024:魔道具屋
はかせー、何もとれなかったよ?
ジェーン、きちんとスキルは発動したのかい?
うん、したよ?
本当かい?
うーん、わかんない!
ジェーン、誰か来たようだよ、今度はちゃんとやろうね?
うん!
ぴかぴかしたひとたちがきた
「なんだ、どうなっているんだ?」
「どういうことですか!、これが賊ですか!」
わあ!、おひめさまだ!
「どういうことなの?」
ジェーン、大事な実験だからちゃあんと1人づつやらないとね
邪魔しないように彼女達にも手伝ってもらおう
てつだう?
ほら、隷属に綻びがあるだろう?
契約を移譲する準備みたいだけど、ジェーンなら書き換えられるよね?
うん!
「何を?、放して?」
「体が勝手に、、」
「魔術師殿、何をしたんだ!」
「姫、命令を!」
「貴女達、やめなさい!」
強制力が発動しない、彼女達は王家に隷属しているんじゃないの?
さいしょは、おひめさまからね!
「え?、なに、あっ」
とくん、とくん、あたたかい、、ぎゅ!、、、、、
「姫!」
「放せ!、殺すぞ!」
「やだ!、助けて!」
はかせー、何もとれなかったよ?
ジェーン、楽しかったかい?
うん!
貴族街マルアの宿屋:
「リン、迷宮に行きたいのだ」
クロが顔をすりすりしてくる
「じゃあ、スライムの迷宮に行こうか?」
頭を撫でながら、返事をする
「う、うむ、だがたまには気分を変えて次元の迷宮とかもいいかも?」
撫でてた手をぺろぺろ舐めてくる
「うーん、そうだねえ」
現状人目につかずいけそうなのはそこだけだしね
先日、ギルドランクがEになった
少し早い気もするけど、めでたく初級冒険者卒業です
「リンちゃん、ランクDになるには、戦闘系依頼の達成が条件に入ります
それに、ランクアップ試験で戦闘があります」
テレスさんが、教えてくれる
「なので私とPTを組みましょう、さあ!」
いやいや、貴女ギルド職員じゃないですか
「テレスさんは退職するという事で、手続きしていいんですね?」
ウィリアムさんの登場だ、タイミング待ってたよね?
「クッ!、私の給料を横領し、その罪まで擦り付けて
挙句に退職に追い込むなんて、ギルバートさんに言いつけますよ!」
「はあ、どうぞ?」
「ストライキです!」
「どうぞどうぞ」
「リンちゃん、助けて!」
「え、無理!」
ランクDになれば、管理迷宮に潜れるようになる、しかし
「人のいないとことかも限度があるし、隠密とか欲しいね」
「うむ、都合良く出て欲しいものだな!」
だよね!
「そういえば、巻物って売ってないのかな?」
都合良く、未鑑定の巻物が安く手に入って鑑定したら隠密という
「ギルドか魔道具屋だな、あとオークション?」
詳しいんですね?
「ギルドかあ、相場も知りたいし聞いてみようか」
「うむ、戦闘で先手を取るための対策とかいえば、怪しまれないな!」
それいいね!
「ダメです!」
リンちゃんは、私が守るので戦闘スキルはいりませんとテレスさん
「えっと、ウィリアムさーん」
近くにいる気がするんで、呼んでみる
「ちょっと、リンちゃん酷い!」
「剣術:スラッシュ」 :金貨500枚
「火魔法:火の矢」 :金貨500枚
「土魔法:大地の守り」:金貨2000枚
「光魔法:回復」 :金貨10000枚(白金貨1枚)
「隠密」 :時価
「火魔法の巻物」 :時価
ウィリアムさんに聞いたところ、こんな感じでした
大体、単品のスキルは金貨500枚位で、価値のあるスキルは高くなる
回復とかは、贅沢しなければ庶民が一生暮らせる額みたい
そして、何となく予想してたけど、覚える事で成長するようになる
総合系のスキルは、値段がつけられないらしい
ほぼ、オークションで、もしかしたら稀に魔道具屋で扱っている事も
とのこと、今の所持金じゃ最低額にも届かないや
単品スキルの巻物は幾つかあるから、それを売れば、、うーん
(取り合えず、魔道具屋に行って見ようか?)
(うむ!)
「あのー、魔道具屋さんって、どこにあるんですか?」
なぜかずっとそばにいるテレスさんに聞いてみる
「ダメです!」
えーと、面倒くさいです
「ウィリアムさーん!」
「しくしく」
丁度街の真ん中辺り貴族街の中央門を出て、市民街の大通りを少し
「リン、あそこだ!」
クロがてしてしと、叩いてくる
「え、どこどこ?」
「右だ、もう少し先」
「へい、らっしゃい!」
(...)
(買ってくれくれ!)
(...)
(くれくれ?)
(...)
(にゃ、にゃあ?)
