一週間後と魔物退治
説明回はこれで終わりですね。これからも少し説明は入れていきますが。
あのプラムとの能力確認から約一週間が経った。その間に色々分かった事を報告していく。
まずは、俺の新しく獲得した能力を見せていくんだが、多分色々疑問が出てくるはずだ。後で説明するから今は置いてくれ。
《特異技能》
【剣創造LV8】UP!【範囲拡張LV7】UP!【形状変化LV4】NEW!【昇華魔法LV3】NEW!
《通常技能》
【空間掌握LV1】NEW!【直感LV8】UP!【錬金術LV7】NEW!【硬化LV6】NEW!【水魔法LV4】NEW!【土魔法LV4】NEW!【付与魔法LV2】NEW!
《称号》
【剣の勇者】NEW!【魔法の才能】NEW!【固有魔法保持者】NEW!【錬金術士】NEW!
形状変化は剣創造で創った剣の形を変えられないかなと試行錯誤していたら手に入った能力だ。
触れている物の形を変えられると言う能力だが、物によっては凄く変化に時間が掛かる場合がある。例えば生き物や他人の所有物とかの場合だな。
でも、俺の創った剣の形を変えて相手を攻撃したりする事は出来るから使い道は結構あるはずだ。
気になっていた俺の固有魔法は昇華魔法と言う物だった。これは魔法を掛けた対象の効果が飛躍的に上昇すると言う能力だ。
ちなみにだが、付与魔法は固有魔法ではなくて、無系統魔法の一種らしい。これは後で魔法の説明の時に詳しく説明する。
空間掌握は空間把握が進化した物だ。より広い範囲が詳しく分かる様になった。
錬金術は剣の形変えられるんじゃないか?と思って手に入れた能力だ。今はポーション造るだけの能力になったがな。
硬化は形状変化を手に入れたから、軟体の剣アーマーを創って身に纏った時に手に入れた能力だ。名前の通りの能力。
その他は説明は不要だな。
既存の能力は強い奴と戦う機会が無かったり、皆の前だから使えなかったりして余り上がってない。
後は、謎だった称号の役割が分かった。
称号には色々な役割があって、一つ目がは資格の役割だ。例えて言うなら【○○流剣術免許皆伝】みたいな称号だったり【○○魔法学園首席】みたいな称号とかはこの役割だ。
で、二つ目は才能を表す役割だ。【武術の才能】とか【魔法の才能】みたいな物だな。
そして三つ目は職業を表す物だな。身近な物だとペアの【騎士団副団長】とかアプルの【宮廷魔導士長】とかだ。
四つ目が二つ名の役割だ。俺の【剣の勇者】、蘭島の【聖なる勇者】とかだな。
そして、ここからが魔法の話なんだが、実は無系統魔法と言うのは色んな種類があるらしい。
アプルの説明によると無系統魔法には三つの種類があり、一つ目がが衝撃魔法、二つ目が付与魔法、三つ目が召喚魔法になる。
衝撃魔法は衝撃を飛ばす魔法で、衝撃波を放ったりする事が出来る。知り合いだと真鍋がこの魔法の使い手だな。
付与魔法は物に付与する事が出来る魔法だ。それにより切れ味を上昇させたり、属性を付けたりしている。
昇華魔法に似ている部分があるが、上昇率は比較にならない程昇華魔法の方が高い。まあ、重ね掛け出来るから余り関係は無いがな。
召喚魔法は使用した魔力に応じて使い魔を召喚する事が出来る。これは間宮が使ってたはずだ。確か火竜の卵を召喚していたな。
そして、俺の能力である剣創造が、時間は掛かるが魔剣を創造出来る様になった。
まず魔剣と言うのは、能力が元々備わっている剣の事を指す。別に魔の剣だから魔剣と呼ばれるのでは無い。
そもそも魔剣の反対は聖剣だと思われがちだから訂正しておくが、魔剣の中で特に強い能力が備わっている剣の事を聖剣と言うんだ。
聖剣と呼ばれる理由は過去の宗教戦争にある。
