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うちのドS執事は異世界でも超最強  作者: 真皓 心
第2章
43/79

42 黒瀬、本気を出す④

黒瀬のドラゴンクエストは、またの外伝編で詳細を書こうと思います!

 黒瀬は、ふとその時の事を思い出していた。


(懐かしい事を…。まぁ、お嬢様をお守りすることがわたくしの指名…)


黒瀬は、ルトたちのアジトから少し離れた森に逃げ込んでいた。


(あいつは、何を考えているのだ?まぁ、ラビリスタが、シルバーンとイノンを呼び出していたな…。あいつらの気配は特殊だからな。すぐに感知はできていたが…。俺の獲物を取る気か?あいつらは、加減というものを知らない奴らだ。こういうのをゲームだと考えているからな…)


 ルトは、黒瀬の後を追いながらも、あと2人追跡していることに気づいていた。


(ついてきているな…。あいつらの出方次第で、俺も対応を考えるとするか…)


 一方の黒瀬は、シルバーン、イノンが付いてきている事には、最初から気づいていた。


(いろいろと対策を考えてきてよかったですね。やはり、あの2人ついてきていますね…。先程の観察ををしていると、シルバーンというお方は、あっち系(オネエ系)のお人ではないだろうか?結構、派手目ですね…。見るに堪えがたい…。それから、イノン?とういうお方は、女性のお方のようですね…。レギランスのナンバー2、ナンバー3を出してきているという事は、それほどやばい状況に陥っているという事。それから、おそらく、ルト様の事ですから、お気づきになっていると思いますが…。わたくしの予想では、ルト様とわたくしが、戦っている時に隙あらば、狙ってくることは目に見えています。ですが、あの2人は、多分美味しい所を持って行くに違いありません。さて、、、どうするべきか…。とりあえずは、陣をこの森一体に張りましょう。縛り付けの陣を…。一番大きな木の上から気づかれず…。っ!そういえば…そんなことしなくてもできることがありましたね)


 黒瀬は、相手には気づかれないように、シャドウを出して、そのシャドウに森の周辺を調べるよう指示した。

少しして、シャドウが黒瀬の元に帰ってきた。

シャドウの目と黒瀬の目は、視覚共有ができるようになっていた。

そのため、黒瀬には森周辺を把握していた。


「なるほど…」


 黒瀬は、まずは、一番近い所に呪文を唱え、そこに見えないように印をした。


(あと、4か所…)


黒瀬は、次の印をするために、西へと向かった。


◇ ◇ ◇


 黒瀬の行動に、全然気づいていないシルバーン、イノンは、


「あの羊?」

「何言ってるの?『し』つじでしょ?」

「えっ!?違うの?」

「まず、そっからー!!だから、私はあんたと組みたくないのよ!」

「なんでよ!!私も同じよ!!なんで私とあんたで組まなきゃいけないわけ?」

「ツッコミに疲れるのよ!!」

「私、いつから、ボケ担当になったのよー」

「何、さっきの『羊』って。言わなくても、執事で聞き取れるでしょ?」

「あー、その話ね。わざとよ。わ・ざ・と」

「キモッ!!」

「どこがよ!?」


 シルバーンとイノンが、言い合いをしていると、黒瀬とルトを見失ってしまった。


「もう!バカ!!ほんとに嫌!!そんな、恰好しているから目立って、仕方ないんだわ!!」

「余計なお世話よ!!これが、可愛いのよ!!てか、あの2人どこに行ったのかしら…ん?」


シルバーンは、匂いをクンクンと嗅いでいた。


「そういうところもキモイ!」

「うるさいわよ!!いちいち!お黙り!!」


ある程度匂いを嗅いで、シルバーンが西の方角へと指さした。


「あの執事の匂い、、、何もしない…。でも、ルトの匂いで分かるから!!」

「それは、あんたがいつもルトの着ているものを匂っているからでしょ!?いつもいつも、お風呂の時に、ルトのいないところ匂いを嗅いでるところをパラディスが見てたわよ!」

