苦茶なやつよね」
「カーサ、気を付けろ、あいつはスキル強奪のために
既に1000人殺しているのだ!、極悪非道だ!
しかもリンに己の裸を見せようと画策している変態だ!」
クロが、あること無い事言う
「外道で変態、、つぎ見かけたら抹殺ね!」
「うむ、抹殺だ!」
簡単にクロの口車に乗る、カーサってなんかダメな子だよね?
「ちょっとリン!、なんでそんな残念な人を見るような目するのよ!」
感は鋭いのよね
「そんな目で見てないよ、カーサ可愛いなって思って」
「え、え、そ、そう?」
嬉しそうにはにかんでいる、耳がぴこぴこ動く、ちょろいな!
次元の迷宮そば:
闇の中、地面が輝きそして消える、辺りは闇だけだ
迷宮入り口そばの小屋にも明かりは無い
迷宮も入り口が閉ざされている
何も知らない旅人が誤って迷宮に入らないようにの処置か
「どうしよ、、」
何の変哲も無い普通のローブを着た少年が途方にくれていた
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名前:楠木 凛 種族:人族 性別:女 年齢:16
レベル:6
HP:70/70 MP:220/220
STR:65 VIT:55 DEX:65 MND:55 INT:220
スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定
(技) 罠解除1
(魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法2
水魔法2、光魔法2
装備:ミスリルの糸、普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄
白のローブ:INT20
素早さの靴:DEX10
魔力の腕輪:MP20
力の腕輪 :STR10
金貨:24200
使い魔:クロ
スキル:火魔法3、風魔法2、光魔法1
名前:藤原 秀平 (フジワラ ヒデヒラ)
種族:人族 性別:男 年齢:16
レベル:7(1up)
HP:80/80(10up) MP:65/65(10up)
STR:65(10down) VIT:65(10up) DEX:65(10up)
MND:65(10up) INT:65(10up)
スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、スキル強奪
(武技)剣術2、弓術1
(技) 隠密1、罠解除1
(魔法)火魔法3(new)、水魔法3(new)、風魔法3(1up)
土魔法3(1up)、光魔法2(1up)、闇魔法1(new)
(自動)HP回復5
装備:普通のローブ
騎士の剣:STR20(lost)
金貨:160
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