エントス大陸17
綺麗な夜空…夜空しかない世界に2人が向き合う。
『コインでも落としてそれを開始の合図にしたくても虚空に消えていくよなぁ…』
「…ならすたーと」
ベコは銃剣を服から取り出す。
そしてベコは王笏を無限収納からだした。
服と銃剣と同じで黒と金のセプターだ。
『銃剣とセプターって…多分世界で最も合わないファッションの1つだと思うよ?』
「…その”じゃーじ”の方がファッションセンス皆無感凄いよ?」
『あはっ、』
《銃剣が近接物理攻撃と遠距離物理攻撃でセプターが遠距離魔法攻撃かな?まぁ、固定概念による予想だけど。》
魔法が掛かっている武器は剣でも遠距離戦闘が出来たり弓でも近接戦闘が出来る武器がある。
“ヌル”は空間収納から武器を取り出す。三叉槍だ。
黒と青のトライデントだ。手前側の面と奥側の面が黒、右側と左側の面が青だ。トライデントの左右の先っぽを黒が通って真ん中の先端で交わっているそれ以外は青だ。そして三叉槍の…2つの又の間に紫色の電気…紫電が通っている魔導具だ。。2mくらいの長さだ。
『…着替えていい?』
「…だめ」
<刹那>
高速で近づいてくる。
『刹那?魔力温存する気か?』
<自動調整動体視力>
<制限>
<最上位鈍化>
<最上位弱体化>
自動調整動体視力は自動的に最も早い物が普通に見える動体視力にしてくれる。脳の処理能力が追いつかなくて精神的ダメージを受ける場合があるけど制限を使用したから精神的ダメージを受けないギリギリで止まる。しかも魔力消費量が遅い物を見ている時は抑えられる。ついでに高位動体視力くらいから”ヌル”は精神ダメージを受けてしまう、多分それに極限効果上昇を付与したら廃人になる。
最上位鈍化は抵抗されてしまったが最上位弱体化は付与出来た。全能力が-20%される。地味にいや、かなりうざい魔法だ。
銃剣は80cmくらいだ。トライデントはその2.5倍のくらいの長さだ。トライデントは銃剣を抑えた。左手を強く握りしめてベコを殴ろうとして…セプターで殴られた。自分に張っている防護結界の3枚が同時に破られ、1枚が今にも割れそうな程のヒビが入った。
『はっ!?』
「…戦いで防護結界は必須だけどそれ思ったより硬いね」
“ヌル”は魔力で非常に硬い結界を8枚張っている。虹の結界。赤色と橙色、黄色に緑、そして青色、藍色、紫色の結界だそれは一色一色に物理攻撃に非常に強いや魔法攻撃に非常に強いなどがある。例えば橙色…魔系統攻撃に非常に強い結界だからと言って神系統攻撃で一撃で破壊されたりしない。一枚に10%の魔力を使ってるから物理攻撃でも簡単に壊れない筈なんだ。しかも、赤色の結界は物理攻撃に非常に強いし。
《結界破壊とかの魔法は感じなかった。というかそもそも魔法を感じなかった。天眼通を使っていなくても魔力の動きは分かるの筈なのに!》
もう一度ベコがセプターで攻撃しようとしている。
——不味い
<武器自爆>
<高位衝撃波>
トライデントを衝撃波を上乗せして爆破させた。
雷系統の自作魔導具なのでかなり爆破した。
紫電のダメージで緑色の結界が割れたが仕方がない。あんなにヒビが入っていたのだから。
だが良い。セプターで殴られるよりは被害が少ないからだ。
《まぁ、相手も防護結界を張ってるだろうからなぁ…》
<山作成>
《山を盾にして少し考えよう。
次に備えて結界を高速再生するべきか?
虹の結界は7つ壊されない限り1時間経てば魔力消費なしで自動再生する。それに4枚壊されたが残り4枚残っている。藍色と紫色の間にある結界は耐える事に長けている結界だ。最悪の場合それで耐えれば良い。結界が自動再生するまで。
相手は魔法職ではないのか?
信じ難いが魔法職だ。だが近接戦闘も慣れている様子だ。魔法8:近接2くらいだろうか?