「嫌だもうー。そんなことするわけないでしょう?」

「目撃者が言ってきているのに?」

「えっ?直接??」

「そうよ?」

「…。なんてこと…。万が一の時に備えていたのよ。ほら、現に今、役立ってるわ!」

「ある意味ね…」


イノンは、苦笑いをしていた。


◇ ◇ ◇


 黒瀬は、透視能力でついてきている2人が、見失っていることに気づいていた。


(ルト様がうまく撒きましたか…。邪魔されたくないでしょうからね。それは、撒くという手段を選ぶでしょう。わたくしだったら、ルト様と同じことするでしょう…)


黒瀬は、西の端まで大急ぎで向かっていた。

印をあと4か所唱えないといけなかった。


(シャドウを出しときますか…。少しでも、カモフラージュに…)


黒瀬は、後ろを追っているルトをなんとか撒こうとしていた。

後ろにピッシリ張り付いているルト。


(さて、どうしたことか…)


(あの執事、ただ単に逃げ回っているわでもないようだ…。いったい、何を仕掛けて来ようとしている?腹黒執事のことだから、やばい事を考えているに違いない…)


(印を唱えて、そこに攻撃をされてしまうと意味がなくなってしまう…。だったら、、、こちらから、仕掛けるしかないようですね…。この森のことは、先程の視覚共有で暗記をしていますから…。こういうところで、この職が役に立ちますね…)


黒瀬は、急にルトの向き、攻撃を仕掛けた。


――――アサシンズ・ライト!!

――――月影刀ルナ・シャドウ・ソード!!


ルトは、最初の目くらましに眩しい光で、前が見えなかったが、ギリギリのところで、黒瀬の攻撃を防いだ。


「…っ!!」

「おしかったですね…」

「その光を放つと、俺達を追っていた、シルバーンとイノンに気づかれてしまうぞ?」

「いいんですよ。どうせ…皆殺しにするんですから…。降参するなら、今のうちですよ?」

「降参だと?あいつらよりも、早くお前を殺すのが俺のやるべきことだ!」


(挑発に乗ってきましたね)


黒瀬は、心の中でクスリと笑った。

この戦いを楽しんでいた。


(このルト様を倒すと、あと2人…。レギランスの方々を打ちのめすことが出来ますね)


黒瀬とルトは、また激しい剣の打ち合いをしている。


(あるポイントまで、誘い込めばいけますね、、、。気づかれないように、慎重にしなければ…感づかれてしまう、、、。厄介な相手ですね、ほんとに…)


 黒瀬は、ルトの攻撃をかわしながら、印を唱える場所を気づかれないように探していた。

先程、シャドウを通じて見た位置が黒瀬が今いる場所だった。

戦いながら、そこにうまく誘い込んでいた。


(ここら辺なら…)


黒瀬は攻撃をかわした時に、地面に印を唱えた。


(よし。なんとか、2つ目できましたね…。1つ目は、あそこからというと…。北でしたね…次は…。南ですね…)


―――――アサシンズ・ライト!!


 黒瀬は、目くらましにルトに光を放った。

そして、3か所目の南に向かって行った。


◇ ◇ ◇


 ルトは、もう少しの所で、黒瀬を追い詰めたと思っていた。

が、黒瀬は目くらましに光を放つと、どこかに消えていた。


(クソッ!もう少しだったのに…)


ルトは、また黒瀬を追った。


(やはり、何か考えている…。あいつの言う通り、皆殺しにするというのか…?だが、あいつを殺す(やる)のは、この俺だ!!あの2人にはやってほしくない!早く、あいつを探すか…。そう遠くへは行ってないだろう…)


