表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
逆異世界転移物語 〜エルフ・ドワーフ・魔法使いと地球でゆるくぬるく暮らす物語〜  作者: シンドー・ケンイチ
第八章「ガールズ・オブ・サマー」
179/213

「ガールズ・オブ・サマー」part6

「また謝ってたんだ。覚えてないけど恥ずかしいな」

「それよりもっと恥ずかしい姿にされてるじゃないっすか。手前、我慢するのに必死でしたよ」

「なに恐ろしいこと言ってんだよ」

「天ちゃん様、『めっ』です。いけませんよ」

「すんません。大好きなトールくんの逞しい身体にリビドーがそりゃもう大変なことに」

「相変わらず天ちゃんはバカだな」


 ルルの言う通り。というか、全裸にされてるから多少は想像つく話だが。そんなことより……。

 

「あの、ちなみにオリサは見た……?」

「何を?」

「ああ、安心しろ。飲み物を取りに行ったりでオリサは見ていないはずだ。わたしは視界の隅にちらりと見えたが、まじまじと観察したわけではないし気にするな」

「ねぇ、何を?」

「オリサさん、『めっ』です」

「え!?」

「ルルには見られたんか……」

「わたしとて子どもじゃあるまいし見たことないわけではないぞ。って、なんだお前たち!その目は信じてないな!」

「守備範囲が超広めの手前でも児童ポルノはちょっと……」

「誰が児童だ!わたしはもう六十一歳だぞ!花も恥じらう三十代はとうに過ぎたいい大人だ。身長で決めつけるんじゃない!」

 

 ちょっと何言ってるかわかんない。


「ふふ、六十一歳だなんて可愛らしいですね」

「あ、頭を撫でるな千歳!エルフと年齢の話をするのは大嫌いだ!」

「ねえ、何の話してるのさ?」

「オリサさんにはまだ早いです。いずれトールさんが教えてくれますよ」

「勝手なこと言うなや。とりあえずパンツ履きたいんだが」

「はい、こちらに」

「なんで俺の下着持って待機してんだよ」

「はーい、セクシーナースが履かせてあげるっすよ~」

「そもそもなんでその格好なんだよ……」

「点滴を貰いに病院まで飛んで行ったら見つけまして。目が覚めたトールくんのリビドーを刺激してみようと思ったんす」

「病院にそんなに露出度の多いナース服ないよね?どうせいかがわしい店で手に入れたんだよね?」

「さあ、トールくんパンツっすよ〜」

「自分で履け……えー、あー、もう!ちゃっちゃと履かせてくれ!」

「ありゃ?なんか素直っすね。いつもならもっと嫌がるじゃないっすか」

「命の恩人を無下にはできねぇ。今回だけだぞ、早くしてくれ」

「ト、トールくんかわいいじゃないっすか!かわいいかわいい!まっかせてください!優しくやらしく丁寧に履かせるっすよ!」

「お前いまなんて言った!二つ目だ!やめ!やっぱ自分で履く!ルル、リーフ、止めろ、おい!」

「我が家の恩人に手荒な真似はできん。ドワーフの教科書四頁にも書かれている」

「我慢できずにパクっとイッちゃったらごめんなさいね〜」

「おいやめろ!」


 タオルケットに潜り込む侵入者がいるのに誰も助けてくれない。

 

「ねえ、ルルちゃん、『パクっと』ってなぁに?」

「お前にはまだ早い」

「ふふ、着替えたらお食事にしましょうか」

「あーらあらあら、なーんて素敵な光景なんでしょ!」

「ちくしょおおおおおお!」

「よくわかんないけど、トール元気そうで良かったぁ」


 そいつはどうも。

 股間に熱い鼻息を感じながら目を閉じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