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うちのドS執事は異世界でも超最強  作者: 真皓 心
第2章
44/79

43 黒瀬、本気出す⑤

 ラジリスタが最初に、攻撃を仕掛ける。


――――エグゼイド・インパクト!!


「…っ!!」

(いきなり、凄い技を出してきますね…。あれをくらうと結構なダメージになりそうですね…)


 黒瀬は、ギリギリのところで、攻撃をかわした。


――――サイレント・ウォーム!!

――――月影刀ルナ・シャドウ・ソード!!


 黒瀬も攻撃をしかけるが、技をラジリスタにヒラリとかわされる。


(そう簡単には、当たらないか…。では、、、)


――――シルバー・シールド!!

――――ルナ・ライト・クラッシュ!!


 黒瀬の技をまたもや、ヒラリとかわすラジリスタ。

そこにまた、黒瀬は攻撃を続ける。


――――ブラック・ウイング・ランサー!!


黒瀬の漆黒の槍が降り注ぐ中、ラジリスタはよけていく。


――――ファントム・ブレード!!

――――月影刀ルナ・シャドウ・ソード!!


 黒瀬は、ラジリスタにこれでもかと攻撃を次々に出していく。

 ラジリスタは、その攻撃には、もろに受けたが、ダメージはほぼなかった。


「やはり、これくらいの攻撃では倒れませんね」

「随分とレベルを上げてきているようだな。あの時とは、格別に違う。もう少し、俺を楽しませろ!」


 ラジリスタは、攻撃を仕掛けてくる。


「わたくしも一緒ですよ?もう少し、わたくしを楽しませてくださいね」


 黒瀬は、ラジリスタの攻撃を阻止しながら、ニコリと微笑んだ。

黒瀬が、この段階で微笑むということは、まだまだ余裕があるという証拠。

まだまだ、戦いと楽しんでいたのだ。

 あらゆることに、気をつけながらも、戦いながらも周囲の警戒を怠ってはいなかった。

常に、感知能力拒否、透視能力を発動している。

その上での攻撃は、普通の人には、結構無理があるが、以前のドラゴンのクエストを受けた際に、いろんな想定があったために、ラジリスタ相手に、戦えているということ。

 黒瀬には、いろんな秘策を考えていた。

 もしも、さっきの陣を誰かが先読みをしていて、生き残っていたらのその後のことを考えていた。

黒瀬は、この戦いを今までの戦いよりも楽しんでいた。

それは、最初にラジリスタに会った時から、倒したいという思いが湧いていたからである。


「フン!」


 黒瀬は、体力温存のために、いつも持ち歩いているナイフを投げていく。

それにラジリスタは大きな剣で弾き飛ばしていく。


「執事よ。まだまだこんなもんではないだろう?まだ隠しているのではないだろうな」

「そんなことはありませんよ?今まで、あなたを目標にあらゆるクエストをこなしてきたのですから、いろんな想定を考えながら、戦うということ。それを、いつラジリスタ様と、こうして戦える日を夢見ていたのですから…。わたくしは、今がどんな戦いよりも楽しんでいます!」


 黒瀬は、凄く喜んでいた。

笑いが止まらなかった。

 それを見ているラジリスタは、実はこの執事は本気を出したら、やばいのでは…?と思うようになっていたが、2人ともが、それよりもお互いが強い相手求め続けた結果の戦いのため、楽しいという気持ちが大きかった。

 どんどん戦いはエスカレートしていった。

 大きな力がぶつかり合う中、少し遠い場所に、ルトはその様子を見ていた。


「ラジリスタ様、、、」


 そう呟くと、ルトは急いでラジリスタの方へと向かっていった。


(あの執事を侮ってはいけません!)


 森を急いで抜けていく。

森を抜けた先には、レンガの大きな門が見えていた。

そこを飛び越えて行く。

少しでも早くラジリスタの傍にとルトは焦りもあった。


(大きな力が、、、すごくぶつかり合っている、、、。街もこんなにもボロボロに、、、。誰もいないのが幸いだった、、、。あのラジリスタ様を相手に、互角に戦っているというのか。執事、、、どこまで力をつけてきたのだ?そういえば、俺と戦っているとき、息は上がっていなかったぞ!?まさか、、、俺より強いというのか、、?もしかしたら、ラジリスタ様を、、、。それはいけない!ラジリスタ様を亡くすと、あの計画がだめになってしまう!それに、俺の主はラジリスタ様だ!)


