番外編:ロザの日常
ロザの一日は、銃の手入れから始まる。
ロザの愛銃【M19】。あともう一機ある。
いつ、何時も、いかなる時も、襲われた時、対処ができるように、いつも手入れをしている。
その他にも、狙撃銃、遠距離も得意とする。小銃は2機持っている。
四機も朝食を済ませると、手入れに入る。
これが、ロザの一日のルーティーンだ。
「今日も素晴らしいよ。手入れをしとかないと、詰まったり、暴発とかもしたらいけないからね」
ロザは、ウキウキしながら、愛銃を眺める。
「よし、ピカピカに磨いた。これで、いつ旅に出ても、依頼が来ても、すぐにいける。僕の銃は最高にいい」
と、頬すりをする。
ロザが、部屋から出ると、ラーガがどこかに行こうとしていた。
「やぁ、ロザ。銃の手入れが終わったのか?」
「うん。ラーガはどこかに行くの?」
「ああ、少しでもお金を貯めておこうと思ってね。だから、いいクエストがあれば、クエストに。ダンジョンがあればダンジョンにいこうかと思う」
「そうなのか。じゃあ、僕も一緒に行くよ」
「えっ??」
(珍しい…。いつもなら、めんどくさそうに言ってるのに。そうか。今日は、愛銃を気が済むまで、メンテナンスができたということか)
「一緒に行こう」
ロザとラーガは、さっそく町のギルドハウスに向かう。
◇ ◇ ◇
二人は、ギルドハウスに着いて、クエスト、ダンジョンを探す。
・ダンジョン30層、20層に巨大な魔獣!
・オーク大量発生!
・クラーケケ大量発生!
・スパイラクネの討伐
・ゴーレムとゴブリンの討伐
等々、ざっと数えただけで、30~40ものクエスト、ダンジョンの依頼がある。
「どれにする?」
「ロザは、どれがいい?」
「僕は、自分達のギルドハウスから近い場所なら、どこでもいいよ」
(やっぱり、いつものロザだ…)
「そうだなぁ…。大量発生はどうだ?ロザがいれば、遠距離でも、広範囲に攻撃ができるし、報酬金も二つとも同じだし、二人で一石二鳥だ。どうだ?」
「うむ。そうしようか…。僕も少しは、実力、スキル、レベルを上げたいからね」
「決まりだな」
二人は、
・オーク大量発生!
・クラーケケ大量発生!
の依頼を引き受けた。
「二つとも同じ地域だ。急ぐとするか」
「僕も少し弾を買っておくとしよう」
「うん、分かった。じゃあ、あの大きな噴水のところで待ち合わせということで」
「うむ」
ロザは、さっそく弾の買いに行った。
【シャカ】という銃のことなら何でも売っている。
「いらっしゃい!あっ!ロザさん、今日もいいのが入ってるよ」
「どうも。弾1000、小銃、狙撃銃用の弾。あと、火薬もなんぼかいただくよ」
「わかった。すぐ用意するよ。クエストにでも行くのか?」
「ああ、、まぁ」
亭主は、弾の準備に取り掛かる。その間、ロザは、店においてある銃を見ていた。
(そろそろ、新しい銃が欲しいなぁ…)
と、思いながら銃を眺めていると、
「ロザさん、できたよ」
「うむ、ありがとう」
「金額が、15,000ルピになります」
ロザは、代金を払うと、ラーガと待ち合わせの場所に行った。
噴水の近くまで来たとき、ラーガはもうそこにいた。
(少し早くないか?)
と、思ったが、あまりロザは気にしなかった。
「ロザ、買い物はできたか?」
「ああ、なんとか」
「じゃあ、クエストに行こう」
ロザ、ラーガは、村へと向かった。
◇
◇
◇
町から、西にある村に着いた。
「ここか?」
「ああ、ここが【エイスランド】だ」
「意外に海と山が、近いんだな」
「ここは、結構盛んになっているみたいだな」
周りを見ると、屋台がたくさんあった。
薬草や野菜、新鮮な魚などがたくさん並べられていた。
ロザ、ラーガは、村長に話を聞いた。
「この村は、魔物がたくさん出てきていると、聞いていますが、村をみると、結構盛んになっていますが、本当にここが依頼があった場所なんですか?」
「ええ、なんとか魔物を潜りぬけて、あれだけのものを取って来れたのです。それから、他の村からのおすそ分けなどで、売っているものですから…」
「そうだったのですか」
「さっさと、魔物を討伐して帰りたいのだが…」
「ロザ…。やっぱりか…」
ロザの面倒くさそうに言っている横でラーガは、苦笑いをしていた。
村長に、魔物が大量発生している場所を教えてもらい、ロザ、ラーガは討伐の作戦を立てた。
〇オーク大量発生!→クエスト開始!!
オークは、主に夜中に出てくるらしい。
二人は夜中まで待っていた。
ロザは、いつでも撃てれるように、再度、弾の確認をした。
(魔物は、僕が全部倒してやる!!5分…いや、1分で仕留めてやる!)
