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超短編

みかんゼリー。

作者: しおん

おばあちゃんのみかんゼリー。

みずみずしく甘い、夏の味。


夏は決まってこれだった。

暑い日差しにうたれて帰ると、冷蔵庫には必ずみかんゼリーが入っていた。それはすぐに食べるのはもったいなくって、でも食べずにはいられなくって……いつも食べ終えたあとに後悔する。


なんで食べちゃったんだろうって。そんなの、食べたいからにきまってるのにね。


大人になって一人暮らしをはじめた今でも、蝉がなきはじめると思い出す。


家についたら食べよう。

家についてもそれはないのに、どうしても期待してしまうのはなんでだろう。


玄関で靴を脱いだら冷蔵庫へ。

ふと気がつくと足を運んでる。


おばあちゃんのみかんゼリーは、きっと特別に作ってるわけじゃないんだろうけど、いつも特別に感じたあの味。あれが恋しくなってなんどつくっても、思い描いたあの味にはならなかった。




夏が来たら思い出すおばあちゃんのみかんゼリーは、私にとっての夏そのもの。

読んでくださって、ありがとうございました。

感想などいただければ幸いです

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― 新着の感想 ―
[一言] すごくあったかい詩ですね。 読んでいてほのぼのしました。 みかんゼリーのタイトルに惹かれました。 ありがとうございました。
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