今から約100年前に魔法の神ウィドクを崇めるウィドク教と、聖なる神セリンを崇めるセリン教との間で大きな戦争が起きた。
結局この戦争は強力な魔剣を造る事が出来るセリン教が勝った。 しかし魔剣と言うと魔法の神ウィドクが造った剣の様に聞こえるから、セリン教の使っていた強力な魔剣を聖なる神セリンが造った剣、聖剣と改めた。これが聖剣の由来だ。
ちなみにこれはファンから聞いた。
今の俺には能力を三つ持った魔剣が創れるようになった。蘭島が持っている聖剣は六つ能力があるらしいからまだまだ頑張らないとな。
後、ソードゴーレムは創れた。簡単な命令しか聞かないけど、便利ではある。
後は、何故能力の欄に念力が無いのか、と言う疑問に答えたいと思う。
元々俺と言うのはバグに近い存在だ。だから俺の持っている念力は能力付与の範疇外になってしまう訳だな。
これもファンから聞いた。
これが一週間の成果だ。新しい能力を獲得し、さらに強くなってしまった。まあ、強敵と戦ってないから物足りないんだがな。
さて、何故一週間飛ばして説明したかと言うと、今日が魔物を皆で倒す日だからだ。これから初めて魔物を見る訳だ。
今俺達は馬車に揺られて、初心者向けのダンジョンに向かっている。万が一何かあった時のために騎士団も付いてきている。
「何の魔物を倒す予定なんだ?」
「ん?ああ、最初だからやはりスライムだな」
「ふーん、そうか」
つまらんな。まあ、最初だから弱い魔物にしないといけないのは分かる。俺としては強敵と戦いたいんだがな。
「………面倒そうな顔をするな」
「面倒な物は面倒だから仕方無いだろ」
「………魔物を舐めないで欲しいっすね」
………まだ騎士団が付いてくるのは分かるが、なんでプラムが付いてくるんだ。
「なんでお前が付いてくるんだ?」
「………私は剱崎の監視役っすから付いていくのは当たり前っすよ」
「当たり前では無いと思うが」
お、着いたっぽいな。ここがダンジョンか、以外と普通なんだな。巨大な扉の中にダンジョンがあって、その前に人が並んでいる。
そして扉の前に門番がいて、何かを提示しているんだが何なんだろうな。
「あれは何を提示しているんだ?」
「ああ、あれは冒険証と言う物だ」
「冒険証?なんだそれは?」
「冒険者の証だ。冒険者ギルドに登録した時に渡されるガードだ」
ほう、冒険者ギルドなんてあるのか。他のギルドもあるのかもな、例えば魔法使いギルドみたいな。
「ふーん、俺達はそんな物持って無いんだが、どうするんだ?」
「私達がいるだろう?」
そうか、付いてくるのはそのためでもあったのか。おお、ダンジョンの前に着いたんだが。洞窟みたいな感じなのか。
「皆聞いてくれ」
急に蘭島の演説が始まったぞ。いや、他の冒険者の迷惑になるから止めとけよ。
「これから僕達はダンジョンに入る。そして、そこで生き物を殺さなくてはならない」
まあそうだな。当たり前だがな。
「これはこれから僕達にとって必要な事なんだ!そのために僕達は覚悟を決める必要がある!」
おお、急に大声になったがどうした?
「だから魔物退治にも油断せずにしっかりと対処しなければならない!皆で一致団結してこれを乗り越えよう!」
わー、凄い良い事を言ってるー。一致団結して頑張るぞー。
「それではダンジョンに入っていく!そのために今からグループ編成をしていく!私が順に言った人でグループを作ってくれ!」
俺は真鍋、蘭島、天川、間宮と同じグループだった。俺だけ場違いじゃないか?なんで俺をこのグループに入れた?
「それではダンジョンに入っていくぞ!」
そして俺達は暗い洞窟の奥に進んでいく。
最後までご覧になって下さり、ありがとうございます。
次は主人公が無双します。