あのセプターが特別なのか?
魔法が付与されているのは確かだ。だが魔法絶対秘匿化と同等かそれ以上の魔法が付与されているせいで天眼通がないと分からない(あっても分からないかもしれない)。が、食らって分かった、腕力が皆無だ。だから恐らくセプターの能力だろう。
あの黒と金をどこかで見た記憶がある。どこで?
思い出せ…ない!
相手に弱点は無いのか?
試していくべきだ。》
いろんな属性の攻撃を試してみる事にした。
山…というより大山岳地帯を作成してしまったから不意打ちで攻撃を当てたい。魔法は見つかったけど自分は見つからない可能性はある…非常に少ないが。魔系統と神系統が分かるとか言ってたし。
<絶対透明化>
<完全秘匿化>
山岳地帯に隠れる。
《武器は…どうしようかな。セプター対策に槍や鞭。弓や銃もいいな。いや、銃剣も警戒した方が良い。だったら鞭と盾がいいか?》
沢山ある鞭と盾から選んだのは
ただのシールドという名前のただのシールドだ。は?と思うだろ?ただのシールドじゃないんだ。
ダマスカス鋼製のランタンを外したランタンシールドだ。ランタンシールドからランタンを外したらただのシールドだ。籠手や剣身がついたままだが。
高弾性ヒヒイロガネで作った、ウィッピングウィップという名前の鞭だ。|キャットオブナインテイル《バラ鞭》の一種だ。今は80cmくらいだが10mくらいまで伸ばせる。しかも自分の手足のように思うがままに操れる。赤黒い光を放つ美しい鞭だ。
<絶対敵検出>
<魔法完全秘匿化>
——居た。
大体の場所が分かるなら見失わないようにマーキングをしておいた方が良い。
<最上位標的目印>
<魔法完全秘匿化>
魔法陣が砕け散る。
マーキングは抵抗されたようだ。
『まぁ、大体の場所は分かったから大丈夫かな?』
<超音波破壊砲>
“ヌル”は大きい魔力を感じた。そして直感的に逃げた。
逃げて正解だった山岳地帯が…自分の居た場所が吹っ飛んだ。そして後ろには…
「…なんで隠れたの?」
『いやぁ…隠れるしかないでしょ…。アレは超音波?』
「…そう」
超音波は対物破壊能力に長けている。
予定はいろんな攻撃をして効いた物を連続で撃つくらいだな…。
『それにしてもなんで場所が分かったの?』
「…攻撃してくれば分かる」
『そうか』
<獄炎>
ベコは動かない。白い肌に黒い火が当たろうとした時
黒い火が避けた。
いや、防護結界だ。防護結界はヒビすら入っていない。
2m30cmくらいの結界だ。ベコからしたらかなり大きい。
攻撃した場所に楔形文字が浮かんで消えた。
普通の防護結界は攻撃した場所に色とかが出るんだが。
…自分の青い結界に小さいがヒビが入った。
『へっ…?』
「…防護結界-復讐法」
『能力は?』
「…知りたいの?」
『うん。』
「…いいよ。特別に…。受けたダメージの3倍を…与える結界だよ。あと…受けた精神的ダメージに応じて財宝をもらう…」
『あれー?私の記憶が正しければそれはメソポタミア巨星の最後の国の王が報復合戦を防ぐために作った法だよね?1倍じゃないとおかしい気がー?てか、だから場所バレたのか。』
「…知ってるんじゃん…嘘つき」