ルトは、神経を研ぎ澄ませ、黒瀬が向かった方向を探していた。


「そっちか…」


ルトは、南へと向かって行った。


◇ ◇ ◇


 一方、シルバーンとイノンは、黒瀬とルトを追っていた。

突然、シルバーンが足を止めた。


「どうしたの?」

「…。2人が、南に向かっている」

「なんで…?」

「分からないわ…。とりあえず、先回りよ!ここから、100メートル先に、時空が歪んでいる所があるから、、、」

「待って!それって…」

「そっ!ランダムでどこに飛ばされるか分からないってこと!」

「得意げに言うな!!」

「とりあえず、そこに行ってみましょう」


シルバーンが言う時空の歪んでいる所に行った。


「ここに何かしらの刺激を与えると…」


シルバーンは、小さな時空を攻撃すると、大きくなり、入れるようになっていた。


「こんなことって…」

「さぁ、行くわよ!!どーこに繋がるのかなー!!お楽しみ~」

「なんで、そうあんたは、呑気なのよー!!」


シルバーン、イノンは、その時空の歪んでいる所に入って行った。








 シルバーンとイノンは、時空の歪んでいる所を、少しだけ彷徨っていた。

小さな光が見えた。


「あれだわ!」


手を伸ばして、出てきたところは、ある泉のほとりについていた。


「泉…」

「ちゃんと、来れたわね…」

「魔界の時空はいつものように、歪んでいるから、慣れているんだけどね…」

「そうなのよねー。私もこないだ、大事な会議があるときに、寝坊しちゃって…。で、近道ーと思って、使ったらすんごい所に出ちゃって!」

「あまり期待しないけど…。どこに出たのよ?」

「まさかの自分の家に舞い戻り~」

「ほんと、アホだわ…」

「いやー。大遅刻ったー!!」

「でしょうね!」


 イノンは、呆れたように泉のほとりを見ていた。

ここのどこかに黒瀬とルトが現われるに違いないと思った。


「ここらへんのどこかに、あの2人が来るんでしょう?」

「そうね…。だいぶ、匂いが近づいているように思うの」

「ほんとっ、あんたの鼻は犬並みね。恐ろしいわ」

「あら、、、。お褒めにあずかり光栄です!」

「そこは否定しないのね…」


イノンは頭を抱えて言った。

シルバーンは、目を輝かせて、


「だって、ラビリスタの役に立てれるのなら、犬にでもなるわよ…。だから、ラビリスタのためなら、命なんていらないわ」

「まぁ、あんたのそういう所だけ!は、尊敬するわ」

「そういう所だけって…」


シルバーンは、少しシュンとなっていたが、すぐに立ち直り、


「ここらへんで、待っていましょうか…。私の分身をそこらへんに、置いておくけど…」

「私は疲れたから、そこらへんで寝とくから、来たら起こしてくれる?」

「わかったわよ」

「久々の獲物よ?楽しむために体力を温存よ!!」


 イノンは、木に飛び移り、そこに寝転んだ。


「まったく、人使い荒いわね…」

(まぁ、横取りするのもまた…ジュルリ…)


シルバーンは、口元をペロリと舐めた。






 黒瀬は、南にある泉のほとりに向かっていた。


(もう少しですね…。ただ、、、)


黒瀬は、身を隠すように木に止まった。

そして、透視をした。

すると、2人が待ち構えていることが見えた。


「やはり、、、。予想した通りですねー。さっき、向かっている途中に、小さな歪みがありましたが…。さすがの魔界ですね。近道をしたということですか…。何かの本に記載されていましたね」

(魔界は、所々に時空の歪みがあり、それを刺激すると、大きくなり吸い込まれてしまうという…。と。記載されていた…。危ない道を通るよりは…)

「やれやれですね…。罠でしょうし…。それに、、、奴の分身でしょうか…。何体かいますね…。面倒ですが、やるしかないようですね。あれに追いかけられるのは、厄介ですからね」


黒瀬は、暗殺者アサシンのスキル、サイレント・ウォームを発動した。


(これで、少しは撒かれるでしょう…。まぁ、殺してもいいですけど、、、分身でしょうから、刺激を与えると、向こうに気づかれますから…)


黒瀬は、あまり触れずに気配を消して、南にある泉のほとりに向かった。





 それから、すぐに南にある泉のほとりに着いた。

近くの木陰に黒瀬は、気配を消したまま、先回りをしている敵の様子を透視能力で見ていた。

あとは体力の温存。

これまで、黒瀬はずっと動いていたため、少し疲れもあった。


(フ―…。やっと休憩に入れそうですね…。今更ながら、あの時のクエストに行っててよかったと思ってますね…。ドラゴン討伐とかのクエストでいろいろとスキルも上がりましたし、会得したものも少なくありません。気を抜いてはいけませんね…。全ては我が主、紅葉お嬢様のために…)


少しその木陰で休んだ。

体力は、すぐに回復した。

ポーションを使うと、その匂いで敵に感ずかれるといけないということで、自分でなんとか回復ができるようにしていた。


(ほんとに、いろんなスキルを会得しといて、こんなにも役に立つとは…)


黒瀬は、一呼吸おき、


(さて、いきましょうか…)


――――サイレント・ウォーム!!


