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妖狩りの少年  作者: 瀧野せせらぎ
新たな決意と歩み行く
2/17

01

 気絶した遊介は、過去の記憶にいた。

 妹の買い物に付き合い、ようやくショッピングセンターの外を見ると、すでに日が暮れてしまっている。

「あまり遅くなると、母さんたちが心配するから、そろそろ帰るぞ」

 遊介が言うと、妹は少し拗ねたような顔になった。どうやら、もっと買い物がしたかったらしい。

「また付き合ってやるから」

 そう言って宥めてみるが、妹の唇は尖ったままだ。

 遊介はしゃがみこみ、妹と目線を合わせる。

「お前だって、母さんに心配かけたくないだろ?」

 少し卑怯だと思ったが、話に母親を引っ張り出してみた。しかし、妹は頷かない。

(困ったな…)

 こんな意固地になっている妹を、遊介は始めて見た。なので、どうやって説得すればいいのかわからない。

「……わかった。あと一箇所だけな」

 結局、遊介は自分から折れた。

 無理やり連れて帰ることもできたのだが、妹の様子を見た限り、それをやってはいけない気がしたのだ。

 妹は、まだ唇を尖らせているものの頷いた。

 ようやく頷いてくれたことに、遊介はホッとしながら妹の頭を撫でてやる。妹の表情が僅かに和らいだ。

「よし、行くか」

 そう言って立ち上がった遊介の手を、妹が握ってきた。そして、手を握ったまま歩き始める。

 遊介は握られた手と妹を交互に見ながら、ようやく妹の意固地な態度の理由に気がついた。

(そっか…、寂しかったんだな)

 最近、遊介は道場通いと受験勉強で、妹と一緒にいる時間が短くなっていた。

 そのことは、兄好きの妹にとってつらいことだったのだろう。

(受験が終わったら、できるだけ一緒にいれる時間を作らないとな)