『あと慰謝料って?いくら?』
「…1発で財宝1個。自動徴収性。手数料1回につき財宝3個」
『酷!能力も酷いけどそれも酷いな!』
「…そうだね。…法は強者が自由の為に…破る事前提であるって…言うでしょ?」
『ははっ、なんだ?一定以上の威力の攻撃を当てないと破壊できない結界なのか?』
「わ…すごい…正解」
『え?』
「…つづきすたーと」
あと半分しか残ってない結界…しかも青色はヒビが入っている。もうちょっと無駄話をして再生まで時間を稼ぎたかったがまぁ、良し。
ベコが銃剣を構える。
《どうせ無限の弾丸でも付与されているんだから、弾切れを待つのはやめた方がいい。弾切れになるのは銃剣が壊れた時だろうから》
<火弾>
<水弾>
<風弾>
<雷弾>
<氷弾>
<酸弾>
<毒弾>
<闇弾>
<魔弾>
<聖弾>
<神弾>
<複製>
<複製>
<複製>
<複製>
<複製>
<複製>
<複製>
<複製>
<複製>
<複製>
<極限効果上昇>
1種類毎に512個の銃弾が現れる。
11種類x512個で5632もの銃弾が”ヌル”に向かう。
そしてベコは銃を放つ。
<堂々たる堕落弾>
<極限効果上昇>
“ヌル”は対抗策として
<世界超重力>
重力が異常に増加する。20億倍くらいだ。対象はこの世界に存在するもの全て。
“ヌル”の体重は18キログラム。それでも20億倍だ。ヌルは少々苦しそうだ。ベコの復讐法の効果は重力も3倍にして与えるのか?もしそれなら18x20億+ベコの体重x60億キログラムもの重さに押されている事になる。弾丸が虚空に向かう。この星が無い世界の重力の中心がどこにあるか疑問だが、魔法は物理法則を曲げる物だ。
<浮遊>
ベコは浮遊を使っただけなので虚空に向かった弾丸がぷかぷかと浮かんでくるだけだ。”ヌル”の方に飛んでいかない。20億倍と言っても純度100%魔力の弾丸だ。そこまで重くないのだろう。だが重力が増加した時、虚空に向かったなら魔力に重さがあるという証明になった。ベコが追加で魔法を飛ばす。
<永久連鎖爆発>
<極限効果上昇>
この魔法は爆発当たった対象を爆発させてその爆発に当たった対象を爆発させてその爆破に当たった対象を爆破させて…を永遠に繰り返す魔法。連鎖爆発の上位互換とは思えない程高い性能だ。その対象は生物以外もだ。そして目の前に弾が5632個と堂々たる堕落弾が浮いている。爆発威力はその対象の魔力量に応じる。そしてその5633個は極限効果上昇が付与された魔力の塊だ。そんな物に永久連鎖爆発を投げ込むなんて、世界中の爆発物を入れた箱に火を投げ込むような物だ。
『おい!ちょっと!危ないでしょ!』
「…大丈夫、離れているし君は無傷だよ。…多分。…それに君…本気出してないし」
弾に永久連鎖爆発が着弾する
いろんな世界を破壊し続けた”ヌル”の観察眼なら分かる。
1つの弾が10無量大数J…ビッグバンの半分くらいの威力がある。フル装備ならともかく、装備がジャージの為危険だ。だが、”ヌル”は非常に魔法防御力と回復力が高いからもしかしたら耐えられる可能性がある。いや、なら、この爆発力を何かに利用したら良いのでは?自爆なら復讐法の効果を受けないのでは?