 一方の黒瀬とラジリスタは、空中戦の真っ只中だった。

お互い一歩も譲らない。

両者の攻撃が飛び交う。


ーーーーシャドウ・クラッシュ!!

ーーーーエグゼイド・インパクト!!


 2人の攻撃が、ぶつかり大きな爆発音がなる。


(やはり、一筋縄ではいかないようですね、、、。ですが、今までの戦いよりは楽しいものですね)


 黒瀬は心の中で笑いながらそう思った。

今までは、力をあまり出さないようにはしていたためである。


「なぁ、執事よ。今までにない戦いだ。執事のような強いやつがいればあいつを、、、止められるのに、、、」

「あいつとは一体誰のことです?」

「いやっ、、、何でもない、、、。ただの独り言だ!」


(まだ何かありそうですねー、、、。これは今後も楽しい戦いが出来そうですねぇー)


また、黒瀬は不気味な笑みをこぼす。


(あの執事、、、今ので何か分かったのか??だが、この戦いが終われば、全て明かそうか、、、)


 ラジリスタは、黒瀬がこぼした不気味な笑みは何だったんだろうか?

どういう意味の不気味な笑みだったのか?

黒瀬のことがなかなかよめれないでいた。

その頃、ルトは2人の近くまで来ていた。

魔力のぶつかり合いが最も強い。


(やはり、ラジリスタ様は全力で戦っていらっしゃる、

、、。)


「くそっ!素早い、、」

「もう終わりですか?組織の上に立つ者が、このようなものでは、守れるものも守れませんよ?」

「黙れ!お前に何がわかる!?」


 ラジリスタはやみくもに、黒瀬に攻撃をする。


―――――月影刀!(ルナ・シャドウ・ソード)


「…っ!」


 ラジリスタは、黒瀬の攻撃をとっさに防いだが、その反動で飛ばされた。

上手く防ぎれてなかった。


「クッソ!!」

「これで終わりです」


 ラジリスタが顔を上げると黒瀬がそこにいた。


「あなた達がしてきたことは、許しがたいことです。死んで罪を償いなさい!」

「ちっ、、、」


 黒瀬が剣を振り下ろした。

ラジリスタは、もうこれで終わりなんだと目を閉じ、そう思ったとき、


「ぐっ、、、」


 ラジリスタの目の前には、ルトがいた。


「ルト様、あなたはやはり、この方の忠実なのですね」

「お、お前、、、」

「もっとラジリスタ様の側にと思いましたが、だから、ずっと守ってました。でも、これで終わりみたいですね」

「あなた方に、一つ要件があります。ルト様を助けてほしくば、わたくし達の仲間になってくだされば、皆様の思うように生きていけばいいと思います。倒したいお方がいるのであれば、わたくし達も、その方を追っています。少しでも情報を集めたいのです」

「執事、、、」

「ラジリスタ様、、、」

「…分かった。少しでもいいのなら、情報を伝えよう」

「交渉成立ですね」


 黒瀬は、回復の魔法陣を発動した。


―――――ヒール・フィールド!


