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ネコと私  作者: 昼行灯
ローラン城編
10/143

009:式鬼

(リン、使い魔とは、つまるところ魔力の塊なのだ、だからな)

クロの魔力が高まる、肩から飛び降り、、そして


(楽しかったぞ、また、召喚してくれ!)




わしっ!


なんか不穏な発言をして飛び出そうとするクロをつかむ

「いやいやまってよ、なに言ってんの?、バカなの?、しぬの?」

「ぬぅぅ、なにをするリン!」


クロが暴れる、バカなんだから、抱きしめる

「リン、はなせ!」

やだ、離さない、ぎゅっと抱きしめる

「クロ死んだら、記憶とかどうなるのさ?」

大人しくなる、もう


「...無くなる?」

なんで疑問系なのさ?、まったく

「死んだら今のクロは居なくなっちゃうんでしょ、そんなのダメだから」

そんなの許さないからね?

「でも、、」

もう、頭を撫でる、ふふ、ぐりぐりしてくる、可愛いんだから




「ほう!、その使い魔喋れるのか、ますます気に入ったぞ!」


うるさいなあ


「勝手に逃げ出さないように、お前の足は切り落としておこう」


もう、今はクロとのラブラブタイムなんだから雑音は黙ってよ?


「どうした?、声も出せないのか?」


なにクロ、心配そうな顔しちゃって、もー、可愛いんだから


「安心しろ、足がなくてもその使い魔と共に可愛がってやるぞ?」


もぅ、クロったら、雑音なんか気にしないでこっち見てよ?


「お前は、綺麗だし夜も可愛がってやろうかな、ははは」


うるさいなあ


「可愛い声で鳴いてくれよ?」


さっきから、ぎゃーぎゃーうるさいよ、いい加減黙れ、ゴミが!!!


「ふふふ、痛くないように、綺麗に切り落としてやろう、ウィンドカッター!」

風の刃が飛んでくる


いいよ、好きにして、


首のない騎士が受ける、


「なっ!」


式鬼召喚!!!

騎士に貼り付けた札から魔力が吹き上がり、首なし騎士を包む

体が膨れ上がり装備している鎧がはじけ飛ぶ、肌は浅黒く変色し、、


首を捜してる?、あ、うん、そっち、違う右もうちょっと、そう、それ


首を元の位置に戻す、額からは角が生え犬歯が伸び、、、ん、終り?


あれ、なんが人間っぽいね、え、魔力が足りない?


食いしん坊だなあ、でもそれでいいでしょ?


ここに居るゴミは全部食べていいからさ、好きにしていいよ、茨木童子


親指を立て犬歯をむき出し、にっっと笑う、なんかイケメンだね?


「な、な、な、な、なんだそれは!」

雑音が五月蝿い、童子さっさと黙らせてね


「何をしている、あれを殺、ぷぴゃ!」

童子の手が雑音の頭を叩く、変な声を上げ身長が半分に縮む

音を発しなくなったそれを童子が千切る、まず腕を千切り食べる、ばりばりばり

骨ごといくなんて、健康志向だね!


ところで美味しいの?


親指を立てる、グッ!、それ魔術師の指だよ?、お茶目さん


「うわぁぁぁぁ!」

「あああああああ!」

恐慌状態だ、ただ叫ぶもの冷静に魔法攻撃を行おうと呪文を唱えるもの様々だ

しかし、童子に向かって飛ぶ魔法攻撃はあたる前に消滅するか

消滅せずに当たっても被弾場所をぽりぽりと掻く程度だ

召喚されてから毎日私が魔力を注ぎ込んだ依り代で召喚した式だよ?

私達を狙おうとする魔法は、童子が食べ残しの部位を投げて撃墜する


逃げ出そうとするものも居たが、ロックかかってるんじゃないの?

空間魔法使えるの今食べられてるあれだけでしょ?、ざまぁ



「リン、何だあれは?」

クロが目を輝かせながら聞いてくる

式鬼(しきおに)、私が毎日魔力込めてたのあるでしょ?、あれを媒体に呼び出したの」

本当はもっと大きくて怖いんだけど、魔力足りなくて半端な状態で呼ばれたみたい

「かっこいいな!」

なんだよー、クロったらもういつもの調子に戻ってる、もぉ!


「クロ君、もうちょっと甘えてもいいんじゃよ?」

なでなで、!!!!

「むっきぁぁぁぁ!!!」

おおおお、凄い勢いで暴れだした、やっぱり恥かしかったんだ愛い奴よのぉ、ふふ!


でも、凄く嬉しかったんだよ、、、、、クロ大好き




ちょんちょん、誰かに突かれる、寝てしまったみたいだ召喚で魔力を使いすぎた

クロを肩に乗せた茨木童子がこちらを覗き込んでいる

「、、、おはよう、」

クロが飛び移ってきて、頬に頭をぐりぐり押し付けてくる

「リンは、ねぼすけだな!」

少ししか寝てないでしょ?


周りは一面血の海だ、童子全部食べたの?、犬歯がきらりと輝く、食いしん坊だね

これ、壊せる?、扉を指す


ゴッ!


凄い音と共に扉が吹き飛ぶ、おー凄いね


「じゃあ、宝物庫いこうかー!」

「うむ、損害賠償だな!」

そうだな!


どうも今夜は人払いをしてあるらしい

たまに騎士に会うだけで特に問題もなく宝物庫に着く

こらだめよ童子君、歩きながらものを食べるなんてはしたないわ!

「じゃあ、ここもドカーンといっちゃって!」

ドカーン!

「童子かっこいいな!」

クロ君、童子に夢中、きぃぃぃ悔しい!


「うーん、どうしようか」

「全部没収だ!」

「まあ、それでいいか」

片っ端からアイテムボックスに入れていく、結構多いな


服とかも欲しいな、学生服もドレスも目立ち過ぎるから、なんかこう普通の

「上にローブとかを着ればいいんじゃないか?」

あ、そうだね、ナイスアドバイス


魔術師達の居た部屋の周辺を破壊しながらめぼしい服を探す

変な紋章が入っているローブしかない、、、あ、あった、茶色の地味なローブゲット


ちょんちょん、ん、なに?、童子、あ、もうすぐ消えそうなの?

「クロ、童子もうすぐ消えちゃうって、城出ようか」

「うむ」


じゃあ、童子おねがい、童子に抱きかかえてもらい、城壁を越える

「リン、どこに行くのだ?」

「んー、取り合えずどっか適当な宿で落ち着こうかー」




静かな夜、浅黒い偉丈夫に抱えられたローブ姿の少女と猫が、夜の闇に消えてゆく

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名前:楠木(クスノキ) (リン) 種族:人族 性別:女 年齢:16

レベル:1

HP:20/20 MP:100/100

STR:5 VIT:5 DEX:5 MND:5 INT:100

スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定

    (魔法)召喚魔法(式神)、水魔法1、光魔法1


装備:学生服

   茶色のローブ


お金:0


使い魔:クロ

スキル:火魔法1、風魔法1

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