《さて…どうやってこの爆発を利用するか…》
こんな危険でも冷静を保てる”ヌル”はどんな体験してきたのだろうか。
《普通に…この手が一番よいのかな?》
<瞬間移動>
“ヌル”はベコの前に瞬間移動する。
「…わっ」
ベコはセプターで”ヌル”を殴っ…
“ヌル”の赤黒く光る鞭…ウィッピングウィップがベコのセプターに巻き付く。
仕方なくベコが銃剣で刺すか斬るかをしようとするがこれにもウィッピングウィップが巻き付く
そして”ヌル”がベコの腕を掴もうとただのシールドを装備している左腕を伸ばす。
「んが…」
そして”ヌル”の左腕がベコの腕を掴んで魔法を発動させるのと同時に
セプターが光って魔法を発動させる。
<強制瞬間移動>
<強制瞬間移動>
お互いが同じ魔法を同じ場所に指定して発動させたのだ。
弾が密集する場所に。
ベコは”ヌル”をその火薬庫に送ろうとしただけだ。
だが“ヌル”は最初からベコを掴んだら<強制瞬間移動>を使ったと同時に、自分も同じ場所に瞬間移動して(同時に使えばベコを掴んだままで居られるのだ)火薬庫の中…魔法の爆発祭の中で魔法防力と回復力が高い”ヌル”は耐久勝負をしようとしたのだ。最初にベコがセプターで攻撃した時、腕力は見た目通りかと思うくらい弱かったのだ。だから掴めば逃げられないと思い、これを思いついたのだ。まぁ…”ヌル”が自分にする予定だったテレポートをベコがやってくれたと思えば作成成功だ。あとは、耐久勝負で勝てばいいだけだ。”ヌル”の魔法防御力と回復力は”NC”の基準からしたら下位~低位位程度だが、それは”NC”が異常なだけで”ヌル”はかなり強い。むしろ”NC”の基準で下位に入れるだけで凄い。爆発が自分達の方に近づいてくる。ベコは必死に逃げようとしているが、”ヌル”の腕を掴む力が強すぎて逃げ出せない。いや、ベコの力が弱すぎるだけだ。彼女は近接攻撃が全てセプター頼りで魔系統の魔法を本の海でひたすらに学んできたからだ。というか、魔力は残っているが使えないのだ。”ヌル”はどう考えても本気を出していない(ボクも本気を出していないが)。お互いにかなり本気を出しているような演技だ(ベコは演技をしているつもりで出来ていないが)。僅かでも負ける可能性がある相手と戦う時は弱い振りをして相手の手札を可能な限り出させる。上位魔族の中では鉄則だ。実際手札を出してないお陰で”ヌル”はベコが魔族だという事に気がついていない。目の前にある堂々たる堕落弾が爆発したら防護結界-復讐法は3%くらいのの確率で割れるだろう。本気を出して逃げるべきか?復讐法を捨てて弱いふりを続けるか?——本気を出して逃げるべきだ。相手は復讐法の耐久力が分からない。割れなかった時3倍のダメージが返ってくるのを恐れて本気で攻撃してこない。そのケースが多い。本当は3倍じゃなくて1倍だけど。それに、これ以上弱い振りを続けても手札を出してくれなさそうだし。
「…じゃあ、頑張る…」
『ん?』
ベコの目が灰色から鮮やかな赤色になる。
猫の様に細長くて黒い瞳孔も現れる。
《origin》
何重もの紫色の歪曲した高速の波動が連続して生まれる。
爆発が完全に停止——まるで時が止まったように。
そして爆発が消滅——まるで人々の善意のように。
夜空が紫に染まる——まるで人々の悪意のように。
弾が虚空に消える——まるで人の儚い命のように。
『究極魔法…。』
かなり吹き飛ばされた”ヌル”が言う。
「…本気。…出さないの?」
『…あは、あはははははははははははははは!』
“ヌル”の嬉笑のような笑い声が紫色の夜空しかない世界に響き渡る”
「…うわ」
“ヌル”がベコに音速を超えた速度で突っ込む。
魔法は使っていない。
身体能力だけ空中を蹴ってこの速度を出したのだ。
ソニックブームで耳が痛くならないのだろうか?
