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face to face  作者: 仁和川良純
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路傍に咲いた小さな花

清々しい空気と日射し、昼食を買うために並木道を歩く。こんなにいい天気は久々で歩くだけで気分がいい


いたって普通な毎日の暮らしの中、こんなことにも幸せを感じる俺は25歳の自称好青年だ。


ジジイみたいだが自分の出掛けたい時には雨が降り、エレベーターは俺が乗り込むと警報を鳴らしてくるそんな俺にはこういうことが嬉しいのである



最近よく思う。たどり着いたコンビニで買うのはお馴染みの生姜焼き弁当とお茶、チャキチャキのオバサン店長にたじろぎながら会計してくれる婿っぽい兄ちゃん…


気づけば時計の針も出るときには決まって12時20分を指していた。



『工場の機械かメトロノームだなこりゃ』

誰も聞かない小言を漏らしてコンビニを後にした。



そんな生活にも変化はあった。最近になってよくみかける娘がいる。

ここ二~三週間くらいコンビニで俺が滞在する時間に女性誌を立ち読みしている。

まぁ俺にとっては日常の風景が変わった程度のことだがちょっと可愛い



そんぐらい些細でいい。日常の何気ない風景に小さな花が咲いているのをみかける、それだけでいいのだ。



昼食の後、洗濯掃除などの家事を済ませお気に入りの昼ドラを見る。ぐうたら主婦のような真昼を過ごしてしばし睡眠



俺は決して無職ではない。これからやってくる夜勤のために英気と体力を養っているのである。



仕事は警備員、夜のデパートに侵入する不貞な輩をとっちめたり安全を守る大事な仕事だ。


だがこの街は輩が多いはずなのにこのビルの治安は護られている。(結界張られてンの?)

暴漢が現れたことは一度もなく今日も巡回の後控え室で俺は漫画を読んでいた。


夜勤が終わり昼とは違うコンビニでバニラアイスを買う。悲しいかなこれもルーティーンだ


だけど今日は何かが違う、辺りを見渡すとどこかで見かけた花が咲いていた。





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