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第02話 入学式は恙なく(進むといいな)

入学式何てものは大抵どこでも一緒である。

司会進行が流れを作り。

学園の長の言葉。

在校生の挨拶。

最後に新入生の挨拶で終わり。

途中で保護者祝辞なんてのもあったりする。


まあ生徒たちには暇な数分、数時間になるのはどこでも一緒だろう。


だが俺にとっては衝撃の挨拶からはじまった。


「若者よ~、恋ぃせよぉぉぉぉ!!!」


学園長の第一声がこれである。

筋肉ムキムキが和服上からでも一目でわかる。


「時には恋し、友とぶつかりあ~ぃ、助けあ~ぃ、学べぇぇぇぇ!!!」


流石ギャルゲーの世界だ。

おかしい、こんなのおかしいよ!

挨拶もおかしいが俺が気になるのは声である。


えっ?

あの人じゃね?

若○さんじゃね?

日本を代表する声優さん。

中の人などいないと言いたい!

どっかの東京じゃない、東京の夢の国並みに、中の人などいないと!

と言いたいが、完璧にあの人であぁぁぁぁるぅぅぅぅ!

ゲームやってた時は、気にもしなかったが(飛ばしてたような気がする)やはりゲームが係ってる世界か、と考えに没頭しようかと思ったら。


「・・・長くなったがここで終わらせてもらう、楽しめ!青春うぉ!!!」


学園長短いよインスタントラーメーンできる前に挨拶終わったよ!?

筋肉をムキムキさせながら壇上から去って行った。


衝撃の挨拶が(俺だけ)終わり進行により、つつがなく進む入学式。

そして聞こえる黄色い歓声。


黄色い歓声?

イケメン様が居った。

壇上に在校生の歓迎の挨拶に上がった生徒が、イケメン様であったとさ・・・

思わず昔話口調になってしまった。

何かキラキラしてはる。正にイケメン様じゃ。

てか、黄色い声援とか入学式に上げりなさんな。分からなくもないが。


静粛にする場ですよ。


進行と先生方からの声で、声援が静かになっていく体育館。

静かになってから隅々まで響くようなイケメンボイス。


イケメンイケメン言ってたら俺までイケメンになったような気がする。

・・・うん、なってないね、フツメンでした残念。

てか、こんな人ゲームに居たか?


「・・・新入生のみなさん、学園長が言ったように出会い。

学び、恋して、そして、青春を楽しんでください。」


イケメンボイスで、そんなことを在校生代表ものたまいやがった。

何言ってんのこの人?

恋しなきゃダメなのこの学園?七色ではなく色欲学園でよくない?

こいつもR指定飛び越え18禁にする気か?

ラストさん助けて~!

まあいいか、好きにしたら。

(だが困ったな・・・)

俺はこの後の挨拶のことを考えながら嘆息しそうになった。


在校生の(桃色)挨拶も終わり、新入生の挨拶だ

「次に新入生の宣言、一年代表、友田遊人。」

「はい」


さて、さっさと終わらせようと思ってたが、空気を悪くするのもなんだし。

例文に、恋とか、がんばるとか、入れとけばいいか。

俺が壇上に上がっても、もちろん黄色い声援は上がらなかった。

ですよね~。

友田のここ、空いてますよ。


「本日は、私たち新入生のためにこのように盛大な入学式を催して頂き、誠にありがとうございます。

学園長先生をはじめ、諸先生方ならびに来賓の皆様にも、心より御礼申し上げます。」


俺も声は良いと思うんだがな~。

恐らく声優さんの力。


「学園に向かって歩く道すがら、桜の花や春の花々を見つけるたびに、まるでどの花も私たち新入生を祝福してくれているような気がいたしました。

先程から学園長先生をはじめご来賓の皆様や、先輩方からあたたかいお言葉を頂戴し、まことに感無量であります。」


そう言えばゲームの時は違うやつが挨拶してた気がするな。


「私はこれまで親が敷いてくれたレールを何の疑問も持たずに進んで参りました。(ゲームのレールだがな)しかし、この学園に入学し、皆様からのお言葉を頂戴する中で、ぜひともこの学園で様々なことを学びを身につけ、将来自分がなりたいものを必ず見つけたいと強く思うに至りました。」


名前なんだっけ?・・・


「私たちには無限の可能性がある、そう信じさせてくれる柔軟さ、自由さが(自由すぎる気がするが)この学園にはあるように思います。人間として成長すると同時に将来の夢を見つけ恋し、なりたい自分(友人A以外に)になるための階段を昇りはじめるのにふさわしい、絶好の場だと思うのです。」


なんか長い名前・・・

ファンクラブがあったような気がする。

俺にはもちろん無いがな!かなしい、泣ける。


「私たちは、この学園で過ごせる三年間に、この学園で学べる三年間に、期待で胸を大きく膨らませております。」


ここで女子を見てはいけない、絶対だ!!

おっと、考えがそれた。


「最後になりますが、学園長先生ならびに諸先生方、そして先輩方にはあたたかいご指導とお導きのほどよろしくお願い申し上げます。私たち新入生一同は歴史と伝統ある七色学園の学生としての誇りを持ち、その名に恥じぬよう実りある学園生活を送ることをここに誓います。

以上を持ちまして私の宣誓の言葉とさせていただきます。

本日はまことにありがとうございました。」


まあいいか、俺は一礼をして自分の席に戻って行った。

物語は恙なく進むといいな(願望)

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