17 ギルドハウスを建てる!(資金を貯める)①
紅葉達は、【コバリの森】から、セントラルに帰ってきていた。
また、いつもの日常に戻る。
「お嬢様…。朝でございますよ?起きてください」
「ん…。もう、朝?」
「はい、もう朝でございますよ。そろそろ、起きてください。今日は、クエストを全部、引き受けるつもりで、クエストを探すのですから…」
「んー…。めんどくさいわねー」
「また、そのようなことを言ってますと、ウサバードの餌にしますよ?」
「もう、それはやめて(汗)思い出しただけで、吐き気が…」
紅葉は、口に手を押さえてそう言った。
黒瀬、紅葉は、食堂へとおりていくと、セラティナ達が朝食を食べていた。
「おはよう、紅葉」
「皆、おはよう。早いわね」
「昨日、聖が言っていた、謎の組織【レギランス】の事について話していたんだ」
「その事について、話さなければならない…。今後のためにもね」
「四天王をどうこう言う話の前に、レギランスの事だ。あいつら、いったい…何を考えているのか分からない」
「だが、私はラーナを殺したあの仮面のかぶった男をやる!それが、私の復讐だ」
「もう少し、情報を集めたほうがいいですね」
「じゃあ、じゃんじゃん、クエストを受けまくって、情報を集めましょう!」
紅葉達は、朝食を済ませ、クエストの掲示板を見に行った。
また、いろんなクエストがあった。
「あっ!そうだ。思ったんだが…。ギルドハウスを作ると言っていたが、そろそろお金はどうなんだ?」
「あっ…。忘れていたわ。黒瀬、お金はどうなの?結構集まった?」
「ええ、集まりましたよ?こないだの緊急クエストで、ある程度は入りましたし。アナン様も、喜ばれていましたので」
「いつだったか、あと1000万と言っていたが…」
「余裕で、超えていてますよ?ただ、もう少し、お金を集めないと、お城のようなギルドハウスを作る!と、言っていましたが、土地を買ったり、いろいろと段取りがございますゆえ…」
「そうなんだ…」
紅葉は、そう黒瀬に言われ、がっかりした。
「大丈夫でございますよ。全て、この黒瀬にお任せください」
黒瀬は、ニコリと微笑む。
ピーロンが、黒瀬に恐る恐る聞く。
「ですが、どうするのですか?土地といっても交渉が…」
「えっ?もう、その土地というのは買ってあります。何年、お嬢様の執事をしているとお思いですか?
まず、土地を買うのに3000万、まぁ、これでも安いほうですが…。仕方なかったのです。それから、大工を雇うのに、100万…、ギルドハウスを作るのに、1億くらいになりましょう」
「…っ!?そ、そんなに…。聖さんは、サラッと、そういうことを言って凄いですね(汗)」
(ギルドハウスを作るだけで、1億って…。いったい、どういうギルドハウスを作ろうとしているのでしょう…。怖いですね…)
ピーロンは、ニコニコ笑いながら、サラッと言う黒瀬に、恐ろしくなっていた。
「ギルドハウスは、黒瀬に任していれば、なんとかなるからいいとして…。問題は、クエストよ!」
「なんでもいいから、クエストを受けまくって、【レギランス】の情報と、四天王の情報を集めなければならい」
「だが、ラーガやサラの話を聞くと、四天王は、仮面をかぶっているが、レギランスは、仮面もかぶっていない…。両方の目的はなんだろうか?」
「まったく、違う目的ではないだろうか…。情報が少なすぎるのもある。目撃証言はたくさん取れているみたいだが…」
皆がそう話していると、アナンが話し掛けてきた。
「皆さん、お揃いですか?」
「アナンさん、どうしたのですか?」
「いえ、黒瀬さんから、ギルドハウスの事を聞きまして…。黒瀬さん達が、居たので少しお話をと思いまして…」
「これはこれは、アナン様。こんにちは。どうされたのですか?」
「黒瀬さんにご用事がありましたので、よかったです。ギルドハウスを作る場所のことなんですが、今、皆さんがいる前で言ってもいいですか?」
「構いませんよ?いずれ、話さなければならないのですから」
「では」
アナンは、次々とこれまでの段取りのことを言った。
黒瀬以外皆は唖然としていた。
「…」
「黒瀬…」
「紅葉の執事、ほんとに段取りがいいなぁー」
黒瀬以外、紅葉達は、関心していた。
黒瀬は、紅葉達の所を向いて言った。
「そうですねー…。あと、100万ルピーほど集めれば、目標達成なのですが…」
「どんだけのギルドハウスを作ろうとしてるのよ(汗)」
「それは、皆様のお部屋を作ったり、あとは、キッチンは広いほうがいいので、キッチンは広めに、といろいろと、自分で図面を書いているのです」
「えー…(汗)ほんとに、聖は凄いな…」
「何から何まで全部しているのか?」
「ええ、図面と建設は、わたくしも手伝いますので」
黒瀬は、ニッコリと笑って、そう言った。
「黒瀬ばかり大変だろうから、私達にも手伝わせてくれないだろうか?」
「いいですよ。ただ、まず、お金をもう少し集めないと、目標金額にはいってませんからね」
「分かった」
「じゃあ、まず、大金を手に入りそうなクエストに行きまくるわよー!」
紅葉達は、クエストの掲示板を見に行った。
○スパイラクネ
○ケルベスロト
○ブラキディアス
○サーペースト
○マルウネドラ
○オーク
○ゴーレム
○クラーケケ
等々、クエストがあがっていた。
「じゃあ、全部クエスト受けに行きますか?」
「本気で、言ってる?」
「体、壊れるぞ?」
「回復薬を、たくさん持っていけば、なんとかなるさ」
「では、お嬢様。最初は、どのクエストから行きましょうか?」
「面倒なクエストから、やっていくか。それとも、やりやすいクエストから、やっていくか?皆、どう思う?」
「うーん。やりやすいのから行ったら、後々、やりやすいんじゃないか?面倒なのは、ゆっくりやっていた方がいいんじゃないか?」
「そうしようかな?」
紅葉達は、倒しやすい魔物からクエストを受けることにした。
ますは、オークを倒しに行った。
○オークを討伐せよ!