ロザは、銃を構えた。
―――――そして、戦いの時。
〇オーク大量発生!!
森の奥深くから、足音がたくさん聞こえてきた。
オークの群れだ。
「来たな…」
茂みに隠れていた。
ラーガは、そう呟くと、ロザに光の合図を送った。
その光を合図に、ロザは銃をぶっ放す。
「1匹残らず、倒してやる!!少しでも早く、魔王…四天王を倒す。。。あの仮面の男は許さない…」
ロザは、爆弾などを大きな銃で撃って、オークを倒していく。
また、オークも攻撃をしかけてくる。
そこをラーガが倒していくという戦法だ。
ロザは、遠距離が得意とする。漏れは、ないように広範囲に見れるように、建物、一番高い木などに登って見渡す。
たくさんのオークを倒していくラーガ、ロザだったが、ラーガがオーク達に、囲まれていた。
「いつの間に…。誘導されていたか…。不覚だな。だが…」
「そこで終わるラーガではない」
「私は、こっちの方が燃える方だからな。逆に、嬉しいよ」
「ラーガの動きに合わせて、ぶっ放すだけ。ラーガ、君の背中は、僕が預かるさ。だから、思う存分、動いて、切って、切って切りまくるといいよ」
ラーガが、一匹のオークに背後から、襲われそうになった時、パーンとオークを一発で仕留めた。
「ロザ、ロザが私と気が合うのは、嬉しいよ。今まで1人で戦ってきたからな。旅も一人きりだった。でも、今は違う。仲間も、そして、ロザもいてくれる。だから、安心して背中を任せられる!」
二人は、次々とオークを倒していった。
――――そして、明け方にはいなくなった。
◎オーク大量発生!!
→討伐完了!
と共に、海にはクラーケケが、大量発生していた。
〇クラーケケ大量発生!!
すぐに、次のクエストが始まった。
「ポーションを大量に持ってきといて正解だったな。ほら、ロザ、ポーションだ」
「僕もポーションはあるから大丈夫だ。それに、ラーガみたいに体力の消耗していないからね」
「そうか。大丈夫ならいいんだ。さて…。クラーケケを相手にどう戦うかだな…」
「陸に上がってくれたらありがたいんだけどな」
「あっ!いい事を思いついた」
「ん?なんだ?」
「倒したオークをなんぼか陸において、誘い込めばいいのではないか?」
「それって…。いいのか?」
「討伐が完了すればこっちのもんさ。僕は、さっさと終わらせて早く帰りたいからね」
「分かったよ」
ラーガは、岸に先程倒したオークをおいた。
すると、クラーケケが姿を現した。
おいて
いるオークを食べていた。
「食べてる…」
ラーガがびっくりしていると、何も動じてないロザは、
「オークがたくさんこちらに来ていたのは、クラーケケから逃れていたのではないか?」
「なるほどな…。よし!!倒して、村の者にイカ焼きをごちそうするか!」
ラーガは、クラーケケに攻撃をしかける。
クラーケケは、ラーガの姿を見ると、触手で攻撃をしてくる。
それを、ラーガは切っていく。
「刻んで、食べやすくしてやる!!」
「そっちか…。まぁ、僕は早く帰れるなら、どうでもいいけど」
二人はクラーケケの攻撃をかわしつつ、ダメージを与えていた。
たいぶ、ダメージを与えたことで、クラーケケがひるんだ。
「ラーガ、今だ!!」
「はぁー!!」
一撃を与えた。
―――――ギューギュ―キー!!
クラーケケは、もがき苦しんでその場に倒れた。
「ふぅー。やっと、倒したな…」
「うむ。早く帰ろう」
「分かったって」
朝日が昇るのを見ていた。
「朝が来たな…」
「長い夜だったよ」
◎クラーケケ大量発生!!
→討伐完了!!
二人は村と帰り、報告をした。
村人達は、最初は驚いていたが、歓声が湧いた。
その日の昼食になった。
村長が、二人にお礼を言った。
「本当にありがとうございました。報酬金をどうぞ」
「あっ!ありがとうございます。帰ってすぐに、ギルドハウスの案内人に伝えときます」
「また、何かあれば僕達に言うといい。すぐに討伐に行く!」
「はい。ありがとうございます」
そういうと、村長は去って行った。
「あれ?珍しいな」
「ん?何が?」
「えっ?いや、だって、いつもなら、すぐにクエストが終わったら、さっそうと帰るロザじゃないか」
「あー。それは、僕の気分かな」
「気分なのか…」
「でも、ここは心地良いからかな…。もっといたくなってしまう」
「うん。また、来よう」
ロザとラーガは、町へと帰って行った。
読んでいただきありがとうございます(_ _)
番外編まだまだ続きますので、お付き合いいただけたらと思います。
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また、その後も日常をお楽しみください(_ _)