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逆異世界転移物語 〜エルフ・ドワーフ・魔法使いと地球でゆるくぬるく暮らす物語〜  作者: シンドー・ケンイチ
第七章「妖しいリーフと料理の旅」
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「妖しいリーフと料理の旅」part15

「電気屋到着。家庭用のたこ焼き器はキッチン家電コーナーだと思う」


 オリサのリクエストで家電量販店に来た。


「ありがとう!」

「オリサさん、本当に気に入ったのですね」

「うん!リーフちゃんも家で練習しようよ。あたしと勝負だ!」

「ふふ、望むところです」


 リーフが元気を取り戻したようで安心。



「あ、あの、トールさん、あそこを見てもよろしいでしょうか」

「もちろん、どこだろう?」

「あそこにあるのは写真機ですよね?」

「ああ、カメラ売り場だね。写真に興味が沸いた?」


 ゲームセンターへ行く目的も写真だったし。スマホもカメラの性能がいいやつが欲しいって言ってたもんな。


「はい。前々から天ちゃん様が携帯電話で撮っているのを見ていたのですが、自分でも撮ってみたくて」

「良いと思うよ。あんまり詳しくないから、いくつか回収して、撮り比べしてみたら良いと思う」

「ありがとうございます!」

「リーフちゃん、本当に嬉しそう。一緒にお出かけしてよかったね」

「ああ、そうだな」


 三脚と、あと記録用のカードと替えの電池もあったほうが良いか。カゴに入れてそのままホテルに持って帰ろうかな。レンズはどう違うのかサッパリわからん。本屋で写真入門の本も手に入れようか。

 写真を趣味にするにはずいぶん色々とやることがあるんだな。

 そして値段がすごい。こんな世界にならなかったら触ろうとも思わなかっただろう。


 日も落ちてすっかり暗くなった頃、俺達は駅ビルからホテルまでの短い通路を歩いていた。


「お二人とも、荷物を持たせてしまってすみません」

「いいの、いいの」

「リーフの息抜きも目的の一つなんだから、謝る必要ないって」


 とは言え、三人ともカゴいっぱいの荷物を持っているのだからリーフは恐縮するよな。俺とオリサのカゴの中身はリーフのカメラ用品だ。


「カメラと三脚、入門書、かばん、記録用カード、レンズもいろいろ。かさばるもの多いから仕方ないな」

「そんなに重くないから心配しないでね」


 俺のカゴの入門書とレンズは少し重いけど。


「ありがとうございます。今夜はお風呂に入ったら葡萄酒を片手にカメラの勉強をします!」

「リーフこそ荷物重くない?少し持とうか?」


 リーフのカゴにはスーパーで回収したワインの他、チーズやらサラミやらの肴が入っている。珍しくだいぶ飲むつもりらしい。


「いえ、樽を運んでいるわけではありませんから。どうぞお構いなく」


 まさか、リーフもルル並に腕力が強いんじゃないだろうな。


「リーフちゃんでも子供みたいにはしゃぐことあるんだね」

「お恥ずかしいです」

「いいじゃん。そんなリーフちゃんも可愛いよ」

「うん、意外な一面が見られて嬉しいね。いつも冷静だけど、今のリーフはなんだか親近感が沸く」

「ありがとうございます!」


 先程使ったエレベーターが俺たちを出迎えてくれる。


「いよいしょっと。エレベーターに乗っちゃえばもうすぐだね」

「だな。俺は部屋の風呂使うけど二人は大浴場?」

「うん、リーフちゃんの髪を洗ってあげる!今日は地面に座って汚れちゃったでしょ?」

「そ、そんな、申し訳ないです」

「いいのいいの。いつもお世話になってる恩返しだから。それに、二人で洗えば早く終わって、カメラの練習する時間もたくさん作れるじゃん。リーフちゃんのお手伝い!任せて!」

「ありがとうございます。では、荷物を部屋に置いたら大浴場へ行きましょうか」

「お湯はさっき出かける前に溜めといたし、すぐ行けるな。風呂から出たらそっちの部屋に行くよ」

「よろしくー」

「トールさんの方が先にお上がりになると思いますので、どうぞごゆるりとお休みになっていてください」

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