第八話 和議
めちゃくちゃ短いです。
数日前まできていた使用人の服にそでを通す。
なんだかとっても久しぶりに着た気分だ。つい何日か礼服を着てたから奇妙な感じがする。
ヘイロネアからの使者が到着して、二日目の朝。長旅で疲れているだろうということでゆっくりと休んでもらってから話し合いをするとのことだ。
話によると、八人が使者と共に着たそうで、一人が十四、五歳の少女だという以外はごつい男ばかりだという。しかもかなり大柄な態度のようで、こちらの食べ物を一切食べようとせず、自分たちが連れてきた使用人以外は部屋にも入れないという。
ここまで徹底的だと逆にすごいわ、ヘイロネア。
今日はその中の三人と話合う日だ。私は飲み物を用意したりするために早めに部屋に入って待機する。
まぁ、用意したってヘイロネアの人たちは飲んだりしないのだろうけど。
用意が終わってしばらくしてアーシャルバーと宰相、参謀の一人が入ってきた。
「・・・本当にお前という娘は・・・とんでもないの。敵と向かい合うのだから危険じゃというのに。」
アーシャルバーはやんちゃすぎる孫を持った爺さんのように溜息を吐く。
「お褒めにあずかり光栄です。何かあったら私の知識をお貸しいたします。」
「ほめとらん!!」
「ハハハハ、ホントに肝の据わった女性ですね。」
「笑いごとではないわい、宰相。私は心配して居るのじゃ。」
そんなやり取りをしながら椅子に座る三人。
話し合いの時間まで、あと十分。
「ヘイロネア国の皆様到着いたしました!!!」
扉の前から兵士の声が聞こえた。
談笑していた三人が、顔をキッと引き締め立ち上がる。
私は、その三人の後ろの壁際に立って両手を前で組んで少し俯く。
「お通ししてさしあげろ。」
「ハッ!!」
扉が開かれゆっくりとした足取りの靴音が複数聞こえてくる。
どんな顔なのか気になって、うつ向かせていた顔を少しあげて見てみる。
言葉を失った。
「嘘・・・・・・。」
ぽつりと小さな声でつぶやいた声は静かな部屋では、思いのほか響いたようだ。
扉の一番前にいた人物と目が合う。その瞳が大きく見開かれた。
「・・・・・・・高田」
「武藤君・・・・・・・」
皆さんわかってましたよね。
こんなにわかりやすいことをもったいつけて長く書いてすみません。