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うちのドS執事は異世界でも超最強  作者: 真皓 心
第2章
37/79

36 ダンジョン③(10階の魔物)

 紅葉達は、メレストロ、ラグールが飲み込まれたことに、パニックになっていた。

そんな中、黒瀬はニコリと笑いながら、言った事に紅葉は、黒瀬の胸ぐらを掴んで、


「なんで、そんなにヘラヘラ笑ってるの!?メレストロさんとラグールさんが、飲み込まれていったんだよ?」

「紅葉、もうその辺に…」

「お嬢様、少々よろしいでしょうか?」


 セラティナがそう言うと、黒瀬は冷静に言った。

紅葉は、グッと掴んでいたが、黒瀬のその目を見て放した。


「ラグール様が、最後飲み込まれている時に、こちらに、サインを送っていたのを、お分かりになりましたか?」

「何のこと?」

「あー。私もあれ、気になっていたんだ」

「さすが、ラーガ様です」

「どういうこと?」

「ラグール様は、分からないように出すサインと、分かりやすく、相手になんだろう?と思うような独特なサインを送るようにしていました。そして、旅の時に、わたくしはラグール様に教えてもらっていたのです」

「そういう事だったのね…」

「じゃあ、さっきのサインは?なんか、ナルシストがするような親指と人差し指で、逆Lみたいにしていたが…」 

「それはですね…。まぁ、先に進みながら、お話を致しましょう」


◇ ◇ ◇


 黒瀬が、かくかくしかじかと説明をしていた。

黒瀬は、前にダンジョンに入る前に、下見として、ダンジョンに来ていた。

そこに、メレストロ、ラグールも一緒に来ていた。


「誰ですか?そこに居るのは、、、。気配を消してもわたくしには無駄ですよ?」


草むらから、メレストロ、ラグールが出てきた。


「いやー。やっぱり、聖はすごいねー」

「メレストロ、彼を甘く見るんじゃないよ」

「やはり、メレストロ様とラグール様でございましたか…」

「“やはり”ということは、どこからか気づいていたね」

「ええ。町に出る時に、懐中時計を見る時に、映っていましたから」


黒瀬は、ニコリと微笑みながら、そう言うと、


「お前のその笑顔が、逆に怖いと思ってしまう時があるんだよ…」

「そうですか?」

「皆に、言われたことないのか?」

「何のことでしょう…?あっ!例えば…。冷たいまなざしで見られていたりはありましたが、わたくしは、気に致しません」

(心が強い持ち主だ…)

「おう…。そうか」

(その笑顔が怖いっての!)

「黒瀬だけには、教えておこうかな…。いずれ、サインも役に立つことがあるからな。いいな。親指と人差し指で、L字みたいにしていたら、“やばいかも”だ。サインを決めておけば、何かに使えるから」

「分かりました。参考にさせていただきます」


 黒瀬は、ニコリと笑って言った。

前の話の事をメレストロとラグールは、黒瀬の事は、何も気にしなくなった。

なぜなら、長年魔導士をしていると、相手の強さとかが分かるからである。

でも、黒瀬の事は、驚かされてばかりだった。

2人とも、黒瀬と初めて出会ってから、異様な力を感じていた。

3人は、ダンジョンに入って炒ったが、他には何もなかった。

だが、9、10階からは、気配が違っていた。

魔物の気配なのか?

それとも、、、

3人は、調べてはいたが、それが何だったのかが分からなかった。


◇ ◇ ◇


「あの変な、気持ちが悪い気配はこういう事だったのですね…」

「黒瀬、それより待って…。いつも、下見に行ってるの?1人で?」

「はい。お嬢様を、危険な目には合ってほしくないのです。かと言って、甘い事を言っていては、お嬢様のためにもなりませんからね…」

「なんか…。私を侮辱してない?なめてない?」

「いえ、お嬢様のために、わたくしがしている事なのです。あとは、下見することによって、作戦が立てやすくなりますし…。あとは、、、」

「なぁなぁ…」


 黒瀬が、紅葉にいろいろと言ってる時、ロザがラーガにコソコソ言った。


「黒瀬、あー言ってるけど、クエストとかの時は、魔物をぶちのめしてなかったか?」

「確かに…。それは思う。てか、下見と言うよりか…あれは…」


と言ってると、黒瀬がニヤリと笑って、ラーガと、ロザの事を見ていた。


「2人とも…?な・に・か?」


その笑顔には、殺意を感じた。


(この男に怒らすとろくなことがないからなぁ…)