とある村、南南東にある【サーバーン村】に、紅葉達は来ていた。
「こんなところに、オークはいるのか?」
「ここに、間違いないとは思いますが?」
「何もないし…」
紅葉達は、辺りを見渡した。
村の人々は、ずっと、紅葉達の事を見ていた。
それを見た黒瀬は、村の人々に優しく、
「村の方、安心してください。怪しいものではありません」
村の人は、恐る恐る家から出てくる。
「あなた方は、どうして、こんな何もない村に、来て下さったのですか?」
「こちらに、【オークを倒せ!】とクエストがあがっていたので、来たんです」
「それはそれは…。では、あなた方は、冒険者なのですか?」
「そうです」
「ここらへんには、オークは出ないのでしょうか?」
「村の外れの砂漠に現れます。よく、通っているので、村の者が襲われているんです」
「分かりました。私達に任せてください。では、皆、仕事よ。さっそく、行くわよ!!」
紅葉達は、村の住人から言われた、サーバーン村から離れた場所へと向かった。
◇
◇
◇
紅葉達は、【サーバーン村】から、南南東にあるオークが目撃されている場所に着いた。
凄い砂嵐がふいていた。
「こんなところに、ほんとにいるのか?」
「言われていた場所は、確かこの辺りなはずなんだが…」
紅葉達は、辺りを警戒していた。
すると、サラが何か異変に気がついた。
「…っ!皆さん、下から何か来ます!」
この言葉に、武器を構えた。
ーーーキュルル!
ーーーガルル!
紅葉達は、一斉にその場を交わした。
「なっ!なぜ、ムラデーラとオークが、戦っているんだ?」
「何か、異変が起きているのか…?」
「黒瀬、ムカデーラは本来ならば、西に多く生息しているのに、どうして、東側にいるんだ?」
「それは、またの調査のときに、調べると致しましょう。今は、あの魔物達を討伐するのが先かと…」
「じゃあ、行くよ!」
紅葉達は、2匹を倒しにいった。
2匹を倒した瞬間に、他の魔物も出てきた。
オーク、ムカデーラが次々と現れている。
「なんで、こんなにも魔物が?」
「倒すまでだ!怯むな!!」
「お嬢様!どこかに、親玉がいるに違いありません。」
「皆、黒瀬の援護を!」
「ロザ様、すみませんが、わたくしと、一緒に来てくださいませんか?」
「うん、いいよ」
黒瀬、ロザは、敵に突っ込んでいった。
紅葉達は、遠距離から攻撃をしている。
黒瀬、ロザは、交わしながら攻撃をしていた。
上からみると、赤く光っている目をしたオークがいた。
そのオークが、リーダー的存在なんだろう。
黒瀬は、ロザに合図をした。
(あれだな)
ーーーパン!
ロザは、そのオークをよく狙って、銃をうった。
オークは倒れた。
その他のオークも、紅葉達によって倒された。
あとは、ムカデーラの群れを倒すだけになった。
その後は、瞬殺で倒すことができた。
◎オークを討伐せよ!(ついでにムラデーラを倒す)
→討伐完了
◇
◇
◇
紅葉達は、サーバーン村に戻り、討伐ができた事を知らせに行った。
「冒険者の皆さん、本当にありがとうございました」
「いえ、礼には及びません。また、いつでも言ってください」
「あのー…。すみませんが、少しお尋ねしたいのですが…。ここ最近、怪しい人達を目撃したことはありませんか?」
村の人達は、皆、顔を見合って首を傾げていた。
「すみません…。そのようなお方は見たことがありません。お役に立てず…」
「いやっ。いいんです。ありがとうございました」
紅葉達は、サーバーン村を後にした。
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