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うちのドS執事は異世界でも超最強  作者: 真皓 心
第2章
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番外編:ラーガの日常

 朝日と共に目が覚めるラーガ。

顔を洗い、着替えて準備をする。

 ラーガは、まず起きてすぐに服に着替えて、剣の稽古を始める。

素振り100回、障害物を相手に、戦いをしているようなつもりで、朝から厳しい訓練、稽古をしている。

というのも、ラーガは元騎士。いつもしていることだったため、体からその習慣が抜けていなかった。

 だが、して損はない。

いかなる時も騎士は、いつもでも準備をして、戦いに備えなければならない。


「フン!!やぁー!」


 ラーガは、呼吸を整えていると、黒瀬がお茶とタオルを持ってやってくる。


「おはようございます。いつもお疲れ様です」

「おはよう、黒瀬。こちらこそ、いつも毎朝、悪いね…」

「いえ、大丈夫ですよ。だって、いつも早起きをして、毎朝2~3時間の間も、ずっと、稽古や訓練をしてらっしゃるラーガ様、凄いと思いますよ」


 黒瀬は、ニコリと微笑む。

その言葉に、ラーガは嬉しくなり、微笑み返す。


「ありがとう」

「いつもそうやって、訓練や稽古をしていますから、戦闘でも結構、動けていますし、全体も見えていますから、こちらとしても、戦いやすいのです。それに、ロザ様との連携プレイはお見事だと思います」

「そうか?ありがとう。いつも、感謝や戦闘のアドバイスなど、黒瀬が言ってくれるから、いつも戦闘のことについて考えている。次はそうしようとかね」

「それは、いいですね」


 黒瀬は、そういうとギルドハウスへと入って行った。


「朝食の用意でもしに行ったんだろう…。いつもいつも、美味しい食事をありがとう」


 ラーガは、黒瀬の背中を見てそう言った。

そして、汗を流し、食堂へと向かった。


◇ ◇ ◇


 朝からまた、紅葉の賑やかな声が聞こえてくる。


「だから、どうしていつもいつも…」

「ですから、ちゃんとノックをして、お嬢様のお部屋に入っていますよ?それと、二度寝を毎回しているではありませんか」

「だからって!」


 ラーガは、またいつものことかと椅子に座る。


「またか?」

「そうだよ。毎回毎回飽きないよねー。僕は、ゆっくり、静かに過ごしたいんだけどな…」


 ロザは、呆れたように紅葉達の方を向く。


「まぁ、仲いい事だからいいではないか。それに、あれがなかったら、逆に心配してしまう…」

「ラーガ?」

「ん?ああ、大丈夫だ」


 ラーガは、どこか浮かない顔をしていた。


◇ ◇ ◇


 朝食を終えたラーガは、自分の部屋にいた。

今日は、ラーガの妹、ラーナの命日だ。

黒い服に着替え、部屋を出ると、黒瀬が、掃除をしていた。


「ラーガ様、今日がラーナ様の命日ですね。お一人で大丈夫ですか?」

「ああ、大丈夫だ」

「お気をつけて、いってらっしゃいませ」


 黒瀬に見送られ、ギルドハウスを出た。

ラーガは、町に行き、お墓に備える花を選んでいた。


(ラーナは何が好きだったかな…)


 そう考えていると、ふと、ラーナの事を思い出す。


◇◇◇


「ねぇ、お姉様。このガーベラ、凄く可愛いですね」

「そうだな。ラーナはこの花が好きか?」

「うん!ガーベラの花言葉は、『希望』・『常に前進』なんだって。まるで、私達みたいね。私の『希望』は、お姉様だもの。それから、お姉様は『常に前進』ですから、私達二人にピッタリなお花でしょう?」


◇◇◇


 ラーナは、凄く嬉しそうな顔をしていた。その嬉しそうな顔を思い出した。

ラーガは、ラーナの好きな花、『ガーベラ』のピンクを選び、ラーナが眠るお墓へと向かった。


 ラーナのお墓は、海の見える所で、潮風が心地良い。


「ラーナ、また来たよ。ラーナの大好きなお花を持って」


 ラーガは、ギルドの事や、紅葉達の事をいろいろ話した。

そして、ラーガは悲しそうに、最後に…。


「ラーナ、君が生きていたら、ギルドに一緒に入っていたら、どんな一日が待っていたのだろうか…。どの日も一日、一日をそのことを考えてしまう…」


 ラーナのお墓を見るラーガを心配そうに見ている女性がいた。

それは、ラーナだった。

毎回、毎回、その悲しそうに最後に見るラーガを謝る事しかできなかった。


「お姉様、ごめんね…。一人にさせて。でも、今はお姉様には、仲間がいる。だから、天国でいつも見守っているよ」


 ラーナは、ラーガを優しく包み込むように抱きついた。


「っ!!」


 ラーガは、何かを感じた。

スーッと入っていくような感じが。

周りを見渡すが、誰もいない。


「ラーナ…。君なのか?いつも、傍に居てくれているんだな…。また、お墓参りに来るよ」


 ラーガは、ラーナのお墓を見て、微笑み、町へと戻って行った。

 ラーナは、お墓を後にするラーガの背中を見て、ニコリと微笑んだ。


「またね。お姉様」


◇ ◇ ◇


 ラーガは、またクエスト探しに町のギルドハウスに向かう。


「さて、今日も頑張るか」


 今日もまた、クエスト、ダンジョンを片っ端から受けるラーガだった。

 

読んでいただきありがとうございます(_ _)

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まだまだ続きます!


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