(あまり下手な事は出来ないなぁ…)


「い、いや…。何でもない…」


黒瀬の圧に負けたラーガとロザの顔は青ざめていた。


「んっ?お2人ともどうかしたのですか?」


 クロナが、話しかけたが、2人は何も言えなかった。


◇ ◇ ◇


 魔物であろう触手に、飲み込まれていったメレストロ、ラグールを探していた。

10階は、妙に広いと思っていた。


「そう言えば!あのサインの意味が分かりました!」

「びっくりしたなぁ…」

「いきなり、大きな声で言われたら、びっくりするんじゃあないですか!?」

「あっ!すみません。あまりにも、嬉しかったものですから。まぁまだ、皆様には内緒でございますが…」

「なんでよ?」

「だって、面白くないではありませんか?皆様で、考えるのも悪くはないかと思いますが…」

「分かったわよ!」


 紅葉達は、10階のダンジョンの事を、しらみつぶしに調べていった。

メレストロとラグールが、飲み込まれたところとか、目玉の事、触手のようなものも調べた。

よく床や壁を見ると、血管のようになっていた。


「黒瀬!まさか…このダンジョンは…」

「やっと分かりましたか…」


黒瀬は、クスリと笑った。

そして、、、


「こちらも、分かりましたよ。ここです!!」


黒瀬は、壁に攻撃をして、扉が出てきた。


「えー!?」

「こんなところに隠し扉があったのか?」

「先に進みましょう。2人は、この先にいますよ。これに、、、これまで来ていた冒険者方の気配もあります」

「なんだって!?」


 紅葉達は、その先へと急いだ。





 だいぶ、奥に進んだだろう…。

祠みたいな所に出た。


「ここは…?」

「皆!あれ!!」


セラティナが、何かを見つけた。

たくさんの触手が、メレストロ、ラグールをとらえていた。

周りを見ると、これまで捕まった冒険者達が捕まっていた。

冒険者達は、元気を失くしていた。


「やっときたか。黒瀬!」

「メレストロ様、ラグール様、遅くなってすみません…。少々、手間取ってしまいまして…」

「サイン、分かってくれたんだね」

「はい。それで、くまなく探しました。そして、謎が解けました」

「それは、この10階のダンジョン自体が魔物だったということです」

「つまり、そこにいる触手は、目玉の手足になっているみたいなもの、本体をやらないと!」

「壁とかをよく見ると、触手と一緒で血管みたいなものがありましたから、それで、目玉はオオカクレオカゲに指示を出し、次々と来る冒険者達を襲っては、体力を吸っていたのです!」


――――バインド・ストライク!!


セラティナ、ラーガ、ロザが、捕まっているメレストロ、ラグールや冒険者達の触手を切っていった。


「ありがとう」

「てか、切ってもらわなくても、こちらでなんとかできていたがなぁ…」

「それだったら、自分でして下さったらよかったのに…」


 何やら、言い合いをしてる中、襲い掛かってくる触手を紅葉、黒瀬、クロナがくい止めていた。


「話すのは、後にしてほしいですわね…」

「全く、こっちを手伝ってほしいかな」

「メレストロ様、ラグール様。どうせ、そろそろ暴れたいと思っているのでしょう?」

「よく分かっているねー。聖は」

「大体の事は、分かりましたので」

(あの短期間で、俺達の性格とかを読み取ったか…。さすが、執事だな…。観察力が、半端ない)

