14 黒瀬の目的
紅葉は、ふと目を覚ました。
「んっ…。朝か…。でも、もうちょっと寝ときたい」
紅葉は、寝返りをすると、何か違和感を感じた。
「ん?んぎゃーーーーーーーーーーー!!」
朝から、ギルドハウス中に響く。
「どうかされまたか?お嬢様!」
黒瀬は、紅葉の部屋に入った。
「きゃー!!だから、黒瀬、あなたはどうして勝手に!」
「いえ、お嬢様。問題はそこではありません!いったい何があったのですか?」
「なんで、黒瀬はいかなる時も冷静でいかれるのよ!!」
「それは、おいといてですね」
「置いとくな!」
黒瀬は、そういう紅葉の言葉に流し、続ける。
「どうかされたのですか?」
「いやっ。横見たら、クロナがいてびっくりしたのよ!!」
「あーそういうことですか…」
黒瀬は、クロナが寝ている方を見て言った。
「クロナ様?どうして、起こしに行ったあなたが寝ているのです?しかも、お嬢様のベッドの中で…」
「んん?黒瀬様、紅葉様…。おはようございます」
クロナは、目をこすりながらそう言った。
「何を寝ぼけているのですか?クロナ様、言いますよね?『わたくしが起こしに行きます』とはりきっていきましたよね?それが、どうしてこのようなことになっているのでしょ?」
「だって、紅葉様の寝顔を見たら、一緒に寝たくなりましたので、ベッドに入ってみたのですが…。紅葉様のにおいでやられましたのー。で、眠たくなって寝てしまったのです」
クロナは、照れながら言った。
黒瀬は、頭を抱えていた。
「だから、言ったでしょ?あなたが行って、起こせれるのですか?と」
「起こせると言いましたよね?」
黒瀬と、クロナの睨み合いが始まった。
「また、朝からうるさいのが始まるなぁ」
1階で、話を聞いていたセラティナが言った。
他の人達は、優雅にコーヒーや紅茶を飲んでいた。
「まぁ、賑やかでいいんじゃない?」
「私はこういう朝はもう慣れたから…」
「セラティナは、慣れるでしょうねー」
「私ももう、慣れましたよ?逆に、この賑やかがないと朝が始まった感じがしませんからね」
ピーロンは、ニコリと笑いながら言った。
「まぁ入ったばかりのサラがどう思うかよね(汗)」
「あたしは、このギルドに入って、約2,3週間経つけど、もう慣れてしまったわ」
「でも、楽しいし…。いいかなぁって」
セラティナ達が、話していると、黒瀬とクロナが言い合いをしながら、1階に降りてきた。
紅葉が、呆れながら2人を見ていた。
「まったくもう…。2人とも、もうやめなさいよ(汗)もういいってば!」
その紅葉の言葉に、2人が同時に見て、
「お嬢様(紅葉様)は黙って下さい!」
と、怒った口調で言った。
「てかさぁ、、、。そろそろクエストを見に行かない?」
「セラティナ、見に行ってこよう」
「うん、行くよ」
セラティナ、ラーガがクエストの掲示板を見に行った。
その間に紅葉は、朝食を食べていた。
すると、【受付人:アナン】が急いで紅葉達の所へやってきた。
「【モミジ】の皆さん、全員そろっていますか?皆さんに、緊急クエストに行ってくださいませんか?」
「どういうことですか?」
「敵が、動いているという知らせがきたのです。詳しい事とかは、聞いていないので…」
「でも、なんで私たちなの?」
「皆さん、いろいろと功績が他のギルドより高いので、、、あと頼みやすいのもあります」
「待って!それって、、、」
紅葉達が、黒瀬の方を見た。
それを見た黒瀬は、ニッコリと笑う。
「あいつね…」
「黒瀬だな…」
「ピーロン、あなた何か知ってるんじゃない?」
「えっ?私は知りませんよ?」
ピーロンはそう言い、その場から逃げた。
(あいつ、、、逃げたわね…)
そう紅葉は、思った。
(ピーロンは、黒瀬のこと頼りにしているのと、憧れがあるのか、よく一緒にいたからなぁ…。なんか、やらかしているんじゃない?)
紅葉は、ピーロンをみていた。
「モミジの皆さん、よろしくお願いします」
「ちょっと!アナンさん!!」
【受付人】アナンは、とっとと行ってしまった。
紅葉達は、途方に暮れていた時、黒瀬がやってきた。
「皆さん、何をぼーっとしているのですか?」
「いやっ…」
「黒瀬…あなた…。やらかしているわね(汗)」
「何のことでしょう?」
黒瀬はニヤリと笑いながら、言った。
「黒瀬、いろいろとやらかして、このクエストを出るまで、とことんクエストを受けまくったんじゃないの?」
「黒瀬は、よくクエストとか受けていたからねー。結構、お金が集まってない?」
「私はそんなこと知らないわ」
「とりあえず、クエストに行きましょう」
「ちょっと!!」
黒瀬は、さっさとクエストに行ってしまった。
◇
◇
◇
紅葉達は、西のはずれにある森に来ていた。
「こんなところに、本当に敵がいるの?」
「黒瀬、あなた何を…」
「アナン様に、前に聞いて見たのです。どうすれば黒幕に近づけれるのか?と。いろんなクエストに行ってみて情報を集めていたのです。地道に情報を集めました。そして、今日この時が来たのかとわたくし、もの凄く、心が躍っています」
「黒瀬…あたなって人は…」
紅葉達は、呆れていた。
(黒瀬に1人で、戦わせたら…最強だからね(汗))
「まぁ、黒瀬に任せましょう」
紅葉達は、黒瀬を先頭に森の奥へと進んでいった。
ちょっとずつ頑張って書きます。
感想等などあればよろしくお願いします。