65 破壊神:ビシュヌ③
「ハァハァ…」
「クソッ…」
「やはり、四天王の1人だけ強いですね」
「でも、四天王の中で4番目に強いからね。紅葉達が戦っているロワールはもっと強いから」
「そうですか…。一筋縄ではいきませんね」
アヌビス達の体力の消耗が激しく、傷もあった。
3人は、ノアの圧倒的な強さに苦戦していた。
(くそっ…。やはり、四天王の1人。全然隙が無い…。どうする)
「このままだと私達3人ともやられてしまうわよ」
「分かってる!でも、どうすれば」
「フフフ。これで、死んでもらう」
(大技をくらってしまうと…)
「デース・バーン・ショット!!」
(サ、サラ様…申し訳ございません。任務を果たせませんでした…)
アヌビスは、もうだめかと思い、目をつぶった。
「デット・クラッシュ・ストライク!」
どこからか攻撃を放つ声がしたと同時に、土煙を上げながら削っていく。
ノアの攻撃を弾いた。軌道は、近くの地面に叩きつけられた。
「何!?」
「この技は…」
「よくも僕ちんの仲間をボコボコにしてくれたよねー。。。ぶっ殺してやんよ」
「パラディス!」
(あのノア様の攻撃を弾いた。パラディス様、確実にあれじゃら力をつけてらっしゃる)
パラディスは、ノアを睨みつけた。
また、ノアもパラディスを睨みつける。
2人の中で異様な空気が漂っていた。どちらかが動けば攻撃をしかけるつもりなのだろう。
先にしかけたのは、パラディスだった。
「サンダー・インフェルノ!」
ノアはヒラリとかわしていく。
だが、パラディスの攻撃は続く。
「ファイアーインパクト!」
「デッド・クローム!」
2人の攻撃は、激しさを増していった。
「パラディスあれから強くなったのね」
「凄い…」
「あの執事から負けてずっと修行していたもんね」
「しかも、あの執事にも稽古をつけてもらってさ」
「そうなのですか」
(だから、あんなにも無駄がない攻撃の仕方をしているのですね)
ノア、パラディスの戦いが激しくなっていく中、その間にアヌビスは回復をしていた。
イノン、シルバーンにも回復薬を渡した。
「なんで、あんた回復薬持っているのよ!魔法使わなくていいじゃない!」
「ボロボロになっていたら、回復呪文が使えなくなるではないですか?」
「確かにそうね」
「イノン!どっちの味方なのよ!」
「どちらの味方ではないわよ。だって、アヌビスの言った通りじゃない。今、ノアにボコボコにされていたら回復薬がなかったら、回復なんてできていなかったんだから」
「まぁ、それもそうね」
(あ、納得しちゃった…)
アヌビスは、心の中でツッコミながらも2人の戦いを見ていた。
(これは、なかなか終わらない戦いだな)
「私達も戦うわよ!」
「そうね。パラディスだけ、良い恰好されたらたまったもんじゃない」
「行くわよ!」
イノン、シルバーンは、パラディスが戦っている中に突っ込んでいった。
(よくあの激しい戦いをしている中で、飛び込んでいけるなぁ)
「アクア・クラッシュ!」
「サンダーボルト・バースト!」
「ウィンドー・プロテクション!」
ノアは、ヒラリとかわしていく。
その時を待っていたかのようにアヌビスも攻撃をする。
「デット・バースト!」
アヌビスの攻撃をかわすことができず、空中でかわしていたノアは、アヌビスの攻撃が避けることができなかった。
「ギャー!」
ノアは、地面へと落ちていく。
それに加え、これでもかと思うくらいのパラディス、イノン、シルバーンも攻撃を続ける。
ノアは、地面に叩きつけられた。
ノアの身体はボロボロになっていた。
「やったか」
「微妙に魔力の反応がある…。まだ、生きてるの?」
「あれだけの攻撃をうけているのに、まだダメなのか?」
「警戒をしておいたほうがよさそうだ」
フラフラになりながらも、ノアは立ち上がった。
「楽しませてくれるじゃないのよ。こっちも本気を出そうじゃない!」
ノアの魔力が体中を纏って、魔力も倍増した。
魔力を纏い、魔物に変化した。
異様な気配、圧力も凄かった。アヌビス達は、ゾッとすること震えた。
さっきのノアの魔力とは、けた違いだった。
「何よ!あれ」
「魔力が増加した?」
「これはまずい…。結構、まずい事になった」
(どうするこれ…。このままじゃあ勝てない…)
アヌビスは、不安でいっぱいになった。
まだまだ続きます。