「メレストロ…。分かっているな?あれを使うときは、外で使えよ?」

「分かってるって!久しぶりにうずいているよ…。この手が!」

「あまり、派手にするなよ?」

「ラグール様?」

「あ…。まぁ、黒瀬には分かるだろう?」


 黒瀬は、襲い掛かってくる触手をヒラリ、ヒラリと舞うようにかわしながら、ラグールの話を聞いていた。


「はい。ちゃんと聞いていましたよ?メレストロ様が使う、あれからお守りすればよいのでしょう?」

「ああ…。頼む」

「さて、仕事するかな…」

「では、わたくしとお嬢様、クロナ様、メレストロ様は本体を、そちらは、お任せ致します!」


 黒瀬は、そう言って本体がいる屋上へと急いだ。


「では、さっさと片付けるぞ!」


 残ったセラティナ、ラーガ、ロザ、ラグールは、触手を行かさないようにくい止める。


「本体と触手は、一緒に動いていたんだよ。だから、本体と触手を、同時に倒さないといけない!」

「それは、紅葉達は分かっているのか?」

「特に、紅葉がちょっと心配だけど…」

「黒瀬がいるから大丈夫だろう…」

「そうだな」

「よし!一瞬で倒すぞ!!」


 セラティナ達は、触手に向かっていった。





 一方の黒瀬達は――――。

屋上へと向かっていた。


「早く、あの目玉を倒さないと!!」

「私に任せなさい!」

「メレストロ様の凄さは分かりますが、あれはお止めくださいね?」

「えっ?何の事かしら?」

「ラグール様に、止められましたので…」

「あいつにか。まぁ、大丈夫さ!なんとかなる」


 屋上へと着いた。

目玉は、大きな木と憑依していた。


「あれは、、、!」

「木樹に憑依している。だから、あの触手は、木の根っこだ!」

「だから、ダンジョンに来る冒険者の体力を奪って、自分のエネルギーとして、使っていたのだろう…」

「ってことは…。これを倒したらダンジョンは攻略したことになってことね!」

「ですが、問題が…」

「何?問題って…?」

「あの触手と、本体を同時に攻撃、倒さなければ解決になりません」

「そんな無茶な!?」

「なんとか、同時に攻撃をして、倒せるようにしないと」


 目玉の魔物は、迷いなく、紅葉達を攻撃してきた。


「とりあえず、攻撃力を上げる呪文を!」


――――アーゲル・フィールド!!


「あの目玉の魔物。結構素早いですね」

「そんな呑気な事を言ってー」


紅葉が焦っていた。


「こうなったら、お嬢様を餌にして、素早さを下げることにしましょう」

「それは名案!」

「名案じゃない!!」

「何ですか?それ、楽しそう!!」

「楽しくないよ!!なんで、私が餌にされているのよー!!」


 紅葉が嘆いていると、目玉の魔物は、紅葉に向かってきた。


「いやーー!!なんでよー!?なんで、私についてくるのよー」

「てか、早く黒瀬、何とかしなさいよ!?気持ち悪い魔物、嫌よー」

「お嬢様、ナイスランでございます」

「感心している場合?早くー」

「しょうがないですねー」


――――シャドウ!!

ブラックウルフ!

喰らい付きなさい!!


ブラックウルフは、目玉の魔物に噛み付いた。

身動きが取れなくなった目玉の魔物がもがいていると、それを見て待ってました!とばかりに、メレストロが呪文を唱えていた。


――――我に宿せ!

火神・アグネリア!

大爆裂魔法・アグニニュート!!


「あれは、やばいですね…(汗)」


 さすがの黒瀬も焦っていた。


「お嬢様、逃げましょう!」

「あれって…」


黒瀬は、紅葉をお姫様抱っこをして、一目さんに逃げて行った。


「あっ!!ずるーい!!黒瀬様ばっかりー」


クロナも慌てて、黒瀬の後を追って行った。


――――ドドドー!!


下の階にいたセラティナ達もその地響きも、大きな揺れに驚いていた。

セラティナ達も、逃げている黒瀬達を見て、ラグールが言った。


「この揺れ…。まさか!あの攻撃魔法を使ったのか!?だから、あれほど、使うな!と言っておいたのに…。しょうがない。皆、ここは逃げるぞ!!」

「えっ!?」


セラティナ達はよく分からないまま、ダンジョンから逃げ出した。

読んでいただきありがとうございます。

評価☆→★に、よかったらブックマ、感想等お願いします。

また、誤字・脱字がありましたら、お願いします。

結構、走り書きをしていますので、変な所がありましたらすみません(__)

速攻で直します!

まだまだ続きます!!

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