表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

第一章 真逆の二人

性的表現、悲哀などの表現があります。

 

苦手な方は読むのを辞めてください。

 

すべて自己責任でお願いします。

 


あたしのクラスには

 有名な二人がおる。



そいつら、

仲は良いのに

 性格が真逆やねん― 













 

―いつまでも君に。―















「今日の授業はここまで。もうすぐテストやから、家に帰ったらしっかり勉強しとけよ」



今日も毎日のように学校が終わる。


トイレに行っとって

遅れたあたしは放課後、鞄に荷物を詰めて

教室を出る。


鍵も閉める。


その時―


「ちょっ、まだ鍵閉めんとって!!」


そう私に言いながら廊下を急いで走ってきた奴の名前は


  中田 健十

  (ナカタ ケント)


『有名な二人』のうちの一人だ。


「はあ…はあ…まだ…鍵閉めて…ないやんな…?」


「今閉めようとしたとこ」


中田、息切れしながら喋っとる…。

めっちゃ走ったんかな…


「待って待って!俺まだ教室に荷物置いたままやねん!」


 中田はそう言って教室にある自分の荷物を背負って教室から出て来た。



「廊下全力疾走したら、ばり疲れたあ〜!荷物も重いし〜」


「中田、部活は?」



職員室に教室の鍵を返しに行くのを中田が着いてきた。

中田は野球部。


「今日はない!もうすぐテストやからなー」



もう疲れが取れたらしい…

さすが運動部。


「じゃあもう家帰るん?」


「そうやあ〜!勉強なんかせーへんけどな!」




そう言いながらニコって笑う中田の顔が、

なんとなくめっちゃ好きやった。



実は前から

元気で悩みの無い明るい中田に

あたしは惹かれとった。


  

「でもほんま俺、勉強せなアカンなあ〜。叶佑にも言われたし〜」



「そりゃあ中田が勉強しなさすぎだから、親友として心配しとんやろ」


 あたしらが言う『叶佑』とは

  

  戸田 叶佑

  (トダ キョウスケ)


真逆の二人のうちの最後の一人だ。


「あいつは勉強できるもんなあ〜」



「教えてもらったらいいやん」


「あ〜むりむり!あいつ、教えるのとかあかん奴やから!」


中田は手を振りながら苦笑いしとった。


自分はあいつとは釣り合わんから


とでも言うみたいに、自分より戸田を上にあげとる。



戸田は生徒会長。


中田には当然、頭の上がらない相手だ。


もちろん戸田も、中田なんて相手にしてない。



そんな二人が

『真逆の二人』

言われとるのは


二人の事見とったら分かる。




成績トップの生徒会長と

成績最下位の野球バカ。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