 そう心の中で誓いながら、遊介は妹の手を握り返した。

 すると、いきなり妹が振り返った。繋がれている手を見て驚いた顔をし、すぐに明るい笑顔になって前を向く。

 前を歩いていた妹が消え、視界が闇に覆われた。遊介は慌てて周囲を見回すが、暗闇が無限に続いていて何も見えない。

 それでも、遊介は妹の姿を探して視線を走らせた。

 そうしているうちに、目が闇に慣れて周囲の光景が見えるようになった。

「――っ!」

 遊介の表情に、驚愕の色が走った。

 彼の視界に映ったのは、倒壊した家の瓦礫。そして、その下敷きになっている何かだ。

 その何かは、人の――子供の手のようだった。そして、その手は見覚えのあるポシェットを握っている。

 ――妹の物だ。

 そのポシェットから視線を動かさず、遊介は崩れるように膝をついた。

「な、んで……」

 友達と電車で出かけ、帰ってきてみたら家と家の周囲が瓦礫になっていた。

 そして、瓦礫の山は今も増え続けている。

 その原因は、正体の分からない獣の群だ。動物園や動物図鑑を見たとしても、おそらく該当する個体はないだろう。

 獣の足を一挙手一投足で、周囲の建物が倒壊して瓦礫に変わって行った。

 獣は建物を壊すだけでなく、人を食らっている。誰の声かわからない悲鳴が、遠くから聞こえてきた。

「なんで、こんなことに……」

 昨日までは、何もかもが普通だった。その普通が、今は失われていく。

 しだいに遊介の目は虚ろになり、その体勢のまま動かなくなった。

 ――グルルルッ

 獣のうなり声がした。だが、遊介は気力を失っていて、逃げるどころか立つことさえできない。

 獣は獰猛な瞳で、動けない遊介の姿を捉えている。獣の口の端から、唾液が滴り落ちた。

 次の瞬間、獣が遊介に襲いかかる。瓦礫の山を軽々と飛び越え、口を大きく開く。

 鋭利な獣の牙が、遊介の体に突き刺さる――ことは無かった。

 ――バチバチッ

 火花が散るような音がし、獣は空へと弾き飛ばされて瓦礫の山に突っ込んだ。

「最近、下が騒がしいと思ったら、妖が暴れ回っていたのか」

 凛とした青年の声が聞こえたかと思うと、遊介の目の前に猫が降り立った。

「こんな事態になるまで、放っておいたのは少しまずかったか」

 猫が人間の言葉を話している。その奇妙さに、遊介の瞳に僅かな光が戻った。

「猫…、喋ってる……?」

 遊介の口から、呟きが漏れた。

 それを聞いた猫が、彼の方を振り向く。

「おい、人の子。気力が戻ったなら、さっさと逃げろ。死にたくなかったらな」

 猫が人間の言葉を喋っている現実に、遊介は思わず猫を凝視してしまう。

 そこに弾き飛ばされた獣の仲間が、二匹ほど襲いかかってきた。

「うわっ!」

 遊介が驚いて声を上げると、猫から舌打ちが聞こえた。

 猫の瞳に瑠璃色の光が宿る。瑠璃色の光は広がり、猫の体を覆いつくした。

「失せろ」

 猫が言った瞬間、瑠璃色の光が放たれて獣の一匹を弾き飛ばした。

「なっ……」

 また驚きの声を上げる遊介を横目で見ながら、もう一匹の獣に向かって瑠璃色の光を放った。

「この依代では、退けるのがやっとか……」

 忌々しげに呟きながら、猫は瑠璃色の光を放って獣を退けた。

「何をボケッとしている。さっさと逃げろ!」

 猫に怒鳴りつけられ、遊介は弾かれたように立ち上がって走り出した。

 ――ズンッ

 地響きがしたかと思うと、走り出した遊介の目の前に獣が現れた。

 獣は前足を振り上げ、立ち止まった遊介に向かって振りおろす。

 前足が当たる寸前、瑠璃色の光が飛んできて獣の前足を弾いた。

 獣は僅かに後ずさる。しかし、すぐに遊介に向かって襲いかかってきた。

「失せろ!」

 怒声と共に、今までよりも一際強い光が視界を覆い尽くした。

 視界が元に戻ると、目の前にいた獣の姿が消失していた。あるのは、獣がアスファルトに残した亀裂だけだ。

 背後から荒い呼吸音が聞こえてきた。振り返ってみると、猫がこっちを見ながら肩で息をしている。

「やっぱり、無理が、あったか……」

 猫が漏らした呟きに、遊介は驚いた。

「今の、お前がやったのか?」

 猫は呼吸を整えると、質問してきた遊介を睨みつけて言う。

「そんなことは、どうでもいい。さっさと、ここから逃げろ。邪魔だ」

 そう猫が言った次の瞬間、何重にも重なった獣のうなり声が響いた。

 遊介は驚いて周囲を見回す。すると、瓦礫の下から獣が這いだしてきていた。

 猫が瑠璃色の光で退けた獣だ。

「くそっ、さっきので引き寄せられたか。……完全に囲まれたな」

 猫の言うとおり、何匹もの獣が周囲にある瓦礫の山の上にいる。

 完全に囲まれた形だ。おそらく、猫が放つ瑠璃色の光でも捌くのは無理だろう。

「こいつら、何なんだ……?」

 自然と、質問が口をついて出た。

 猫は毛を逆立て、瑠璃色の光に身体を覆われる。

「どうでもいいだろ。それより――」

「どうでもいいわけ無いだろ!」

 猫の言葉を遮り、遊介は怒鳴った。

「家族が、妹が殺されたんだ! コイツら、何なんだよ!!」

 溢れだした怒りが、言葉になっていく。

「何で、こんなことするんだよ!!」

 猫の逆立っていた毛が元に戻り、猫は獣たちを警戒しながら答える。

「コイツらは、妖。本能に従って破壊を行い、人を食う」

 それを聞いた遊介は、脚の横で無意識に拳を作った。

 ――ドクンッ

 心臓の鼓動が跳ね上がり、遊介の身体を何かが駆け巡る。

「この街が破壊され、お前の家族が殺されたのは、ただ運が悪かっただけだ」

 その言葉を聞いた瞬間、遊介は激しい怒りと深い憎悪に支配された。

「答えたぞ。だから、さっさと逃げろ」

 猫の言葉は、遊介に届いていなかった。

 彼の耳に聞こえてくるのは、家族や友人をした獣のうなり声だけだ。

 怒りにつき動かされ、遊介は獣の一匹に向かって歩いていく。

「おい、何をしている!? そいつに近づくな! 食われるぞ!!」

 予想外の行動に、猫は声を張り上げて警告した。しかし、遊介は止まらない。

(…本能? …運が悪かった? そんな理由で……)

 遊介の中で、猫が言っていた言葉が渦巻いて怒りに変わっていく。

「……けるな。そんな、そんな理由で」

 立ち止まり、拳を小刻みに震わせながら呟いた。

 獣たちの注意が遊介に集まる。

「ふざけるな!」

 怒鳴ると同時に、上げられた顔は怒りで歪んでいた。

 鋭い視線を凶器のように突きつけられた獣――妖が、遊介に向かって駆けだした。他の妖も続いて駆け出す。

「!」

 猫は毛を逆立て、獣たちに向かって瑠璃色の光を放った。しかし、当たったのは数匹だけで、光に当たるのを免れた獣が遊介に襲いかかる。

 獣たちが、自分に向かってくるのを見て、遊介は理性を取り戻し始めていた。

(何やってるんだ、僕は。何の力も持っていない僕に、コイツらを殺すなんてできないの

に)

 冷静になっていくにつれ、脚が震えだした。

(でも、これで皆と同じ場所に行ける)

 そう思い、目を閉じた遊介の脳裏を家族や友人の顔がよぎる。最後に妹の顔が浮かび上がり消えると、頭に直接声が響いた。

『それでいいのか?』

(うん。これでいいんだ……)

 質問に対して答えた。声が次の質問をする。

『妹の仇を取らなくていいのか?』

(………)

 答えることができなかった。心が、大きく揺り動かされる。

 まだ自分よりも幼い妹の命を奪った妖が、憎いからだ。

『もし、仇を取りたいなら力を貸してやる』

(……本当に、力を貸してくれるのか?)