そのスキルで気配を消し、印を唱えるための場所に行った。

南のほとりには、大きな滝が流れていた。


(あそこらへんですね…)


黒瀬が、滝を見ている時、目の前にはシルバーンがいた。


「みーっけ!!」


大きな剣をブンと振り回した。


「危ないですねー」

「あら、惜しかったわ…」


シルバーンは、残念そうに言った。


「イヒヒ!!」


イノンがすかさず、攻撃をしかける。

黒瀬は、余裕にかわしていく。


「綺麗なお方なのに、そんな攻撃…。似合いませんよ?」

「うるさいわね!こっちは、あのオネエおじさんとは、違うのよ!早くお前を殺して、ラビリスタに首を返上すればまた私の価値が上がるわ!」

「ちょっと!!誰が、オネエおじさんよ!!」

「お二人とも、美しいお方なのですから、揉めたらダメですよ?」


黒瀬は、イノンに近づき、顔を近づけてそう言った。

突然のことに、イノンはハッとなり、黒瀬を突き飛ばした。


「あ、あんた、何するのよ!!」

「何もしていませんよ?ちょっと、忠告をしておこうと思いまして…」

「いやーん!イノン、ずるーい!!」

「何よ…!?てか、オネエおじさん、うるさいわよ!!」

「忠告?私に?」

「人の話を聞きなさいよ!!」

「それは、今降参して下さったら、殺さずに済むのですが…」

「それは…」

「無理な話よ。だって、私達は、あんたを殺すようにと、命じられているから…」


 イノンが、少し目を閉じて得意そうに言っていた、一瞬の間に、目を開けると、襲い掛かろうとする黒瀬がそこにいた。


「…っ!!」


シルバーンが、イノンを呼ぼうとした時には、黒瀬はイノンの目の前にいた。


(早い!!)


――――キン!!


イノンは間一髪。

黒瀬の攻撃を防いだ。が、頬に、切り傷を負った。


「ちっ!最後まで言わせなさいよ!!」

「いえ、ちゃんと最後まで人の話を聞いていましたが、少々、イラッとしましたので、切り刻もうと…」

「刻もうとするな!!まったく、私の綺麗なお肌が台無しじゃないの!!」

「大丈夫よ。イノンの顔は、傷を負ってなくても、ブッサイクだから」


シルバーンがそう言いながら、クスクスと笑っていた。


「何笑っているのよ!!」


シルバーンとイノンが、睨み合っている中を、黒瀬は容赦なく襲い掛かってくる。


――――アサシンズ・ライト!!

――――月影刀ルナ・シャドウ・ソード!!


「フン!」


黒瀬は、技を放った後、普段から持ち歩いているナイフを投げた。

シルバーンとイノンは、黒瀬の攻撃をかわしていく。

シルバーン、イノンと負けじと攻撃を仕掛けてくる。


――――ダーク・デッド・クラッシュ!!

――――ダースネス・ソウル・テイル!!


黒瀬は、ひらりとかわしていく。

3人の戦いはどんどん激しさを増していく。

黒瀬は、印を唱える場所を戦いながら、探していた。


(お二人に気づかれず、印をするのは、難しそうですが…。ん?あの木の裏に印を唱えましょうか…)


(よし!これで、残るは、東ですね)


――――アサシンズ・ライト!!

――――サイレント・ウォーム!!


黒瀬は、また気配を消し、その場を後にした。


(あと1か所、、、。そうすれば、ここの森全体に、縛り付けの陣が作れますからね…。ここにいる者達は、すべて抹殺するまで…。ユーネリア様を助けて、元の世界に戻れるようにしなければ…)


黒瀬は、東に東に向かう前に、また、透視能力で周りを見ていた。


(あのお方たちは、もろに光を見てしまっていましたから、しばらくは、動けないでしょうね…。ですが、ルト様が…。まぁ、気配を消していきましょう…。何があるか分かりませんから…)



 黒瀬は、次の場所に向かった。

黒瀬は、陣を完成された後のことを考えていた。

あらゆる予想外なことが起こると、黒瀬は分かっていた。

職業柄、長年、紅葉の執事をしていると、いろいろとやらかす。

取引先で必要な資料を忘れていたり、会食の時に言うスピーチの原稿を忘れたりと…。

まぁ、その他もろもろとある。

だから、黒瀬は資料だったり、大事な時は、2重に持っておくことにしている。

そういうことを、経験していると、最後まで気を引き締めなければならない。


(お嬢様のおかげで、もしもの時の対応が自然にできていますね…)


