100:最下層攻略05
「ごっはん~!、ごっはん~!」
テーブルの上をトコトコと歩き回るクロ君
「ちょっとー、クロ邪魔!」
「ふんふんふん~!、ぱく!」
「あー、いま食べたでしょ?」
「食べてないのだむぐむぐ!」
ひょい、とクロを持ち上げて
「お口あけてみて?」
「むぐむぐむぐごくん、あーん、なにもないのだ~!」
「もー、」
左腕でクロを抱える、
「はやく~!、はやく~!」
足をぶらぶらしだす、微妙に重い
腕を放すが、ガシッ!
「あ、ちょっと、伸びるからやめてって」
「やなのだー!」
ガシガシガシ、と爪を立てて登って来る
「もー、」
今日のお昼はミートボールパスタ、ミートボール多めです
「おぉ、ふれっしゅみぃぃとぉぉぉ!」
大皿に顔を突っ込もうとするクロを取り押さえる
「テレスさんは、嫌いな食べ物とかあります?」
取り分けた小皿を渡しつつ聞く
「リンちゃんが作ったものなら何でも食べるわ!」
これ私作ってないけどね
「リンー、ミートのみで頼む!」
「はいはい、パスタは食べ辛いもんね」
「うむ、肉じゃないからな!」
「リン、お茶でいいの?」
「うん、ちょっとそこに集めて」
「え、うん」
氷魔法で冷す、そして氷を2個づつ入れる
「え?」
カーサが鑑定してくる、ステータスALL1でスキル無しだけどね!
「もー!、リンのバカバカ!」
「カーサが未熟なだけじゃん?」
「むきぃぃぃ!」
「氷魔法はこの前使えるようになったんだよ」
「ずるい!」
藤原君も話しに加わる
「リンって、スキル上がるの早くね?」
「そう?、意識して使うようにしているからかな」
「フジワラ不要説が急浮上!」
「そうね、氷魔法専用だったフジワラはもう不要ね!」
「俺って氷魔法専用だったの!?」
「小僧は、かき氷専用マシーンなのだ!」
「かき氷限定なの!?」
魔法といえば、
「そういえば、カーサは光と闇魔法無いんだよね」
「うん」
「んー、けどあれって結構出ないよね」
特に闇は手に入れるの難しい気がする
「暗黒司祭とかから出そうな気もするが出てないのか?」
「出てないね、光魔法の単体系のしか出てない」
情報収集が今回の目的のひとつ、いたるところに式を放っている
「暗黒なのに光とはこれ如何に?」
「ていうかリンはどうやって情報集めてるのよ?」
「秘密です」
「秘密なのだ!」
「なんでよ?」
「なんとなく?」
「なによそれ!」
まあいいか、冒険していればそのうち手に入るだろう
クロとの探索で手に入れた場合はカーサに買い取ってもらおう
手に入れたから持ってるから使っていいよなどとは言わない
親切の押し売りとか自己満足でしかないし対等じゃない
そんな関係はカーサも望んでいないだろうし、当然私もだ
あくまで一緒に手に入れた場合のみ持ってない人が使う
共に命を懸けて手に入れた宝を使えるものがその場で使う
正当な命の報酬だ、
「エクレアをロット負けした挙句、いらねーこれ店売りだわとか言われたら思わず殺すよな!」
「だな!」
うん?、なんで洋菓子をロットってなに?
結構な量あったパスタがもうなくなっている、よく食べるね
藤原君とテレスさんが結構な量食べている、さすが前衛職と言うべきか
細めのパスタにミートソースをかけ混ぜる、なにさクロその目は
肉串から串を抜きパスタに混ぜる、これでいい?
「うぉぉぉぉ!、テレス肉だ肉、肉を我によこすのだ!、小僧肉取るな!」
「クソネコお前、皿に足突っ込むなよきたねーなあ、もぐもぐ」
「我のにくぅぅぅ、がつがつがつ!」
大皿にダイブしてなりふり構わず食べだすクロ、何してんのさ!
