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ネコと私  作者: 昼行灯
新人冒険者編
19/143

018:胎動

闇の中、、声だけが響く


「失敗か、、」


「いえ、まだ勇者の洗脳の結果が、、」


「暴走したときに奴がいなければ抑えられないだろう?」


「いえ、しかし、、」


「闇使いも消失したらしいではないか?」


「は、生き残りが誰もいなく、現在最優先で調査を、」


「いい、もう動くな」


「しかし!、我らの、、、」

更に言い募ろうとした者の気配が消える


「どう思う?」


「フレデリックが手を回したのだろう、、」


「どうする?」


「そうだな、、、、」



ローラン城、宮廷魔術師団室:

師から聞いていた魔道具を使い報告を行ったが、強制切断された

「くっ、いったい何が起きたのだ!、師はどこに、、」

役立たずな勇者を、払い下げる貴族の中に侯爵家の方がいたので

師に随行を命じられ、戻ってみれば何もなくなっていた


何かが起きたらしく大量の血だけが残っていたが、死体の類が一切無い

残ったはずの同僚もいなければ、勇者もいない

今回の成果である希少な召喚魔法を持つ少女もいない


そして我が師もいない、、稀代なる魔術師である師

今回召喚された勇者でさえも持ち得なかった希少スキル鑑定、空間魔法

高レベルの属性魔法、、わが師にかなうものなどいないはず

やはり国王直属の暗殺部隊が動いたのだろうか?

フレデリック王は、我らの企てに気づいている?

まさかイレーヌ姫を同行させたのも、、洗脳も失敗するのか?


師がいない今、既に我らは切り捨てられたのだろうか?

どうすれば、、際限なく疑問が浮かぶが答えが出ない




街道:

「どういうことなの?」

「姫、こちらに!」

「貴女達、やめなさい!」

強制力が発動しない、彼女達は王家に隷属しているんじゃないの?

「イレーヌ姫、これはどういうことですか!」

「やだ、死にたくない」

「ふざけるな!、なんだこれは!!」


「ふふふ、あははは」





スライムの迷宮:3Fボス部屋前

「じゃあ、本日ラストのボスです、頑張りましょう」

「瞬殺だ!」


名前:キングスライム

HP:200/200 MP:50/50

STR:50 VIT:50 DEX:20 MND:50 INT:80

スキル:水魔法2、物理耐性、水魔法耐性、HP回復2


「ぎゃー、クロのバカー、変なの出たー!」

「燃えるぜ!」

「こっちが一発で死ぬってばー」

「ふ、当たらなければどうということないのさ!」


「水の壁!」

水の防御壁だ

「爆風陣!(風の守り)」

ダメージ減少の風の守り


キングスイムの体がプルルと震える、周りに複数の水の刃が発生する

「多いよ!」

ぴぅん!、と糸を繰り、水の刃を斬る

「HP回復が邪魔だな!、極炎(火の壁)!」

もーまた魔法を改名して!、火によるダメージフィールドが発生する


まだ大丈夫、魔法戦ならINTが50多くMPが倍以上のこちらが有利

「黒炎!、黒炎!、黒炎!」(火の矢)

水の刃と火の矢の撃ち合いになっている、丁度いい

攻撃はクロに任せて、周りに糸を張り巡らせる


プルルン、と震えたかと思うと、スライムが生まれる

「リジェネ!、水の刃!」

私とクロに時間回復を掛け、魔力を多めに使い範囲の広い水の刃を撃つ

キングスライムは水耐性があるので攻撃しなかったが、子供は別だ

一撃で生まれた多数のスライムが消える、残りもクロが倒す

「リン!」

子供スライムで姿が見えなかったキングスライムが、宙を飛び迫る!


「物理攻撃するための時間稼ぎかぁ」

張り巡らせた糸に魔力を通す、宙にいるキングの前に青白い線が走る


足りない、、肩にいるクロを抱き移動用に張っておいた糸を引く

「極炎(火の壁)!」

魔力糸で大ダメージを受けながら落ちてくるキングスライム

糸により不自然な体勢ながら直撃の軌道から外れる


クロの置き土産の火の壁と追撃の火の矢で、、、沈む



奥に宝箱と転移魔法陣が現れる


「レベルも上がった」

「うむ、火魔法も上がった」

「え?」

ほんとだ、火魔法2になってる

「クロずるい!」

「ふふん!」

ドヤ顔された!、むー


宝箱:罠:爆発

「奥さん、爆発ですって」

「やだ!、怖いわ」

「魔法属性かしら?」

「物理じゃないかしら?」

物理だと死ぬ可能性があるんだけど!


部屋の隅に移動し、水の壁と風の守りを掛け

「じゃあ、開けるよ」

「うむ」


ドカァァーン!


「ひゃー!」

「むひゃー!」

私達は無事でした、、、わたしたちはぶじでした、、


「リン、、何とかしないとダメだ」

そうだね、、けど名案が無い

「爆発と転移以外のときに罠解除スキルの巻物期待するしかないなあ」

「専守防衛だな!」

全然違うな!


コロコロ、コロコロ

「またHP減っちゃったし、ここでちょっと休もうか」

コロコロ、コロコロ

「うむ、」

コロコロ、コロコロ

「ところでクロそれ何?」

さっきからクロが何かをコロコロ転がして遊んでいる

「落ちてた!」

コロコロ転がして持ってくる、鑑定

「罠解除の巻物」


「、、、、どこに落ちてたの?」

「キングスライムが死んだとこ?」

ソウナンダ、キングスライムジタイガドロップシテタノネ


「くろのばかー!」ぺしぺし

「なんでだぁぁぁ!」てしてし


罠解除取得!




