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うちのドS執事は異世界でも超最強  作者: 真皓 心
第1章
15/79

15 謎の少年

 紅葉達は、西のはずれにある【コバリの森】の奥に来ていた。


「本当に、こんなところに、敵の情報があるの?」

「ええ、アナン様が言っていたので、おそらく、あるとは思いますよ」

「黒瀬のその笑みが怖い…」


森の奥へと進んでいく。


「この奥ですね…。ワクワクしますね」

「黒瀬のそのワクワクが怖いのよ…。あなたのワクワクは本当に怖いわ」

「そうですか?そんなことはないでしょう…」


 クスリと黒瀬は笑う。

紅葉達は、その笑みに恐怖を感じた。


「聖のあの笑みは、悪いことを企んでる顔だろ…」

「絶対にね…」


 森の奥に行くと、大きな広場に着いた。

葉と葉の間からの光が、エメラルド色に輝き、中央にある祠を照らしている。


「ここは?」

「おそらく、森の中心部にあたるようなところでしょう…」

「なんか、、、神秘的なところ…。きれい…」


 紅葉達が、辺りを見渡していた。

 すると、いきなり矢のようなものが、紅葉達へと飛んできた。


「…っ!!」

「いやー。おしいことしたよー?チミ達、誰?なんで、こんなところに来たの?まさか、僕たちの邪魔をしに来たの?」


 紅葉達は、男の声のする方を見た。

黄色い目をした少年が、紅葉達を見ていた。


「お前は、誰だ?」

「言ってもいいけど、、、。聞いたところで…。チミ達…死ぬんだから…」


 少年は、そう言うと紅葉達に突っ込んできた。

ロザは、その少年に一発撃った。が、すぐに少年はヒラリと交わす。


「っ!!ちっ、動きが早い…。あんな、至近距離で、交わすなんて!」

「遅いんだよ!!」


その少年は、隠し持っていたナイフで、ロザを攻撃した。


―――キーン!!


 ロザの前に黒瀬がいた。


「あなた様に、いろいろと聞きたいことがありますゆえ。

わたくしとお手合わせしませんか?」

「はっ?あーー、、、分かった。分かったよ!?

チミだよねー?確か…。姉さんが言ってた人かなぁ…?

最近、影でコソコソと、僕達のことを、嗅ぎまわってるっていう黒い変な服、着てる奴っていうのは…」

「まぁ、わたくしのことを知って下さっていたのですか?それは、光栄に思いますね」


 黒瀬は、ニッコリと笑う。

その隙に、ロザは安全なところに避難した。


「ロザ、大丈夫か?」

「ああ…。聖がガードに入ってなかったら、今頃、刺し殺されていただろうなぁ…」

「ほんと、黒瀬様さまだな(汗)」

「てか、さっきの話はどういうこと?黒瀬!あなた、説明をしなさい」

「ああ、、、すみません。お嬢様。そして皆様…。その話は、後で致しますね」

「なーに、よそ見してんのーー?」


 その少年の攻撃をヒラリ、ヒラリと交わす黒瀬。

黒瀬の顔は、不気味に笑っている。


「今の黒瀬…。ちょっといつもより、違うくないか?」

「ん?」

「ほぼ、本気で潰しにかかってるよ。黒瀬は…」


 黒瀬と少年の戦いを離れたところで、見ていた紅葉達は、いつもと違う黒瀬の殺気を感じた。


「2人の殺気が凄すぎて…。私達、入って一緒に戦える自信がない」

「そもそも、あの少年は、いったい何者なんだ?あの黒瀬と互角に戦っているんだぞ?」

「ただ者ではないことは確かなこと…」

(それに、黒瀬もあの少年のこと知っていた。少年も黒瀬のことを知っていた…。これって…)


 紅葉達は、疑問に思いつつも、黒瀬の戦いを見ていた。

黒瀬は、少年の攻撃をヒラリ、ヒラリと交わしていく。


「チミ、逃げるばかりじゃないか…。もっと、僕を楽しませてよー?」


ニヤリと少年は笑う。


「ちゃんと、楽しませているのですが…。では、そろそろ本気を出しましょうか」


黒瀬は、ニコッと笑い、ただ者でもないよう気を出した。

少年は、それに少し顔が曇る。


(さっきので、本気ではなかったのか?)


「では、これから頼みましょう」


黒瀬は、ニヤリと笑い、少年に攻撃を仕掛けた。

攻撃を受けた少年は、後ろに弾き飛ばされた。


「…っ!!」

(さっきより、力が増している…?)

「まだまだ、わたくしを、楽しませてくださいね」


黒瀬の顔は、ニッコリとしているが、目は怖かった。

離れている紅葉達にも、黒瀬の顔を見てわかる。


「やばいな…。あいつ…」

「いつも、怒らせてはいけないと思っていたが…」

「これまでのオーラが凄いですわ…。わたしく…もう、黒瀬様との喧嘩は、これをおきに辞めますわ」

「それが正解よ…?クロナ…」

「黒瀬に勝てる者はいないよ」

「そうでございますね。聖様は、本当にお強いお方です!」


 そう紅葉達は、感心して黒瀬と少年の戦いを見ていた。

少年は、だいぶ疲れが出てきているのだろう。

息を切らしている。


「はぁ…。はぁ…。あ…あれ?おかしいなぁ…」

「もう降参してくださいますか?これ以上していたら…。わたくし、本当にあなたを…殺しに

かかりますよ?」

「ぼ…僕を嘗めないでほしいなぁ…」


 少年は、仲間に言われていたことを思い出していた。



◇◇◇



 ある暗い空間の中で、【レギランス】という組織が動き始めていた。


「また、あの男か…。私達の事を調べているのは…」

「あの男は、何者なんだろうか?」

「誰か調べに行くか?では、暇を持て余しているパラディスに、行ってもらったらいいんじゃないかなぁ?」

「僕を呼んだ――?呼んだよね?」

「暇しているんでしょう?

この男の目的を探ってきなさい!!」

「僕を暇だと決めつけて、押し付けるのはどうか思うけどーー?」

「さっさと行け!」


 パラディスは、皆の方を見ると、皆の目がパラディスを睨みつけていた。


「わ、分かったよ。あいつをボコしてくればいいんでしょう?行ってくるよ」

(見た感じ弱そうな男じゃん。僕は負けないし…。今に見てろ!)


 パラディスは、そう思い、黒瀬達の事を探っていた。



◇◇◇



「くそっ!!僕は、負けるわけにはいかないんだーー!」


 パラディスが攻撃を仕掛けようとしたとき、パラディスは倒れそうになった。

パラディスが目を開けると、ルトが抱えていた。


「もう、その辺でいいだろ?パラディス」

「る、ルト…。どうして、チミが来ているの?」

「他の奴らに、様子を見に行け!と、言われただけだ。さぁ、帰るぞ」

「いやっ、まだだ…。僕は、、、まだやれる…。っ!」


 そうパラディスは言ったが、気を失った。


「言わんこっちゃあない。この礼は、いずれ、またする。それまで、首を洗って待っていろ!」


そう言うと、パラディスを抱えたルトは消えていった。


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