 レギランスのギルドハウス全体に広げた。

シルバーン、イノンも回復の魔法陣によって傷が治った。


「えっ?」

「何これ、、?どうなってるの?」


「執事これはどういうこと?」

「皆様が降伏をしないのならば、皆殺しをしようと思っていたのです。傷みつけるまで、全力で叩きのめすというのがわたくしのもっとうでございましてー」


 黒瀬はキラキラとオーラを放ちつつ、笑顔でそう言った。


「腹黒が!」

「まぁ俺達が、執事お前の手のひらで踊らさせられていたということか、、、。だから、そんなにも余裕で、、、」


 ラジリスタにそう言われると、黒瀬はニコリと笑みを見せた。


「では、約束ですよ?裏切ったらどうなるか、、、」

「わかったよ。もう負けは負けなんだ。執事の思うようにすればいい。ただ一つ。一つだけ頼みがある。黒幕のトドメは、俺が取る!俺にやらせてくれ」


 ラジリスタは、じっと黒瀬の目を見て、何か決心をしたかのように思えた。


「ラジリスタ様、、、。それが、本当にできるのですか?その時がくれば、わたくしが見張ってますから。ちゃんと、殺してくださいね」


 黒瀬は、ニヤリと笑みを見せ、ラジリスタに言った。

その笑みは、黒いオーラが漂う黒瀬だった。

何か恨みを持つかのように。。。


「しかしながら、ここからどうやって現実世界に戻れるのでしょうか、、、」

「魔力をさっきので、使い切ってしまったから、ゲートは開けないし」


と、悩んでいると、


「何事かと思ってきてみれば、黒瀬さんではございませんか!!どうしてここに?」


 そこには、アヌビスがいた。

アヌビスは、魔界の警備兼、護衛をしている。

そして、サラの精霊でもある。

呼び出しがなければ、職に戻っている。


「これはこれは、アヌビス様。お仕事中ですか?」

「いや、、まぁそうなんですが、、、」

(聞いてるのはこっちなのに、、、)

「わたくしも紅葉お嬢様から、少し頼まれまして、、、」


 アヌビスを見て、ニコリと微笑む。

だか、アヌビスは、何か良からぬことをまた独自に。と思っていた。


(黒瀬さんの笑みはよく見といたほうがいいとサラ様からの伝言、、、。あの笑みはやばい微笑み、、、。それに、周りを見渡すと建物がボロボロになっている。全部、黒瀬さんの仕業だというのか、、、。本当にこの人だけは、怒らせないことですね)


 アヌビスは、静かにため息をついた。

黒瀬はアヌビスにここから、異世界に戻れないかという相談を持ちかけた。


「でも、そちらにいらっしゃるラビリスタ様がゲートを開けるかと思いますが、、、」

「この執事との戦いで、もう魔力がないのだ。だから、どうしようかと、悩んでいたところにお前が来たんだ」

「でしたら、私がゲートを開いて、異世界に戻してあげます」

「それは、助かります。ラジリスタ様、ユーネリア様はどこですか?」


黒瀬はラジリスタに聞いていると、シェネルがユーネリアと歩いてきた。


「あっ、黒瀬さん。助けに来てくださったのですか?」

「はい。お迎えが遅くなり、申し訳ございません。いろいろと立て込んでいまして、、、」

「でも、迎えに来てくれた。ありがとうございます。私は何もされていません。この、シェネルさんと遊んでました」

「そうでございましたか」


 黒瀬はニコリと笑みを浮かべ、シェネルにお礼を言った。


「シェネル様、ユーネリア様と遊んでいただきありがとうございます。また遊んでくださいね」

「ユーネリアが寂しそうにしていたから、、、」


と、返した。


「さぁ、ユーネリア様、紅葉お嬢様が待ってますよ。一緒に帰りましょう」


 黒瀬は、手を差しのべる。

ユーネリアは嬉しそうに、手を伸ばした。

 それを見て、アヌビスは、さっそく右手を出し、ゲートを開いた。


「ありがとうございます」


 黒瀬は、アヌビスに礼を言い、ゲートに飛び込んだ。


――――――――異世界に、魔界への繋がるゲートが開いた。

紅葉達は、驚いて警戒をしていた。

ゲートの中から、黒瀬とユーネリアが出てきた。


「ユ、、、ユーネリア!?」

「…」


 他のセラティナ達は、びっくりして、何も言えなかった。


「ただいま、紅葉」

「おかえり、ユーネリア」


 2人は抱き合って喜んだ。

その後、ラジリスタ達がゲートから現れた。

レギランスの皆が現れ、セラティナ達は武器を構えた。

黒瀬が間に入り、


「皆様、もうその必要はありません。大丈夫ですよ」

「どういうこと?」

「話は、ちゃんとわたくしが通してます」


 黒瀬はニコリと微笑んだ。


(また、なんかやらかしたな)


 セラティナ達はそう思った。


「何?その話は通したって、、、。黒瀬、、、また?」

「はい。お嬢様のためならば、何でも致します。だから、わたくしが魔界に行き、、」

「用は、何も応じなかったら、“皆殺し”するという名目をつけて、1人、魔界に乗りんだってわけか、、、」

「よくもまぁ、考えたもんだよ」


 黒瀬の話を折って入ってきたのは、メレストロとラグールだった。


読んでいただき、ありがとうございます。

投稿のペースが減っていきますが、頑張ります。

まだまだこの話は続きますので、よろしくお願いしますm(_ _)m

ブックマ、評価☆→★にお願いします。

楽しんで読んでいただけるよう、なるべく頑張って書いていきます!

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