ぐりぐり、すりすり
「もー、肉串とそのパンで挟んだやつ2個づつください」
「はいよ!」
「飲み物買ってそこで食べてもいいですか?」
「ああ、いいよ、出来たら持って行くから座ってていいよ!」
少し早めの昼食にする
「ここだここ、なかなかいけるんだぜ!」
「へー、やっぱりライは食べ物に詳しいね」
「...」
「あいつにも教えてやろうと思ったんだけどな、どこいったんだ?」
「スライムの迷宮に行くって言ってたよ」
びくっ!
「ん?、ごめん!、声大きくて驚かせちゃったかな?」
「いえ、お気になさらず」
少し離れた席に移動する
「すっごい可愛い子だったな!」
「ライの声が大きいから怖がらせちゃったじゃん」
「...」
「えー、そうなのか?」
とある荒原:
「めいきゅうどこだああああああああああ!!!!」
むなしい叫びが響きわたる
屋台のおじさんに教えてもらい、なんとか魔道具屋にたどり着く
「んー、やってるのかな?」
中が良く見えない扉がひとつ、営業中とも休業中とも出ていない
「入ればわかるんじゃ?」
それもそうだね
扉を引き中を覗く、カランコロンと音がなる
「あのー、、誰かいますか?」
薄暗い店内に、客はいない、商品が陳列された棚、あ、武器も扱うんだ
魔道具屋ということだし、マジックアイテムなのかな?
「お客かい?」
店の奥から声が掛かる、気づかなかったけどカウンターの向こうに
老婆が座っていた、胡散臭そうな目でこちらを見ている、あ!
鑑定された!!!
「・・・ほう」
むむむむ、どこまで見られたんだろう!
(リン、負けるな!)
クロが、煽ってくる、まあいいけどね、鑑定!
名前:カーサ 種族:人族 性別:女 年齢:64
レベル:?
HP:?/? MP:?/?
???????????????????
んんん?、おかしい、なんか変だ
魔力を、込める!
もっと、、、まだ、、
ピキッ!
もう少し、、、、何の抵抗だろうこれは、、、、
ピシッ!
(リン、気合だ!)
多分、ここを、、、もうすこ、し、、、、
パキンッ!!!
「きゃ!」
何かが砕ける音が響き、老婆に似つかわしくない声がする、、あれ?
可愛らしい少女が目の前にいる、耳が尖っているのが特徴的だ
名前:カーサ 種族:ハイ・エルフ 性別:女 年齢:116
レベル:30
HP:20/20 MP:50/200
STR:15 VIT:10 DEX:60 MND:30 INT:150
スキル:(特殊)鑑定
(武技)弓術3
(魔法)水魔法2、風魔法3
(生産)錬金3
(うひゃー!)
(どひゃー!)
「まさかエルフ族の秘宝:偽りの宝石が壊れるなんて
どれだけの魔力を込めたのかしら?」
(エルフ族の秘宝壊しちゃったんだって!)
(不可抗力だな、セーフだ!)
「正体を見破ったものと生涯を共にするっていう掟があるんだけど
これって、女性にも適用されるのかしら?」
(クロ、エルフのお嫁さんが出来ました!)
(リンの正妻は我だから、あいつは妾だな!)
(え?、クロお嫁さんだったの!)
(てれてれ)
「ちょっと、あなた達念話してるでしょ!」
(クロ、あの妾さんは勘が鋭いよ!)
(むむむ、抹殺だ!)
「なんか剣呑な話してるでしょ!」
(抹殺だね!)
(うむ!)
「もー、なんか喋りなさいよ!」
「秘宝壊れる前あたりからのやり直しを要求します!」
「うむ、リンは我の嫁だ、貴様などいらん!」
え?、そうなの!
「えぇぇ、私ハイ・エルフなんだけど?」
「興味ないんで?」
「イイエ・エルフ希望だ!」
「なんなのあなた達、、、、ハイ・エルフは神に近いそんざ」
「どうでもいいんで?」
「我が神なんで?」
「じゃあ、今日は失礼します、また来るんでそのとき初対面という事で
もう1回最初っからやりましょうね?」
「だな、秘宝とやらを2個にしとけ、わかったな!」
ハイ・エルフだけに、ハイだな、ぷぷぷ
といいながら、店を出て行く少女と使い魔
「なんなのよおおおおおおおおお!!!」
魔道具屋から少女の絶叫がこだまする
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名前:楠木 凛 種族:人族 性別:女 年齢:16
レベル:5
HP:60/60 MP:220/220
STR:55 VIT:45 DEX:55 MND:45 INT:190
スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定
(技) 罠解除1
(魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法1
水魔法2、光魔法2
装備:普通の服
緋色のローブ:MP20、INT10
素早さの靴:DEX10
魔力の腕輪:MP20
力の腕輪:STR10
金貨:180
使い魔:クロ
スキル:火魔法2、風魔法2、光魔法1
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