『お前が望むなら』

 それを最後に、遊介の意志は定まった。

(力を貸してくれ!)

 そう心の中で叫ぶと、声が笑ったような気がした。

 身体を駆け巡る何かが、熱を帯び始める。熱は、遊介に焼け付くような激痛を与えた。

「ぅぁぁあっ…!」

 あまり激痛に、遊介は声を上げた。

 次の瞬間、黒い光が彼の足下から噴き上がる。

 妖たちが、それを見て一斉に動きを止めた。

「まさか、この気配は……!」

 猫は驚き、目を剥いて愕然とする。

「ぁぁぁあっ!!」

 襲ってくる激痛に声を上げながら、遊介は語りかけた。

(……これ、どうなって、るんだよ)

『力が馴染むまでの辛抱だ。すぐに楽になる』

 声が答えたのと同時に、噴き上がっていた光が遊介の身体に纏わり付き、僅かに赤みを帯びた。

 すると、声の言った通り痛みも無くなる。

 さっきまで激痛を感じていたはずの身体は、不思議と軽かった。

 妖たちは、光を纏う遊介を警戒して近づいてこない。

「さっきまでの威勢は、どうした?」

 ひどく淡々とした声で、遊介は挑発した。

「俺を食うんだろ? かかって来い」

 挑発されているのがわかったのか、妖の一匹が遊介に正面から襲いかかった。

 口を大きく開き、鋭い牙が遊介に迫る。

 その様子を、まるで他人事のように冷めた目で見ていた遊介は、不意に片手を頭上に上げた。そして、一気に振りおろす。

 ――ザンッ

 妖が真っ二つになり、霧散した。

 遊介の手には、いつの間にか顎のついていない大刀が握られていた。

 何の意匠も施されていない大刀は、遊介と同じ色の光を纏っていた。色は同じでも、その様子は激しく苛烈だ。

「次は、どいつだ?」

 遊介が言い切る前に、妖たちは彼に襲いかかった。

 遊介は表情を変えないまま、大刀を両手に持ち直した。そして、刀身を身体の横に引きつけて構える。

「神威絶衝・摧破烈閃」

 そう呟くと同時に、大刀を一閃させた。大刀が纏っていた光が迸って爆発した。一瞬で視界を、赤みを帯びた黒が染め上げる。


「んっ……」

 目を覚ました遊介は、起きあがって周囲を見回した。

 左右を壁に挟まれた細い道。もう日が昇り、辺りは明るくなっている。

「いっ…!」

 チリッと頭部に痛みが走った。それで、なぜ自分が気絶していたのか思い出すし、遊介は青くなる。

(下手したら、死んでたんじゃ……)

「起きたか」

 声をかけられ、下の方を見てみると猫がいた。

「天岐、おはよう」

 猫に言いながら、遊介は立ち上がった。そして、後ろを振り返って見る。

 道の奥には、気絶する前と同じように結界があった。

「行かないとな」

 そう言って、一歩踏み出した。その後を猫がついていく。

 結界の前まで近づくと、遊介は目を閉じた。彼の身体から、赤みを帯びた黒い光が溢れ出す。

 共鳴するように、結界に波紋が生まれた。波紋の中心に文字が現れる。

 遊介は目を開き、文字に手を翳した。結界が大きく波立つ。

『誰だ?』

 いきなり聞こえた声に、遊介は手を下ろして質問する。

「ここって、〈神楽〉の本部ですよね?」

『そうだ。君は、〈神楽〉に入りにきたのか?』

 遊介は、質問に頷いた。すると、目の前の結界に人の姿が浮かび上がる。

 眼鏡をかけた男だ。

『誰の紹介で、ここに来たんだ?』

「不知火亮一です。…紹介状、届いてませんか?」

 相手の質問に、少し不安を覚えた。

『……少し待っててくれるか? 机の上を探してくれ』

 ガサゴソと音が聞こえてきた。

『ありました。不知火氏からの紹介状です』

 結界には移っていなかったが、落ち着いた女性の声が聞こえてくる。

『読み上げます。「来栖へ。力を持ったガキが、そっちに行くはずだ。名前は、神崎遊介。薄汚いガキだ。猫をつれている」だそうです』

 それを聞いた遊介は、溜め息をつきたい気分になった。

(相変わらず、酷い言い草だな……)