「ちょ、クロやめなさいって!」
「バカネコふざけんな!」
「リンー、ベタベタするのだ!」
「自業自得でしょ?」
「綺麗にして欲しいのだ!」
「自分で出来るでしょ?」
「リンに綺麗にして欲しいのだ!」
「やでーす!」
「意地悪はよくないのだ!」
「意地悪じゃありませーん!」
「は、反省してるのだ?」
「何をかな?」
「ベタベタすること?」
「もー、」
お湯の玉でひと泳ぎさせる
「むふふ~!」
タオルにくるまれご機嫌のクロ君
「甘やかし過ぎじゃね?」
「なんか楽しそうじゃのお、仲間に入れて欲しいのお、何で開かんのかのお?」
ロックの魔法のかかった小部屋の前で老人が徘徊していた
ボス部屋前:
軽い食事をしながら希少種の対策を話し合う
共有された情報では、
前衛:大名、侍(刀)、侍(槍)、上忍
後衛:巫女、舞姫
Sランク冒険者の話では、
舞姫の舞が始まると部屋全体が回復フィールドとなり敵が常に回復
多少の攻撃では与えるダメージよりフィールドでの回復のほうが多く
敵も捨て身で攻撃してくるらしい
なので、まず舞姫から落とそうとしたが、これが失敗
大名に高レベルの統率スキルがあったらしく、まずこちらから
鑑定で判明した時点から全力で大名を落としたところ
舞の効果が半減しこちらの後衛まで届かなくなったらしい
そして上忍、
いつの間にか背後に回りこまれヒーラーが一撃死したらしい
一撃死も問題だが、気配察知2を持っていた狩人が見失うほうがまずい
戦闘開始時、なにやら術を唱えていたので完成する前に妨害しようとし
威力は低いが確実に当たる必中の矢で攻撃したところ
当たった瞬間に消えてしまったらしい
結論から言うと、範囲攻撃が有効だと判明した
何度か単体攻撃で消えられたあと、必ず避ける術と判断
範囲で攻撃した所消えるがすぐ傍に出現させる事ができたらしい
しかし、ヒーラーが死んだのに生還するとは、さすがSランクだ
ローランのギルドから提示された攻略法はこうだ
1.敵出現後、最速での範囲攻撃、出来れば炎の壁の生成
忍術発動と舞発動の妨害、または完成した忍術の消去
2.大名への全力攻撃、統率効果の消去
炎の壁が無い場合は、上忍から後衛を護衛する要員を割く事
3.大名と上忍を倒せたら、後は適当に殺る
確認事項として、大名を倒した後、上忍が弱体化するかどうか
統率スキルの効果として自分より強い者へは効果が及ばない
もし上忍が弱体化しなければ優先順位を変える必要が出てくる
暗殺系統の魔物の場合、自爆スキルを所持している可能性があるのだ
使われた場合を考えると、大名を倒す事で自爆も弱体するか
倒しても効果が変わらないかで、攻略法も変わる
より危険の少ない方法を模索するのだ
「まず、開幕に俺が炸裂ボルトを放つ、炎の壁はいけるか?」
「敵全体を包むとなると少し時間か必要だ」
「では、上忍の周辺だけに絞ってくれ」
「わかった」
「後は単体の攻撃スキルで大名を攻撃だな」
「上忍の確認はどうする?」
「俺たちのPTには鑑定持ちは居ないからな、無しだ」
「希少種じゃなかった場合は?」
「基本同じだ、上忍が中忍になって、大名が旗本になるだけ、グレーターデーモンがいた場合は最優先がそいつに変更だな」
「希少種の情報が出てよかったな」
「ああ、今日の二週目は無理だろうがその分安全が買えたんだ、儲けものさ」
俺たちのPTはまだぎりぎりだ、希少種の攻略法が無ければ諦めていた
良い方向へ向いている、上手くいけば次回からは鑑定持ちを雇える
飯ももっと良い物が食いたいしな、PT資金で魔法の鞄+1でも買うか
「準備はいいか?」
いつものように、軽い調子で声をかける
「ああ!」
「いつでも!」
「ええ」
「いいぜ!」
「おう!」
いくぜ!
ボス部屋へ入る...背後で扉が閉まる
部屋の奥が淡く光り、五体の影が浮かび上がる
「ついてるな、少ないぞ」
炸裂ボルトをセットしたクロスボウを構え敵の上空へ放つ!