スライムの迷宮:外

「なあ、ほんとにここに来てるのか?」

「奴は土魔法使いだからな、来るとしたらやはりここだろう」

「いやいや、だろうってなんだよ?、ここ行きの馬車に乗るの

 確認したんじゃないのか?」

「してないぞ?」

「は?」

「あ?」


「フジワラがここにソロで向かったから来たんじゃないのか!」

「慌てるなよ、ちゃんと迷宮に入っていった足跡は確認してんだ」

「あれはどう見てもフジワラの足跡じゃないだろうが!」

子供か女の足跡だ、迷宮に入るわけ無いだろうが

「おい、」


隠れていた場所より少しはなれた地面が光り出す


「転移か!」

迷宮に入っていたPTが転移魔法陣で出てきたようだ


緋色のローブの子供?


とてもソロで迷宮攻略をしてこれるような者でないそれがローブを脱ぐ

!!!

遠目で見ても判る、少女だそれも極上の、どう見ても平民ではない

周りをちょろちょろと動き回っているペットか?

と、楽しげに話している、苦労を知らなそうな顔してな


供のものが後から転移してくるかと思い見ていたが、誰も来ない

魔法スキル持ちで、1Fだけを攻略してきたのか?


しばらく幸せそうにペットとじゃれ付いていた少女は

どこからか茶色のローブを取り出しそれを着てとことこと歩き出す

その小さな後姿を見ていると、暗い加虐心がむくむくと蠢き出す


「、、やろうぜ」

返事を聞くまでも無い、人気の無いここでは何をしても許される

咎める者も止める者もいない、もちろん咎める良心などありはしない


あの幸せそうな顔を絶望で歪めたい、

鈴のような笑い声を恐怖の悲鳴に変えたい、

ここならいくら叫ぼうが問題ない、少女の声が枯れるまで堪能しよう


前回はオークの迷宮まで付いていったのにPTに入られ何も出来なかった

脆弱そうな小僧をいたぶり殺し、多めの小遣いをと思っていたのに

ああ、あの時の恨みもあの少女にぶつけよう、ふふふ

犯しながら顔を殴ってやる、やめてと泣きながら懇願する顔を

めちゃくちゃにしてやるんだ、ああ、もう我慢できない


「やめろ!」

少女に向かい駆け出そうとした体を止められる

「!!!」

殺すぞ!

「落ち着け、あれはダメだ、ボスに報告する」

「今なら何をしてもいいんだぞ!、犯して殺して

 いらなくなったら迷宮に放り込めば全てを消してくれる」

「駄目だ、あれは金になる、しかもとんでもない大金だ」

大金だと?、、色欲が金欲に侵食され少し冷静になる

「どういうことだ?」


「簡単だ、出てきたときにきていたローブだが、

 あれは宮廷魔術師の正式装備だ、あれだけでも金貨1000枚はする

 つまりあの女は親か親族が宮廷魔術師ということだ

 当然あれを装備して迷宮から出てきたということは本人も魔術師だ

 しかも魔法の鞄も持っている」

茶色のローブを取り出したのは魔法の鞄からか!


「それにあんな装備を貸し出されてソロで迷宮に潜っているんだ

 近くに護衛がいないわけないだろ、歩いてここまで来るか?」

たしかにそうだ、一緒に迷宮に入っていないからといって

供がいない筈がない、近くで待機しているのか


「俺達2人じゃ荷が重い、ボスに報告して準備したほうがいい

 身代金をがっぽり取ってから奴隷にして売ればいい

 なんなら奴隷にしてから楽しめばいい、貴族で魔法持ちだ

 それだけ揃っていれば、純潔である必要もないからな」

それもそうだな


「それに見た目に騙されるな、何階までいったか知らんがソロで

 あの迷宮から出てきたんだ、弱いわけがない

 ローブだけでも相当なマジックアイテムだ魔法も強化されている」

そうだな!、返り討ちにあってたかもな


「後をつけるか?」

「いや、護衛に見つかるとまずい、まずボスに報告だ」

「そうだな」


フジワラを追ってたらとんだ獲物がかかったものだな

感謝しなくちゃな、そうだ奴隷にしたらフジワラにも犯らせてやるか!

あの小僧泣いて喜ぶかな?





うーん、ついてこないのか、以外、というか失敗したかも

「殺っとけばよかったなあ」

「世紀末?」

「助けた人に背中から刺される、みたいな?」

「意味不明!」

クロにダメだしされた!

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名前:楠木(クスノキ) (リン) 種族:人族 性別:女 年齢:16

レベル:3(1up)

HP:40/40(10up) MP:180/180(20up)

STR:35(10up) VIT:25(10up) DEX:35(10up)

MND:25(10up) INT:150(20up)

スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定

    (技) 罠解除1(new)

    (魔法)召喚魔法(式神)、水魔法1、光魔法1


装備:普通の服

   緋色のローブ:MP20、INT10

   素早さの靴:DEX10

   魔力の腕輪:MP20

   力の腕輪:STR10


金貨:130


使い魔:クロ

スキル:火魔法2(1up)、風魔法1

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