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枕の上に 希望の下に(12)

終わりの夢

砂利道の林道は

得体の知れない空間を作り

誰かが傍から出てくるような

明暗のコントラストを

主観的に露出していく

音が鳴れば

音の先より

その根元を気にして

辺りに散らばる

普通の光景に

理由を付けていくのである



上を見れば葉の葉脈

視線が通り過ぎれば

明滅する陽の光

目が広がり

誰からも見られている

ありとあらゆる意識が

葉の一枚一枚に

流れ込んでいく

そうあって当然と言わんばかりに

こちら側を覗き

瞬きをする

あの目に魅入られれば

おかしくなっても

仕方ない話である



虹色の半円が

蒼天のスクリーンに現れて

顔が歪みながらも

その拓けた場所から

見える限りを見通す

踏み鳴らした枯れ草の

雑音をもって掘り進むように

右の海を眺めては

水面の反射を集めて

左の山を眺めては

山肌の十色を集めて

真ん中で混ぜれば

それらは

ただ綺麗になるだけでは無い

互いの摩擦で

影も生まれて

世界の一部分に捕らえられる



終わりの夢には

裸に纏う感覚が必要である

冬に刺す痛みを

真芯で受け止めるかのような

心情に重なる岩盤を

幾重にも破壊していくかのような

人としての全てが必要である

丁度良い棒は杖に変わった

変わるしかない物として

見ていただろうか

変えようと思い

見ていただろうか

鳶が飛び交う中に

言葉を置いた

道端に蒲公英の綿毛

北風に乗ろうとも

実に楽しげである


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