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詩集 武器のばけもの  作者: 仲仁へび
1/3

01 詩 剣のばけもの



「お前達人間はなんて卑怯な生き物なんだ」


「私達の同胞をそんな姿にするだなんて」


「血も涙もないばけものとはお前達の方じゃないか」


 剣になったので 敵を切り裂こう

 人間を守って たくさんの敵を


 倒れるそれが何かなんて 剣の私には関係ない

 かつての味方であった…… かなんて剣の私には関係ない


 今の私はただの道具 人に使われる武器なのだから

 敵を倒す事意外 まるで考えられないのだから


 右に近付いた誰かを斬る

 涙を流した けれどそれ 誰が誰だか分からない


 左に近付いた誰かを斬る

 怒った顔をしていたけれど 誰が誰だか分からない


 誰か 誰か 誰かを斬って

 ずっと ずっと 斬り続ける



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