8話
さて、今日は今後の計画について考えよう。
まず、どれくらいの期間王都に滞在するか。
所持金は問題ない。
冒険者の依頼も、この分だと問題なくこなせそうだった。
今の所、3個の依頼を完了してる。
残り17個の依頼を連続でこなせば、Eランクに上がれる。
……見習いのうちは、王都で依頼をこなそう。
他の街でも見習いの仕事があるか、わからないし。
よし、じゃあFランクのうちは、王都に滞在。
で、さっさと依頼をこなして、1週間を目標にしよう。
次は王都を出て、何処に行くか。
王都近くの街と言えば…
「『アラベル王国』!」
ポンッ
『アラベル王国』の本を開く。
地図のページを開けば、この国アラベル王国全体の地図が載っている。
王都から近い大きめ街は、ララナ街、ラシャ街、ラント街、の3つ。
何処の国を目指すかによって、どの街に行くか変わる。
海か、山か、森か、迷宮か…。
……うん、山にしよう!
山なら、レヴォング王国。
レヴォング王国に行くためには、ラシャ街を通らないと行けない。
レヴォング王国の幻獣の森には、珍しい植物や幻獣と出会えるかもしれない。
今から楽しみになってきた。
次の目的地は、ラシャ街。
レヴォング王国に行くまでは、依頼はあまり受けないで行こう。
お金に問題ないなら、早めにアラベル王国を出たい。
そうと決まれば、旅支度をしないと。
テント、保存食、水袋、鍋、食器、魔物避け、虫除け、ランプ、火打石……くらい?
冒険者用品店みたいなのはあるかな?
とりあえず大通りを歩いてみて、見つからなかったら、また冒険者ギルドに聞きに行こう。
そうと決まれば、出発ー!
―――――
大通りを歩いていると、運良く旅用品が売っている店を見つけた。
「すいませーん。」
「はいはい、どうしました?」
「旅が初めてで、一式揃えたいんですけど。」
「ちょっと待っててー。」
言ってみて良かった。
こう言うのは、慣れてる人に任せるのが一番だよね。
「お待たせー!旅セットよ。これで基本的な旅は問題ないわ。テントは、あなたでも組み立てれる物にしといたから。あと、リュクは軽量化がかかっているから背負えるはず。持ってみて!」
「よいしょっと。あ、思ったより軽い!ありがとう、お姉さん!」
「どういたしましてー。えーと、全部で銀貨7枚ね。端数はおまけ!」
小金貨を1枚渡した。
「またいつでも来てね!」
ニコニコ顔のお姉さんが、手を振ってくれた。
考えていた予算より優しくついた。
もしかして、気を遣って安くしてくれたのかも。
子どもって不便と思ったけど、優しくしてくれるのは嬉しいかも。
保存食は、王都を出る直接に買うから、今はいらない。
特に買い忘れもないし、宿に戻ろう。
よし、明日は採取三昧だ。
頑張るぞー おー!
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現在の所持金 5.077.200G
金貨5枚、銀貨7枚、小銀貨7枚、銅貨2枚
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