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うちのドS執事は異世界でも超最強  作者: 真皓 心
第3章
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66 破壊神︰ビシュヌ④

 魔族との戦いが激しい中、魔界と同時に魔物を召喚されないように紅葉たちは、異世界から破壊神︰ビシュヌを倒そうとしていた。

 一方のアヌビス、シルバーン、イノン、パラディスは、四天王の1人、ノアとの戦いをしていた。

最終変形になったノアの攻撃力、魔力、防御力はぐーんと上がっていた。


「これ、結構きつい戦いになってきたじゃない?」

「きついどころじゃないわよ!こっちはもうボロボロなのよ?」

「ギャーギャー言ってないで、なんとかしなくちゃ、異世界にいる者たちは終わりだ」

「でも…」

「4対1なのに、勝てる気がしません」

「嘆くんじゃねーよ!僕達がいるんだ!なんとか、こいつに勝たなくちゃ。世界は終わりだ」

「きついですが、仕方ないですね」


 アヌビス達は、一気にノアに攻撃を仕掛ける。

弾かれたり、避けられたりしながらも、攻撃の手をやめない。


「デッド・バースト!」

「デース・クラッシュ!」

「アクア・インパクト!」


互角となっていた。

ノアの攻撃が押しのけた。

アヌビス、イノン、シルバーンは避ける中、パラディスは、ノアに物理攻撃を繰り広げる。

剣をブンブンと振り回すように攻撃をする。

全部、かわされたり、受けとめられたりされた。


「ちっ!らちあかねーし」

「平行線だよ?」

「全く…。何も考え無しに突っ込んでいくからだよ!」


 イノンはと言いながらも攻撃を続けている。


「あんたは、私達の援護でもしてなさいよ!」


 シルバーンも攻撃を仕掛ける。


「仕方ねーな」


 と言いながらも、2人の援護にまわるパラディス。


「デッド・プロテクション!」

「ディス・クラッシュ!」

「デッド・ストライク!」


 3人の合わせ技がノアに命中。

だが、きいてなかった。


「なっ!?」

「命中したはずなのに…」


 3人が、唖然としていると、手を休めることなくノアは攻撃を仕掛けた。


「アハハ…。まだまだ楽しませなさい!デッド・プローション!」

「あぶっ!」


 魔力を使いすぎた3人は、動けなかった。


(う、動けない…)


 3人は、攻撃をかわせれなかった。と思った時、目の前にもう限界のはずのシルバーンが、2人をかばっていた。ボロボロになった服は破けて傷も深い傷を負っていた。


「シルバーン!!」

「あっ…」


 シルバーンは、この場に倒れ込んだ。

血まみれのシルバーンを見て、パラディスは怒り狂った。


「このヤロー…よくもシルバーンを!!」


怒りに我を忘れたかのようにパラディスは、また攻撃を仕掛けていた。


「パラディス!シルバーン、大丈夫?」

「うぅ…。ごめん…、でも2人を守りたかったのよ…」

「もう喋らないの!」


 イノンは、懸命にシルバーンを回復呪文をしていた。

回復薬もありったけ振りかけた。

シルバーンの傷口は、ひどいものだった。


「イノン様!」

「くっ!ま、魔力が…」

「私の魔力を使ってください!」

「でも!」

「シルバーン様を失ったら本当にやばいですから!」

「わ、分かったわ。魔力をお願い!」

「分かりました」


 アヌビスは、魔力をイノンに注いだ。


「ありがとう!アヌビス、これで、少しはシルバーンを助けられるかもしれない」


 イノンは、シルバーンに回復呪文をかけた。

すると、少しシルバーンの顔色は良くなり、意識も戻った。


「よし…。これでなんとかなったでしょう」

「イノン様、ありがとうございます」

「いいえ。お礼を言うのは私の方よ。ありがとう」


と、しんみりなっている時、パラディスはノアの攻撃をうけ、飛ばされていた。


「うわー!」

「パラディス!」


 地面に叩きつけられたパラディスは横たわった。


「く、くそ…。シルバーンがやられているのに僕は何もできないのか!仲間が、こんなにもやられてボロボロされているのに何もできないのかよ!情けねー…」

「パラディス様、大丈夫ですか?」

「パラディスはそんなことないよ。ちゃんと私達のためにいろいろしてくれているのを分かってるから」

「イノン…」

「それに、シルバーンは少しは回復したけど、動けるには少しかかるかも」

「そうか…。僕が頑張るしかない。せっかく、戦うためにきたのに足を引っ張るのは嫌だ!」

(まだ可能性はあると思うが…。少し厳しい…。どう覆すか…)


 なかなか、ノアにダメージを与えられなかった。

パラディスは、イラついていた。

どうして、助けに、戦いにきた自分が、足手まといになっているのか。

イライラが募っていく。


(くそくそくそくそくそ…。どうして、いつもいつもこうなんだ。もっと強くならなればいけないのに…。どうしてなんだ…)


と思っていると、パラディスの身体の中で何かが沸き上がっているのが分かった。


「なっ!」

「ん?ま、魔力が…。上がっている」


 パラディスの魔力が身体中を纏い、魔力が倍増していく。

先程のノアのようにパラディスの姿は、魔物に変化した。


「魔物に変化した」

「パラディス…」

「うおー!!お前をぶっ倒す!」


 パラディスの目は、ギラギラしていた。


「いくぞ!」


 パラディスは、人間の姿よりも素早い動きをしている。

先程の動きとは、まるで違う。

ノアの動きについていけていた。

というよりも、パラディスの方が素早い動きをしている。


「何!?あのチビが…」

「コノヤロー!!」


 パラディスが攻撃をすると、ノアに命中し傷を受けた。


「ギャー!」


 血が大量に出ている。

続けて攻撃を仕掛ける。


「ディス・ストライク!デッド・バースト!」

「続けて攻撃を…」

「何回も攻撃をしていたら、魔力の消耗が激しいのに…」

「今は、四天王:ノアを倒すことが彼の中で燃え上がっているのでしょう。だから、我を忘れている。こっちの話も、声も聞こえていないのでしょう」

「パラディス…」


 攻撃を繰り返しているパラディスは、ノアが大ダメージを受けているのに、続けて攻撃をしていた。

ノアは、ボロボロにやられているとは知らず。ただ、パラディスは、自分の仲間がボロボロになっていく様を見て、だんだんと自分を抑えられなくなったのだろうと思う。

ノアが、横たわる寸前、剣でノアを宙に上げた。

そして、渾身の一撃を放った。


「お前は、僕の仲間をボロボロに…ズタズタにしたんだ。それの罪は重いよ。だって、僕…仲間は大切にしたいと思っているから。だから、死んでもらうよ。デッド・スペクター・クラッシュ!!」

「ギャー!!」


 ノアは、パラディスの攻撃で跡形もなく散った。

パラディスは、魔力の使いすぎてこの場に倒れそうになった時、イノンは受け止めた。


「パラディス!」


 パラディスは、少しだけ目を開け、イノン、アヌビスにニコっと微笑み、


「や、やった…よ…。後は…た…の…む…」


と言って、気を失った。

パラディスの姿は人の姿に戻ったが、ひどい傷を負っていた。

その姿を見たイノンは、泣きながらパラディスを抱きしめ、


「ありがとう…。パラディス、ゆっくり休んでて…」


感謝を込め、しばらくはその場に座り込んでいた。



 


まだまだ続きます。


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