 黒瀬は、少しニコリと微笑んだ。

こういう時に、紅葉の事を思い出すと、黒瀬の顔は微笑む。

心の中で、少し落ち着く。


(まだまだです!ユーネリア様をお救いするのが、使命ですからね。お嬢様のために…)


東に向かって急いでいた頃、ルトは、一番大きな木の上に立っていた。

そこで、感知能力を発動していた。


(奴は、どこだ?南の泉のほとりで大きな爆発音や大きな力が3つあった。あいつらだろう…。あの執事は、どこにいる?)


 ルトは、感知能力で黒瀬の位置を確認していたが、黒瀬は2重に、能力を発動していた。

姿を消す能力、感知能力を阻止する能力。スキルが自動に発動していた。

そんなことは、ルトは知らなかった。

一方の黒瀬は、見られていることには、気づいていた。


(まぁルト様の事ですから、やることは見抜いています。わたくしでもそうするでしょう…。んこの能力もついでにとスキルを獲得しておいてよかったです。万が一のことを備えて…と思いましたが…)


(クソッ!!あの腹黒執事の姿が分からないだと…。奴は、次に向かっているのはどこなんだ?)


 ルトは急いで黒瀬を探しに行った。


◇ ◇ ◇


黒瀬は、東のほとりに来ていた。

木と木の間から太陽の光が差し込む。

静寂な場所だった。


(ここで終わりですね…)


 そして、黒瀬は最後の印を唱えた。


「水・金・土・木・火!」


 すると、森全体に陰陽五行の陣が現われた。

そして、ルトたちは、その場に縛り付けを受け、その場から動けなくなった。


「何よ、これ!!」

「何が起きているの!?」


シルバーン、イノンは、只々慌てていた。

シルバーンは、途中で黒瀬の企みが分かった。


「イノン、彼にしてやられたわ…」

「えっ!?どういう事よ?」

「彼、これを狙っていたってわけよ…」

「私達を縛り付けにしてどうしろと言うの?」

「…皆殺し。彼、そう言っていたでしょう?いい加減、あんたも分かりなさいよ」

「クッソ!!」


(あの執事をなめていたわね…。この私が…)


シルバーンは、しみじみそう思った。


◇ ◇ ◇


「では、最後の皆殺しという事で…」


黒瀬は、最後の仕上げに入っていた。


――――ファントム・ボルト・クラッシュ!!


 そう唱えると、森全体に電気がはしった。

シルバーン、イノンは、痺れ気絶をした。


「これで、3人やったか…ん?」

(一つ、、、逃れていますね…。まぁいいでしょう。後です。ユーネリア様をお救いすうことが最優先ですから)


 黒瀬は、急いでアジトへと戻った。



◇ 





 黒瀬は、一目散に、ラジリスタのアジトに戻っていた。


(この森は、意外と無駄に広いですね…)


――――サイレント・ウォーム!!


(感知能力拒否、透視能力スキル発動!!これで、フル装備です。レベルを結構、上げておいて正解でしたね…)


そう思いつつ、凄い速さでアジトに向かっていた。

森を抜けると、大きな建物に出た。

それが、ラジリスタのアジトだった。

黒瀬が豪快にアジトの中を走り回った結果、建物が崩れていた。


「少々、派手にやりすぎましたか…。まぁいいでしょう。全てをゼロに戻すまでですから…」


黒瀬が建物に入ろうとした時、


「君がいるということは、シルバーンたち、しくじったということか…。先程の魔力といい…。ほんとに厄介だよ。君は…」


 声のする方を見ると、少し怒り気味のラジリスタがそこにいた。


「ユーネリア様を返していただきますよ?」

「そう簡単にいくものか!!」


 2人は、攻撃を仕掛けた。

黒瀬の最終決戦が始まろうとしていた。























読んでいただきありがとうございます。

評価☆→★に、ブックマ、感想等ありましたら、お願いします。

今回のは少々、長すぎましたm(_ _)m

では、また楽しんで読んでください(^^)

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