ゴゥ!!
敵の頭上で炸裂したボルトから炎と礫が降り注ぐ
「な!!!」
炎に照らされる魔物の姿、それは異形!
悪魔と呼ばれる存在の上位種、死の具現者、グレーターデーモン!
人の倍はあろうかというその異形が四体、しかし動かない
石像のように立ち尽くすその姿は、命令を待つ番犬?
中央に佇む影、大悪魔に比べると二回りは小さい
頭に見える角のようなものは兜なのか?
背に広がるものは、マントなのか?
希少種の大名か?
違う
わかるのだ
その姿は人に酷似しているが
纏う悪意は大悪魔を凌駕し
纏う恐怖は大悪魔を圧し
纏う覇気は支配者の威厳
「なんだ、よ、これ」
ただ前に佇むだけなのに言葉が出ない、なんと言う威圧
人の貴族や王にさえ感じた事の無いその質量を伴う様な圧力
「あ………」
「………うぁ、ぅ」
誰も動けない、なんだよそれ?
それが手を上げる
四体の僕が口を開き、中空に眩い光を放つ、大悪魔の使う爆熱魔法!
しかし、それよりも目を奪うものが、その手の指先に、
闇色に輝く炎!
それこそ確実な破滅を招く死の炎、それは...
「うつく、し、い」
扉が開く、全滅したみたいだな
将来有望な冒険者だったろうに、急ぎ過ぎだ
今回の蘇生代金で破滅しない事を願うだけだな
扉が閉まらないように固定し、死体の回収へ向かう
「ん?」
何もない、そんな、まさか、ありえるのか?
「おい、ギルド長達を呼んでくれ!」
本日、この時、
不明の魔物による冒険者の死を通り越した
魔物の攻撃による直接ロストが確認された
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名前:楠木 凛 種族:人族 性別:女 年齢:16
レベル:18
HP:290/290 MP:560/560
STR:285 VIT:275 DEX:305 MND:275 INT:560
スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定
(技) 隠密5、罠解除1
(魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法4
火魔法5、氷魔法1、雷魔法3、土魔法5
光魔法、闇魔法5
(自動)HP回復、MP回復、クリティカル
装備:普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄
聖魔の糸+5:ALL100、HP回復、MP回復
白のローブ:INT20
素早さの靴:DEX10
魔力の腕輪:MP20
力の腕輪 :STR10
ウサギの尻尾:DEX20、クリティカル
使い魔:クロ
スキル:(特殊)念動力
(武技)格闘術5
(技) 隠密5
(魔法)炎魔法2、水魔法1、風魔法5、鉄魔法3
光魔法5、闇魔法5
(自動)HP回復、MP回復、クリティカル
名前:カーサ 種族:ハイ・エルフ 性別:女 年齢:116
レベル:30
HP:70/70 MP:250/250
STR:15 VIT:30 DEX:150 MND:30 INT:200
スキル:(特殊)鑑定
(武技)弓術4
(魔法)火魔法2、水魔法3、風魔法4、鉄魔法1
(生産)錬金5
装備:偽りの宝石+3、魔法の鞄+5
エルフの弓:MP20、DEX20、INT10
深緑のローブ:DEX10、INT10
エルフの衣:DEX20
エルフの靴:DEX10
巨人の腕輪:VIT20
大地の腕輪:HP20
セット効果エルフ:HP30、MP30、DEX30、INT30
名前:藤原 秀平
種族:人族 性別:男 年齢:16
レベル:17
HP:280/280 MP:215/215
STR:225 VIT:255 DEX:165 MND:165 INT:175
スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、スキル強奪
(武技)剣術5、槍術3、格闘術3、弓術4
(技) 隠密5、罠解除4
(魔法)炎魔法1、氷魔法1、風魔法5、土魔法5
光魔法4、闇魔法4、忍術1
(自動)気配察知3、HP回復5、統率3
装備:大地の剣:HP20、STR10、VIT20
騎士の剣:STR20
大地の鎧:HP30、VIT30
緋色のローブ:MP20、INT10
大地の籠手:HP20、VIT10
セット効果大地:HP30、MP30、STR30、VIT30
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