『あはっ!いいじゃん!いいじゃん!究極魔法が使える相手は久しぶりだ!』
「…なに、…多重人格か何か…?」
《遅延魔導コア共有》
《遅延魂蘇生》
《魔導コア核爆》
“ヌル”のサークルが大爆発を起こして破壊された。そして”ヌル”の肉体が粉々になる。が再生される。
ベコの復讐法は割れていない。
『あははっ!綺麗な花火だよ!でもこれでも割れないのか!面白いねぇ!』
「…やっぱりこの人多重人格…?」
《遅延魔導コア共有》
《遅延魂蘇生》
《魔導コア核爆》
《遅延魔導コア共有》
《遅延魂蘇生》
《魔導コア核爆》
《遅延魔導コア共有》
《遅延魂蘇生》
《魔導コア核爆》
《遅延魔導コア共有》
《遅延魂蘇生》
《魔導コア核爆》
《遅延魔導コア共有》
《遅延魂蘇生》
《魔導コア核爆》
《遅延魔導コア共有》
《遅延魂蘇生》
《魔導コア核爆》
《遅延魔導コア共有》
《遅延魂蘇生》
《魔導コア核爆》
《遅延魔導コア共有》
《遅延魂蘇生》
《魔導コア核爆》
「…なにこれぇ?」
《singularity》
紫色のゆっくり広がる波動が生まれる。
連続爆発が止まった。
『あれ??その魔法なぁに?あはははぁ——んー?まあいいかー?』
(ちなみに今の”ヌル”の魔法は
魔導コア核爆でサークルを爆破して死んだ後。
あらかじめ対象を自分にしてかけておいた遅延魔導コア共有で爆破前の”ヌル”が爆破後で0サークルになった”ヌル”にサークルを共有したのだ。(サークル共有の代償として発動者(共有する側)のサークルが全て破壊されるので共有というよりは移行に近いが)遅延を付けても発動時のサークルが共有されるので、遅延を付けてサークルを爆破してもサークルは元通りという訳だから。
遅延魂蘇生もあらかじめ自分にかけておいてそれで復活。それサークルも魂も肉体も元通り!あとはこれを永遠に繰り返す。
これを”ヌル”は《フリーエタニティシリアルサークルニュークリアエクスプロージョン》と名付けている。”ヌル”のネーミングセンスが皆無だから無駄に長いが。《無償永久連続魔導コア核爆》でも同じ意味だから良いが…。
という魔法だ。
一応復讐法の反撃効果は効いているのだが、即時反撃の為…粉々になっている状態の”ヌル”にダメージを与えているから無意味なのだ。)
『あれれぇー?魔法が使えなくなる魔法なんてあるの?凄いねぇ!』
「…君の摩訶不思議な連続自爆攻撃も…凄いね…。自爆って痛いでしょ…?」
『痛い?痛い…?ああ!痛いよ!かなり痛い!』
と言いながらウィッピングウィップを自分の首に”ヌル”は巻き付けている。ヒヒイロガネ製だから冷たいだろうに。
“ヌル”が勢いよく鞭を引っ張る。摩擦熱の火傷痕か巻き付いた時にできた痕か分からないが鞭の形に痕が残る。
そしてキャットオブナインテイル——九本の猫の尻尾がベコに向かう。ベコがセプターと銃剣で応戦する。さっきの魔法は発動者も魔法が使えなくなるのか?セプターと銃剣に2尾ずつ、残りの5尾が防護結界を攻撃する。
赤黒い光を放つ鞭が衝撃波にまで色をつけている。
ベコは徐々に”ヌル”に近づいていく。
“ヌル”は自爆で全ての防護結界が割れているからだ。
だが、鞭にノックバックの効果があり、上手く進めない。
あと3mでセプターが届くくらいの距離で、
…復讐法が割れた。
無数の楔形文字が虚空に落ちる。
「…はぇ?」
『おっ!割れた!割れた!』
実は、ウィッピングウィップに付与された結界破壊6388の魔法の1つに防護結界を6388回攻撃すると確実に破壊出来る能力があるのだ。そして付与された魔法は他にも二重の効果がある為。1度の攻撃で2回分の攻撃になる。物に付与されている魔法が無効化されていないのは幸運だ。
「…性格直った…?」
『んー?いや?あれでもかなり本性を抑えてたんだよー』
「…多重人格?…なの?」
『いや〜ちょっと違うけどだいたいそんな物だよー!もう1つの結界の名前も教えて欲しーな?』
普通は防護結界を1枚しかつけていない事はあり得ない。
「…言うわけない。」
『じゃあ、天眼通を使えるようにしてよー!』
「…やだ。」
『酷い!』
「…精神年齢下がった?」
『いや?』
「…そうなの?」
『あと、そろそろ彼らが戻ってくるんじゃない?』
「…誰?」
『サラミさんとハムさん』
「…あ、わすれてた」
『時間の流れが超重力や高エネルギー爆発で遅いけど、別にそろそろ多分だよね?』
「…分からないけどたぶん?」
『また今度本気で戦いましょうよ。』
「…君も装備をちゃんと着てきたらね…。…君もあの連続爆発以外の究極魔法使えるんでしょ…』
『はは…。で、貴方の本当の名前は何?』
「…ボクの名前は…こち」