 手紙の内容を聞いた男は、足下へ視線を移動させた。そこには、行儀よく座った猫がいる。

『間違い無いようだな。今、結界を解く』

 男の姿が消えたかと思うと、目の前の結界が消えた。

『入りたまえ』

 男の声が聞こえ、指示通りに遊介は奥へと歩き始めた。猫が、彼の肩に飛び乗る。

 少し進むと行き止まりになっていた。立ち止まって左右を確認してみるが、やはり行き止まりだ。

『今、開ける』

 男の声が聞こえた次の瞬間、壁に白い光が覆って溶けるように左右に崩れた。

『その先で待っている』

 男に導かれるまま、遊介は壁に空いた穴を通り抜けた。

 通り抜けた彼の背後で、白い光が発生する。驚いて振り返ってみると、壁が元通りに修復されていた。

「おそらく、物体に力を流し込んで操作する力だな」

 猫の分析を聞いた遊介は、納得して先へと進んだ。

 蛍光灯が灯っているはいえ、かなり薄暗い道を進んで行く。しばらく歩き続けると、光が差し込んできた。

 迷うことなく、遊介は明かりのある方へ進んだ。

 中心に鳥居のある広間に出た。広間は高い壁に囲まれている。

「ようこそ〈神楽〉へ。神崎遊介」

 男の声が上から降ってきた。上を見上げてみると、高い壁の上に結界に映っていた男がいた。

 男が手を動かすと、壁が白い光に覆われて階段に変化する。

「不知火は元気か?」

「あっ、はい」

 突然の質問に驚きはしたが、遊介は返事した。

「あの男とは、長い付き合いでな。いい加減で、女癖と酒癖が悪くて、色々と迷惑をかけられたよ」

 途中から文句に変わっていた。遊介の顔が、僅かに引き攣る。実際に、身に覚えがあるからだ。

 ある時は、酒が無いのを理由に殴られた。

 ある時は、どこかのヤクザの女に手を出した師匠の代わりに、ヤクザに追い回された。

 ある時は、荷物番を任されて置いて行かれた。

 ある時は――、

 思い出すだけで、目が虚ろになるようなことばかりだ。

「君も、かなり迷惑をかけられたんだろ?」

 その質問を聞き、遊介の意識は現実に引き戻された。

「はい……」

 弱りきった声で答えた遊介の前で、男は立ち止まって頷いた。

「まあ、それは置いておこう。今日から僕が君の上司になる来栖だ。そして――」

 男は言いながら視線を、斜め上に移動させた。

 移動した視線の先を追ってみると、三人の黒いローブを着た人間がいた。顔は逆光とフードで見えない。

「あそこにいるのは、意見役の〈三聖者〉だ」

 男の説明を聞きながら、遊介は不知火の言っていたことを思い出す。

(「〈三聖者〉は敵に回すな。アイツらは化け物だ」)

 その時は理解できなかったが、今は理解できる。〈三聖者〉から漂ってくる気配は、人間のものに比べて清浄すぎるからだ。

 本当に、自分と同じ人間なのか疑いたくなった。

「来栖、その子供が新しい〈神官〉?」

 右の〈三聖者〉が来栖に話しかけた。遊介と同じ年頃の少女の声だ。

「はい、不知火の弟子です」

「ほう、あの小僧の弟子か。…見込みは、ありそうだな」

 左の〈三聖者〉が来栖の答えを聞き、感慨深そうに言った。老人の声だ。

「誰の弟子だろうと関係ない。関係あるのは、その子供の能力だ」

 真ん中の〈三聖者〉が言うと同時に、広間の入り口から、すごい勢いで何かが入ってきた。

 その何かは、遊介に襲いかかる。

 遊介は驚きつつも、一撃目を跳んで回避した。何かがぶつかった床が砕け散る。

 着地と同時に、遊介は自分を襲った何かを確認する。

 橙色の光を纏っている巨大な狛犬だ。

 狛犬は、ゆっくりと遊介の方を振り向いて威嚇する。

「…霊力。式神か」

 狛犬が来栖に襲いかかる様子は無い。

 遊介は来栖の方を見てみたが、彼は呆気にとられていた。

「……<狗神>、いきなり何をなさっているんですか? まだ、私は始めると言ってません」

 すぐに我に返り、壁の上にいる<三聖者>を見上げて冷静に質問した。

 その質問に、真ん中の〈三聖者〉が答える。

「すまない。あの男の弟子だと聞いてな……」

 それを聞いた瞬間、遊介の顔が引き攣った。

「どれだけの力を持っているのか、気になって気が逸ったんだ」

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